ゆったりと、流れのままに、拾いもしない、捨てもしない・・・。 おもむくままに・・・そして私がいる。
夜桜をたのしんだ
帰り道
方向がわからなくなり
獣道に 迷い込んだような
恐怖と 戸惑い
不安と 拒絶
交じり合った
置き所のない
一瞬の 幻覚
手ごたえのない
歯がゆさが 駆け巡り
右往左往
夜とも思えない
賑わいに 比べて
失うということ
その 喪失感を
だれに 告げれば・・・
子供のように
満天の星 を 見上げて
大声で 泣き叫べば
いいのか・・・
紙一重の 心のすれ違い
おもくて 冷たい
旅立つことを
許さない 心の鎖
そのとき
天使が 黒い鎖に
羽根を やすめ
微笑みかける
心の 呪縛を
なかったことにする
そのやさしさ
一陣の風 春風
その向こうに
手を差し伸べる
まぼろしが みえる
花霞の 空へ
ふんわりと
わたしは 誘われ
夢の中 幸せになる