山形弦楽四重奏団 ブログ

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山形Q 練習日誌55-vol.9(中島記)

2015-04-07 23:53:33 | 練習日誌
「…われわれはアルテュール・オネゲルに出会ったことで、これら人類の歴史の偉大な人物たち、単に偉大な芸術家、偉大な思想家、偉大な学者、偉大な人、というだけでなく、神がときおりわれわれに、われわれの存在の神秘的な意味を表すために生を与えるような完全な人の人の一人を、運命がわれわれに引き合わせてくれたのだ、と確信する…。」(フリッツ・ミュンシュ)


 さて、今日の山形Qのリハーサルは、オネゲルのみ。

 弾くほどに、素晴らしい曲です。とにかくカッコいい。


 冒頭から怒涛のような三連符(2ndヴァイオリンの大活躍にご期待下さい)が猛り狂う様子はまさに、「ディエス・イレ」。

 オネゲルは、第一次大戦に従軍しています。その経験もあってのことでしょう。宗教曲の「怒りの日」よりも、その凶暴さは不吉で禍々しく、リアルです。

 しかしその分、ときおり姿を見せる静かな部分の、清澄で美しいこと。そして、曲の最後に現れるのは、深い祈りです。敬虔なキリスト教徒だったというオネゲルの、若さと純粋さを感じます。


 この春の昼下がりに、コミュニティセンターの一室で、金属的な不協和音を炸裂させるのは、周りの部屋で静かに活動している他のサークルの皆さんを思うと心苦しいのですが、この敬虔な祈りに免じて許して頂きたいと思っております。

 そして願わくは、この響きにハマって、コンサートに来てくれたりしないものかと…(きびしいでしょうね)。

 
 本番まであと半月ほどですが、さらに楽しみたいと思います。

~チラシを貼らせていただいたり、置かせてもらう活動しています。~
 ただいま10箇所及び山形市内公民館

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