移ろいの哀れさに
涙するも
人恋う乙女の
つづら折り
乙女の涙に
すべてを見て
忘れるものあまたと
思うと悲しや
やる瀬無きは多し
果敢なさは深し
もどかしさは なお深し
へだては千里なれど
思えば見ゆる
この 可憐
夏が過ぎ
やがて来る秋
そして冬
・・・・雪の下でじっと待ってるは 小さきもの
必ず来る春
とかす光
とけてく雪
とけずにいた 命
やがて来る秋
そして冬
・・・・雪の下でじっと待ってるは 小さきもの
必ず来る春
とかす光
とけてく雪
とけずにいた 命
夕景の街・・・・
くたびれたアパートに
向かう音がする
コツコツ カタカタ 響いて来る
いつか贈った事がある
その一冊の本・・・・「伽椰子のために」
これしかなかった
あれは ひとみのためにだった
部屋の隅の薔薇は萎え
終焉を物語ったまま
白から茶へと変わっていった
傾いた隠れ屋には
痩せ猫のみ来る
ひとみと言うノラは 二度とは来ない
泣いてる顔の向こうで
君は何を見る
小さかった頃のことか
それとも 刹那についてか
時あるうちに生まれ
空間あるうちに生きる
必然とは こう言うもの
呪わくば 穴二つ
すべての接点は悲しいもの
それでも良かれと
地霊の叫び
生成するもの皆 憐れ
だから与えた
涙の浄化 至福を
君は何を見る
小さかった頃のことか
それとも 刹那についてか
時あるうちに生まれ
空間あるうちに生きる
必然とは こう言うもの
呪わくば 穴二つ
すべての接点は悲しいもの
それでも良かれと
地霊の叫び
生成するもの皆 憐れ
だから与えた
涙の浄化 至福を
巷に雨降る夜
流離い人 頷く
何処かで泣く声
はや消えゆかん
遣る瀬無さを背負い
亡国に別れ告げ
時流の人となりしは
運命ゆえ
無き光を求め
点と点を辿れども
新天地はなし
架空の奇跡は無し
鎖の憂悶重し
望み 果てなん
流離い人 頷く
何処かで泣く声
はや消えゆかん
遣る瀬無さを背負い
亡国に別れ告げ
時流の人となりしは
運命ゆえ
無き光を求め
点と点を辿れども
新天地はなし
架空の奇跡は無し
鎖の憂悶重し
望み 果てなん
北の空から
さよなら 送ります
もう きえてった人へ
浮き世から 外の国へ
いつか言ってたように
小さな予感はあたり
かたくなだった心
枯れ果てる
静かな潮騒 北の島
まぶしき オホーツク
果てなく光る 罪なきもの
春遠からじ 礼文の海
春遠からじ 別れの秋
・・・・ひとみへ・・・・
お前 逝き
春は来ん
笑えし顔貌
瞼から消える
部屋には白薔薇
ぽつんと出で
裂かれた手紙
燃えるを待つ
思い出 拙く
刹那な光
昔見た 狐火
数多の回想
過ぎ去れば空漠
捨てる 忘却の海
迷い猫のように来て
微かな安らぎを求め
わかってるように ほほ笑み
わかってるように泣いてた お前
誰にも見せなかったけれど
誰にも言わなかったけれど
伝わって来て辛かった
隠し切れない 空漠
だからと言って そうだった
そうだと言って まただった
仕方ないと言っては 口籠り
これだからと言っては うなずいた
うなずいたら うなずいたで遣る瀬無く
言葉だけ ただ響いた