ひねって・焼いて・陶

陶芸の様々な技法、釉薬、お会いした陶芸家の方々の話等々、私が陶芸で学んだこと、発見したことなどを綴ります。

カオリンを多く含む釉薬

2016年07月30日 | 釉薬
以前、カオリンを多く含んだ釉薬で焼成時に釉が縮むトラブルについて書いたことが
ありましたが、その後釉薬屋さんから学んだことは、カオリンが8%以上の釉薬
の場合は、生カオリンを2に対して焼カオリンを1の比率で混ぜると良いという
ことです。生のカオリンは乾燥時や高温焼成時での収縮率が高いために釉の縮れなど
のトラブルを起こしやすいのですが、焼カオリンがその収縮を抑える働きをするわけ
です。

以前トラブルのあった釉薬は、福島長石10%・合成土灰50%・朝鮮カオリン(生)
40%・焼成タルク10%・珪酸ジルコニウム3%でした。従って、この場合なら
生カオリンを26.7%に焼カオリンを13.3%の割合にすればよいことになり
ます。

私が作るマット釉はカオリンを多く含むものがほとんどで、以前は生カオリンば
かりを使っていた割にはトラブルが少なかったのは運が良かったのかも知れま
せん。これで、これからはマット釉を安心して厚掛けすることもできそうです。