「ご隠居、おいでやすか。てえへんでやんすよ!」
「やあ、八っあん。何がてえへんなんだい?」
「いえね、今日の午後の国会での法案を強行採決したことで、国会前に凄いデモが集まっているようでやんすよ」
「そうかい、やっぱりそうかい。岸が辞職したのも、デモがすごかったからな、爺さんにあやかって議員になり、爺さんの戦犯の汚名を晴らそうとした安倍首相は、同じ状態を招いているようだね。」
「そうでやんしたか。それで、アッシも、この話を聞いてなんだか、仕事をしておられないように、なって、実は明日の仕事を午後休ませてもらって、アッシもデモに参加したいとおもっているんでやんすよ」
「そうかい。それなら私も行こうかな。」
「ご隠居は、家にいらしてくださいよ。木村さんにあったから、話したら、彼も行くと言ってやしたから、人ごみでどうなるかわからないでやんすから、ご隠居は家で待ってた方がよござんすよ。」
「そうかい、足手まといになってはいけないかあ。」
「そんなこたあ、ないでやんすが、どうなるか人が多いでやんスから。」
「じゃあ、家で待っている事とするか」
「へえ、そうでやんすよ、それに待ち合わせてはいやせんが、真知子も先輩たちと出かけるっていうので、何か俺たちだけってわけでもないので。」
「そうかい、じゃあ私の分も頼むとするか。」
「へえ、おやすい御用で。」
「真知子ちゃんはその後元気なのかい?変わりないのかい?」
「へえ、それがちょいとてえへんな、話をカカアが聞きやして。」
「どうしたんだい?」
「へえ、昨年実は朝方、頭の中に何やら人の声がして、飛び起きたことがあったらしいのでやんすが、今年に入ってからは、朝起きると、必ずその人の声がするそうで、しばらくは人にも言わず悩んでいたようでやんス。何語かも知らない声だそうで。」
「人の声かい。」
「妄想かもしれないし、精神がおかしくなったのかと、自分でも疑っていたそうでやんすが、先輩に話したところ、本を貸してくれたそうでやんすが、それがあの「ウイングメーカー」の本だそうでやんス。しかもその本を読んで更にぶったまげることに、その聞こえる声のことが書かれていたそうでやんす。真知子の話では、その声は宇宙人のテレパシーというもので、ウイングメーカーのアンダーソン博士が30語も理解できたが、その何語にも該当せず、彼にも聞こえてきたが、その声は理解不能であっても、何かテレパシーを送り博士のディスク解析に協力してくれたようだと、書かれていたそうです。まるでテレパシーで導かれていたようだと、いうのでやんすよ。」
「ほう、それが真知子ちゃんにも表れたってことだね。」
「そうでやんスよ。先輩にも聞いたところ、先輩にもあるそうで、なんだってことになったらしいでやんすよ。先輩は本を読んで、自分で納得したらしかったが、真知子にもそれが来ていることは、それで初めて知ったそうでやんス。」
「それなら、そういう日本人はまだ沢山いる可能性があるんじゃないかい?」
「そうかもしれないでやんすね。真知子は宇宙人が守ってくれていると、喜んでいやしたがね。」
「そうかい。それはよかった。テレパシーってやつは、言葉がわからなくても、どこか脳に届いているんだね。」
「それからは、真知子も不安が消えていつも宇宙人に守ってもらえていると、感謝して色々活動しているらしいでやんス。」
「なるほど、耳鳴りではなかったんだね。」
「そうでやんス。精神がおかしくなっているわけでもないってことが、わかってほっとしていやした。」
「毎日その声が聞こえるのかい?」
「へえ、寝起きに3分ぐらい聞こえるので、寝ている間にそのテレパシーが送られているのかもしれねえって、話でやんス。」
「なるほど、そういうことも、あるんじゃあ、いよいよ、宇宙人の到来は確実になってきたな。」
「へえ、アッシも眉唾な話ではないと、思ってやすよ。」
「そうだな。」
「ご隠居、それじゃあアッシはまた来やすんで、今日はこれで、失礼いたしやす。」
「明日のデモは、気をつけてな。」
「へえ、ありがとうごぜいやす。」