非力を知る

長年　職場のお昼ごはんを届けてくれた小規模のお弁当屋さんから
廃業の挨拶状が届きました。
実直で働き者の社長や奥様、スタッフの方ともみんな顔見知りです。

まじめに働き続けて　報われないのは　何かがおかしいのです。
世の中のひずみが　弱者にしわ寄せされていく実情は　どんなに考えても
おかしいとしか言えません。

******　一部引用掲載　******
度重なる原料高を、企業努力による経費削減だけでは吸収できず、過去３回の消費税の
増加、特に平成２６年の消費税８％増加時には値上げに踏み切れず、採算が悪化し
最近では働き方改革による土曜日休業の企業が増加にともない、ここ一年は売り上げが
次第に減少し、資金繰りも限界に達しました。　誠に不本意ながら廃業に至った次第で
ございます。
皆様の長年にわたるご厚情に心から感謝申しあげますと共に、突然の廃業でご迷惑を
おかけしますことを深くお詫びもうしあげます。

胸がいっぱいになり　涙がこみあげてきました。
無力を　恥じました。
わが身に置きかえ　身震いの出る思いです。

ヤドリギ
花言葉　忍耐強さ

ひと時の・・

いとおしさは　言葉のほかであり

思いもつかぬほど

胸の奥底の　記憶の網のその奥に

いつもは　ひっそりと

ただ　あるだけのものなのに




突然　網から抜け出して

涙腺の先に　その姿をあらわし

みつめる　視線の先をかすめ

頭の天辺から　突き抜けるように

心の中に　滲入してくる




そのきっかけは　言葉ではない

誰かの心の中で　胎動する想いを

天与のレシーバーが受け止めた瞬間の

あの　奇跡的なシンパシーの

なせる業なのだが




言葉を紡ぎながら

想いを　不完全燃焼させないために

白い紙の上を　彷徨い　漂い



しかし・・・



受信のすべてを　伝えるすべなどない



一方通行の・・




そして　また　気付かれないように

ひそかな　胸の底の暗所に

それが　つとめのように立ち戻る

いとおしさ

シャコバサボテン
花言葉　一時の美