この度、東京時代の友人である加藤宣子さんが「〈会社〉と基地建設をめぐる旅」を書き下ろしました。私はこの中のキャンプ・ハンセンについて現地を御案内させて頂きました。まだ草稿の一部しか読んでいないので、現段階で詳しい紹介はできませんが、概要は以下の通りです。
タイトル:〈会社〉と基地建設をめぐる旅
著者:加藤宣子 出版社:ころから 予価:1800円+税 ISBN:978ー4ー907239-76- . . . 本文を読む
先日、浦島悦子さんから「ジュゴンの帰る海」(作・浦島悦子 絵・なかちしずか ハモニカブックス2021年7月刊)を買い求め、読んでみた。
イントロがいささかたどたどしいが、読み進めば、やんばるの海と里に、80年近くの歴史に引き込まれていく。
浦島さんは、沖縄在住30年で、大浦湾の二見以北10区の会メンバー。フリーライター。絵を描いたなかちしずかさんと私は面識はないが、文と絵が上手くマッチし . . . 本文を読む
石田雄さんが、2021年6月2日亡くなった(1923年生まれ)。彼はベ平連に関係していたし、私は何冊ものご著書を読んできた。最近では2015年5月に「ふたたびの〈戦前〉ー軍隊体験者の反省とこれから」(青灯社 2015年刊)を読んでいた。これを今回再び読んだ。
少し紹介してみたい。第1章「愛国少年へのゆるやかな歩み」、第2章「戦争に向かう空気のあやうさ」、第3章「軍国青年の誕生と軍隊経験」と個 . . . 本文を読む
遺骨を巡る問題は、沖縄から見ていれば、かなりクローズアップされてきたし、そもそも問題が蓄積されている。しかし日本全体ではどうなのだろう。そう思っていた矢先に、岩波新書の「遺骨ー戦没者310万人の戦後史」栗原俊雄著 2015年を見つけたので読んでみた。
著者は毎日新聞の記者さん。戦艦大和、シベリア抑留、遺骨とあの戦争を巡って取材されてきたようだ。本書は、①首都東京・足下の遺骨、②激戦地・硫黄島 . . . 本文を読む
昨日、著者大内要三さんから「おおすみ事件」を送って頂いた(献本)。今読んでいる場合じゃないのだが、思わず引き込まれて読み始めてしまった。まだ読んでいる最中なので書評は書けないが、ひと言書いておきたい。
何故思わずなのかと言えば、①私にとって輸送艦「おおすみ」は、従来の専守防衛型装備から外征軍型装備への飛躍的転換点だと考え、1990年代に「おおすみ」の追っかけをやっていたからだ。②さらに2月の . . . 本文を読む
唐突ですが、「1969新宿西口地下広場」大木晴子+鈴木一誌編著(新宿書房2014年6月刊)を読み直しました。また付録にあるDVD『1969春~秋 地下広場』(製作:広場の一味 製作・監督:大内田圭弥)を初めて見ました。 時は無慈悲に経つ。あれから51年が経ち、今がどうなのか? 私には「夜明けは近い」どころか「夜明けは遠かった」としか思えません。しかし今私が言う「夜明けは遠かった」は、負けた事だけ . . . 本文を読む
ブログにも書いたが、私は自分の蔵書等を只今整理中だ。その中から出てきた本に「安保と原発ー命を脅かす2つの聖域を問う」(石田雄著 唯学書房刊 2012年)がある。この2週間ほどで読んだ。せっかくなので、多少私が考えたことを綴る。 著者の石田雄さんは1923年生まれ。あの関東大震災の年に生まれたのだ。地震の中で差別的な集団心理が煽られ、朝鮮人等虐殺があちこちで起きたあのころ。1945年の敗戦時は22 . . . 本文を読む