昨日の4月16日は春の土用の入り。
夏の土用がよく知られているが、春夏秋冬それぞれの季節の替わり目に18日間の土用がある。
今年の春の土用は、4月16日(火)~5月4日(土)で、5月5日(日)が立夏になる。
それもあって、昨日は夏野菜の苗づくりのために、ビニールトンネルの中の整理をした。
さて、今日は、まず、ヒーターで芽を出させたピーマン・ししとう・トウガラシの植え替え。
まだ本葉が出たばかりで、しばらくはトンネルの中で育苗する。
ほんとを言うと、土用の期間中は「土公神(どこうしん)」という土の神様が支配しているので、土を動かしてはいけないと言われている。
土いじりや種まき、草刈りや畝立て、地鎮祭や建築の基礎工事などはしてならないのだ。
しかし、それを守っていたら何にも出来なくなる。
そこで、農家や建築業では土公神をお祀りする。
昔の暦(こよみ)の本には、次のように書かれている(現代語訳)。
春は釜戸、夏はに門先、秋は井戸、冬は庭におられる土公神は、土を守る神なので敬い祀るーっている。釜戸の神である三宝荒神(さんぽうこうじん)こそ土公神なのだ。万物は土の徳なくしては生まれることんないのだから清らかに祀らなければならない。
古い農家の台所の神棚に祀られているのが三宝荒神さん。
火の神、土の神、牛馬の神様だが、もともとは仏さまで神仏習合の代表的神仏だ。
我が家の台所にも、家を建てる時に、お母んが勝手に、いや、有難くも三宝荒神の神棚を作ってくれた。
「荒神」とある通り、時には人に悪さをされる荒ぶる神さんだ。
朝、畑に行く前に三宝荒神さんにお参りして土いじりのお許しを願う。
自然を相手の百姓は受身だから他力にすがる。
仏教では、「自然」を「じねん」と読む。
人間が手を加えないそのままの在り方が「自然(じねん)」だ。
自然法爾(じねんほうに)……、法則に逆らわずに素直にしたがうのが楽でいい。
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