河内国喜志村覚え書き帖

大坂の東南、南河内は富田林市喜志村の歴史と文化の紹介です。
加えて、日々の思いをブログに移入しています。

ちょっといっぷく46

2023年03月24日 | よもやま話

昨日の雨で今日の畑仕事はなし。
そこで花見がてらに久々に遠足。
少し遠出をして弁当を食べるのが我が家の遠足。
9時30分から、よく行く和歌山の橋本へ。
考えてみると、大阪を出るのは今年初めてになる。
コロナ禍ですっかり出不精になってしまった。

紀見峠を越えて産直市場の「やっちょん広場」へ。
みかんと野菜、それに「いつもの弁当」を買う。
いつもなら、10分ほど走った九度山の道の駅「柿の里くどやま」で弁当を食べるのだが、まだ11時。
ならばというので、九度山を通り過ぎて、伊都郡かつらぎ町上天野にある丹生都比売神社へ。
考えてみると出不精になったために、正月のお詣りもしていない。これが今年の初詣になる。
このブログの「歴史12 願わくば」で書いた西行法師の奥さんが住んでいた天野の里にある神社。

世界遺産にふさわしい華麗な神社にお詣り。私は財布を持ってないので合い方に「賽銭!」と言うと、「小銭ないわ。あっ、一円玉があった!」
二人で一円の初詣。
誰かに聞いた。「初詣で願い事はしないものだ。今年も一年お願いしますと、神様にご挨拶に行くのが初詣だ」と。
そこで、「これは今年のご挨拶です。今年も宜しくお願い致します。次は倍の賽銭をいたします」
一応すがすがしい気持ちになって、天野の里ののどかな田園風景の中で12時前の弁当。
防災無線から、なんとものどかな「今から子どもたちが帰ります。いつものように見守りをお願いします」

ここから国道480へ出て、麓に下りる。この道は広くて便利。
途中に「こんにゃくの里」という、店頭で蒟蒻を炊いているのどかな店がある。
買い物をして時計を見ると、まだ12時。
普段なら、もう一つ遠出だが、出不精になったために気力がないし膝が痛い。
そこで帰路へ!
高齢者は外に出なければ気力も体力もなくなる。

だから、ここまで書くのが精いっぱい。

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ょっと一服45 かって

2023年03月23日 | よもやま話

唐突な質問 「〇〇が鳴くからかーえろ(帰ろう)」。〇〇に入る動物はナニ?

♪夕焼け小焼けで日が暮れて
山のお寺の鐘がなる
おててつないでみなかえろう
からすといっしょにかえりましょ♪
(『夕焼け小焼け』作詞:中村雨紅、作曲:草川信)

多くは「からす」と答える。
しかし、からすが鳴くのは「カラスの勝手」で帰る理由にはならない。

正解は・・・天気予報が当たって今日は雨なのだ。
野菜の生育のためには雨は降ってくれなければ困るのだが、永く続くと気が滅入る。
雨が降って元気なのはカエル。
皮膚呼吸をしているので、湿気が多い方がカエルは元気になる。
だから、「カエルが鳴くと雨になる」というような観天望気(自然現象を根拠にした天気予報)が成り立つ。

「♪カエルが鳴くからかーえろ。オタマがいるから大丈夫♪」という童歌があった。
カエルが鳴くと雨になるから早く帰ろう。でも、オタマジャクシは水の中で、しかも赤ちゃんなのに鳴かないからもう少し遊ぼう。
親の思いを無視した子どもの我がまま。

子どもの勝手。

しかし、昔の子どもには共感できる童歌だった。
今の子は家の中でゲームだが、昔は外で遊ぶのが常だったから。外でしか遊べなかった。
だから、昔は「カエルが鳴くと雨になる」の予報を信じていた。でも、その予報を無視して勝手に遊んだ。
しかし、実際は「カエルが鳴くと雨になる」の予報的中率は30%とか。
カエルは気持ちがいいから鳴いていただけなのだ。
カエルの勝手だった。

♪かえろかえろと なに見てかえる
寺の築地(ついじ)の 影を見い見いかえる
かえろがなくから かえろ♪
♪かえろかえろと だれだれかえる
お手々ひきひき ぽっつりぽっつりかえる
かえろがなくから かえろ♪
♪かえろかえろと なにしてかえる
ねぎのこぼうず たたきたたき かえる
かえろがなくから かえろ♪
♪かえろかえろと どこまでかえる
あかい灯のつく 三丁さきまでかえる
かえろがなくから かえろ♪
(『かえろかえろと』作詞:北原 白秋、作曲:山田 耕筰)

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畑――アカンがな

2023年03月22日 | 菜園日誌

庭の梅が小さな実をつけている。
梅の木の下のリュウキンカが艶やかな花を咲かせている。
ずっと「龍金花」だと思っていたが、調べてみると「立金花」と書く。
立つように茎を伸ばしてその先に花をつけることからついた名だという。

近くの堤防の桜が咲き出した。
花見シーズンに入るのだが、明日からは雨模様。
そこで、芽出しをしている里芋に雨をあててやろうとビニールを外していると、近くの百姓仲間がぶらりとやって来た。
「今年は親芋植えに挑戦するわ!」と言うと、土に埋まった親芋を見て、
「それあったら逆さまにせんとアカンがな!」

大きな芽が出ている頭の部分を3㎝ほど切って、その切り口を下に、根の部分を上にして植えるのだと言う。
そうしないと太い芽が一本の大きな茎となって、葉っぱだけが茂って子芋をつけないそうだ。
逆さに植えるといくつかの芽が出て、そこに子芋がつき、それが親芋になって更に子芋をつけ、1.5倍の収穫になる。
おまけに深い部分から芽が出るので、芽かきをして土寄せをする必要はないのだと言う。
切るのは植える前にして、太い芽を指で追って逆さまにして埋め直しながら思った。
芽出しの駄目出し!

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畑――とうがたつ

2023年03月20日 | 菜園日誌

家の近くの堤防の桜が咲き出した。
やはり、うきうきする。
ところが、畑のブロッコリーも一斉に花が咲き出した。
すこしむかむかする。
早めに収穫して茹でて冷凍にしておけばよかった。

この時期、道の駅に出荷する野菜でクレームが多いのがブロッコリー。
店の照明で、朝に出したのが夕方には花を咲かせている時がある。
白菜は目立たないが、買って、家に帰って切ってみると花茎があってクレームがつくことがある。
大根はスが入る。玉ネギは芯ができる。

花茎が伸びてくることを「薹(とう=花茎)が立つ」という。
これを人間にあてはめて、盛期を過ぎた人を「薹がたっている」という。
クレームをつけるのは、薹がたち始めた人が多い。
とおに薹がたった人は案外クレームをつけない。
そんなのを食べてきた経験か、共感か、諦観か。
※以上は個人的意見である。

ブロッコリーや菜の花は、もともと「薹」を食べている。
だから、我が家では、薹が立った白菜は、わざと薹を伸ばして、菜の花のように蕾を浸しにして酢味噌で食べる。
大根は葉に近い部分(茎)を切って、他は食べる。
玉ネギは花茎の芯も共にカレーにして食べる。
ブロッコリーは花を切って茎を炒め物にする。
薹がたっても役目はある。
※以上は薹がたってしまった人間の意見である。

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ちょっといっぷく44 はる

2023年03月19日 | よもやま話

桜のつぼみが膨らみだした。草木の芽も張る。
春の語源は「張る」だという。

この季節になると、毎年、知人からツクシを頂戴する。
地面を突き破るように芽を出すので「突く子」が語源。
これに「土筆」と漢字を当てたのも言い得て妙。

「春苦味、夏は酢の物、秋辛味、冬は油と合点して食え」と昔から言われる。
蕗の薹(ふきのとう)にしろ土筆にしろ、春の山菜は苦味がある。
苦味の正体は今流行りのポリフェノール。
赤ワイン同様に抗酸化作用が強く、活性酸素などの有害物質を無害な物質に変える作用がある。

子供の頃は、この苦味がえぐいので、土筆を甘辛く煮て卵でとじて食べた。
今は天ぷら。ほんのりとした苦味に春を感じる。
おまけに元気になって田畑を墾る(はる=開墾する)。
この「墾る」も春の語源とか。

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