河内国喜志村覚え書き帖

大坂の東南、南河内は富田林市喜志村の歴史と文化の紹介です。
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畑112 / いちご

2023年11月06日 | 菜園日誌

夏野菜の撤去、秋冬野菜や春野菜の植え付け、秋野菜の収穫・販売と、秋の畑は忙しい。
だのに、猛暑で苗の定植が遅れ、落花生の苗をイタチに半分喰われて二度植えしたので、収穫ができずに二週間のブランクができてしまった。
そこへきて、この時期は地域の防災訓練や農業役員会議や、町内の秋祭りの打ち上げやら老人会の日帰り旅行が入っている。
いつもなら、のんびりとエンドウの種でも蒔こうかという時期だが、気温は27度!
こんな高温で種を蒔いても大きく成りすぎて冬越しできない。
どうしようと、孫の手で背中を搔きながら考える。
なるほどそうか!
気温が高いのを逆手にとって、エンドウの種まきと空豆の定植を遅らして、遅れていたイチゴを定植することに決定!
どうやら明日は雨模様だし。

朝、畑へ行って、真っ先に、今年イチゴを栽培して放ったらかしにしていた中からよさそうな苗を選んで50株ほど定植開始!
苗をシャベルで掘って、土付きのまま運んで植えてだから結構な労働力。
「じーじ、イチゴいっぱい植えてね」という孫の言葉を励みに一気に植えてしまう。
植え終えて、さすがに疲れて土の上にあぐら座り。
11月だというのに、少し暑いのでシャツ一枚になる。
イチゴ畑を眺めながら、それにしても、イチゴとは可愛い名前を付けたものだと感心する。

本来は木苺を「いちひひこ(いちひ日子=とても小さな日(太陽)の子(赤ちゃん))」と言っていた。
この「「いちひひこ」の「ひひ」が退化して「いちご」となった。
『枕草子』の中に「あてなるもの(品よく美しいもの)。いみじううつくしきちご(とてもかわいらしい子が)の、いちごなど食いたる」とあるのは木苺のこと。
今のようなイチゴが西洋から来たのは江戸時代になってから。
その時に、草冠に母の「苺」の漢字をあてた。

女の子、可愛い、丸い、赤い、甘酸っぱいのイメージが拍車をかけてスイーツには欠かせないイチゴだが、我々が小さい頃はそれほど一般的なものではなかった。
ところが、温室の中で春を再現できる技術が進み、冬にイチゴを食べることができるようになってから人気が出てくる。
クリスマスケーキの上にイチゴがのるようになったのだ。
白の生クリームに赤いイチゴ、つまり、日本人好みのめでたい紅白・・・。
ああ・・・あと一ヶ月もすれば年末か。
しかし、暑い。
イチゴ同様に季節がわからなくなったきた。


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