ウワミズザクラ
今年の山の花の咲く時期ははやい
フジの花も目にするようになり、ウワミズザクラも、ゴールデンウイーク前後に満開なのだが、10日ほどはやい。
サクラのなかまとしてこれまでの生きているシリーズで紹介していたが、DNAの分類がすすみ、ウワミズザクラもウワミズザクラ属になりました。
これまでは、ウメ、モモ、サクラはすべてサクラ属としてひとまとめになっていました。
しかし最近では、DNA解析による分類によって、従来のサクラ属は、スモモ属、サクラ属(狭義)、バクチノキ属、ウワミズザクラ属の4つに分かれてしまいました。
花が数個さいており、葉腋の芽が2個ならスモモ属、1個ならサクラ属、ウワミズザクラのようにブラシのような花が付き、落葉ならウワミズザクラ属、常緑ならバクチノキ属と別れました。
ウワミズザクラはブラシのように花がついていますが、一つの花は5mm程度の小さな花があつまっています。葉の形はサクラの葉とそっくりで、サクラの仲間の特徴がみられます。ですから、サクラ属になっていましたが、属が分かれてしまいました。
名前の由来も諸説ありますが、ウワミゾザクラ(上溝桜)が転訛したものといわれる。「上溝」の「溝」は、古代の亀甲占いで亀の甲羅につけられた溝を指します。もう一つは、溝が下になる、ウラミゾザクラ(占溝桜、裏溝桜)の転訛によるもの。鹿骨の裏に溝を彫り、鹿骨を焼いてその割れ目の形で占いをしたという。この溝をウラミゾ(占溝または裏溝)といい、骨を焼くのに用いた木がウラミゾザクラと呼んだからと、どちらも占いに関係しているところからきている。
しかし、歴史的にはシカの骨がふるく、亀の甲羅の占いがあと。
亀の甲羅を使った占い(亀卜)は古代中国の殷の時代に盛んに行われました。それが、奈良時代に日本に伝わり、現在でも行われています。2019 年(令和元年)皇居の宮中三殿で「斎田点定(さいでんてんせい)の儀」で行われています。
ウワミズザクラとよく似たイヌザクラは花序に葉がつかないのでみわけることができます。
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