ひとつのポエム （自作詩）

ちいさ潟では
子らが遊んでます
手に手に青葉持ち
まじない　お祈り　やってます

ああ　そこにはいます
好きだった　ちえこも
死んでった　正太も
そこには　そこには　いるのです

忘れようとしたこと
消えちまえと思ったこと
それらは　やはり消せません　

それは仮象達の世界です
それは追憶でもありません
生まれたばかりの　ポエムです

困窮 （自作詩）

山椒魚は困った
・・・・私も困った
石は悪くない
近付いたが悪かった

哀れ蛾は困った
・・・・私はなお困った
蜘蛛が悪いんじゃない
斜視の目が悪かった

去勢猫は泣いた
エゴが悪いんじゃない
定めが悪かった

・・・・私はなおなお　泣いた

蝶 （自作詩）

ビロード色の蝶々　飛んでゆく
どこへ行くや良しなに飛んでゆく
誰か呼んでるそうな
誰か待ってるそうな
行かねばいけんそうな
だから　行くそうな
明日に会うために

蝶々　飛ぶ夜は綺麗です
ひらひら　ひらひら
そら　そこのも居るじゃないですか・・・・

蝶々　飛ぶ夜は綺麗です
ひらひら　ひらひらと
そら　そこにも・・・・