田水はつて一つ葉ゆるゝ芋を見る / 飯田蛇笏
季語は「田水張る(夏)」で、田植えの準備のために田へ水を入れること。
その田んぼの手前で揺れている一枚の芋の葉とは、季節がら「里芋」の葉である。
四月に書いた「里芋の親芋逆さ植え(畑/)」の芽がようやく出そろった。
直径10㎝ほどの親芋を植えているので、放っておくと多いもので7、8個の芽が出てくる。
そのまま放任しておくと小さな芋がいっぱいできるだけだという。
ならば、芽の数を何本にするべきか? どうする?
ネットで検索すると「一本」というのがあった。
倍の収穫を目指しているいるのだから「一本」では意味がなかろう!
親芋植えを教えてくれた百姓仲間に聞くと、「四本がそこそこの芋ができて良いみたいやで!」という。
なるほど、東西南北に四本は利にかなっている。
しかし、我が家の相方が「主婦は大きい芋の方が皮をむきやすいので買わはるから二本ほどでええんとちゃう!」という。
なるほど、それも利にかなっている。
ならば、どうする?
里芋の葉の上で風に揺られてコロコロしている「芋の露」を見ながら考えた。
元気の良い芽をみて、一本から四本の様々な株にした!
百姓は優柔不断がいい!
芋の露連山影を正しうす /飯田蛇笏
ちなみに、俳句で「芋」は里芋のこと。秋の季語になる。
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