月はなにがしかの感慨を誘う。事に朧月夜はとお~~~い、とお~~い はるかかなたの昔の
月にまで思いを馳せる作用をもっているような気分になる。
古き物語のはじまりは竹取物語といわれているけれど、その物語も月がテーマ。
月の国の姫が竹の中から生まれ、何故か求婚者に様々の試練を与えてヤッパリ月に帰って行く
極めてシュールな物語だけれど、そんなシュールさを感じさせるどころか
物語構成としては実に当時の社会情勢をも写し取りさもありそうなお話になっている、、
そしてさらに時代はくだり、源氏物語の世界でも、四季おりおりに月が登場する。
危険な恋の相手として登場する朧月夜の姫
彼女との恋が原因で須磨に配流されることにもなった源氏。
須磨明石での光源氏はチョット渋くて弱気でもありかえって人間味にあふれ魅力を感じるが、、
それでも全般にヤッパリ光源氏は身勝手な男だったと思うし、紫の上に肩入れしたくなる。
彼女のやり場の無い哀しみにしみじみ共感する。
今一度読み直してみたくなる、今夜のおぼる月夜ではある。
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