人民解放軍海軍
兵力約26万人、うち海軍航空部隊約35,000人、沿岸警備隊約26,000人、陸戦隊(海兵隊)約1万人を有する。近代化を進めてはいるが、旧式装備の数の方が多い。
海軍は、北海、東海、南海の3個艦隊司令部から成る。
- 北海艦隊(黄海、渤海湾方面)
- 基地:青島基地(司令部)、旅順基地、烟台基地、威海基地
- 旗艦:DDG112哈爾浜
- 東海艦隊(東シナ海方面)
- 基地:寧波基地(司令部)、上海基地、舟山基地、福州基地
- 旗艦:J302崇明島
- 南海艦隊(南シナ海方面)
- 基地:湛江基地(司令部)、広州基地、海南省楡林基地
- 旗艦:AOR/AK953青海湖
http://japanese.china.org.cn/politics/txt/2012-07/04/content_25803947.htm
海軍航空隊
海軍航空隊は、7個海航師(海軍航空師団)、7個独立飛行団から成り、各種軍用機620機を保有する。
J-10
海軍陸戦隊
海軍陸戦隊は、2個の海兵旅団によって構成されている。各々の海兵旅団は1000~2000名の兵員を有する諸兵科連合部隊であり、精鋭部隊と見なされている。概ね軽装備であり、PT-76を元に開発された水陸両用戦車である63式水陸両用戦車などを有するが、新型の95式自動歩槍、中国版EFVであるZBD-2000など、装備の更新が近年進んでいる(水陸両用戦車に至っては、1995年から約十年の間に三車種も変わっている(63式→63A式→ZBD-2000)。)。有事には、動員によって総兵力28000名に増強されると伝えられている。また、身体能力面の訓練では世界最高レベルにあると言われている。(一日の訓練時間が12時間に達する)
【北海海軍】
旅順港
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日露戦争の舞台にもなった遼東半島先端部に位置する軍港。
画像からは戦闘艦艇が多数見受けられる。
晋級潜水艦(094型原子力潜水艦)
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射程8,000km以上の巨浪二型(JL-2)弾道ミサイルを搭載する原子力潜水艦。 大連近郊の小平島(Xiaopingdao)海軍基地に停泊している。
停泊中の支那海軍潜水艦
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Jianggezhuang(姜哥庄)潜水艦基地に停泊中の漢級原子力潜水艦
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2004年の領海侵犯事件で有名?な漢級原子力潜水艦が停泊している。
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上記同様姜哥庄潜水艦基地
https://maps.google.co.jp/maps?ie=UTF8&om=1&t=k&ll=36.109532,120.570163&spn=0.00293,0.004828&z=18
夏級潜水艦 上記同様姜哥庄潜水艦基地桟橋
Jianggezhuang(姜哥庄)潜水艦基地全景
https://maps.google.co.jp/maps?ie=UTF8&om=1&t=k&ll=36.111565,120.577612&spn=0.022328,0.040169&z=15
山東省青島にある潜水艦基地。
5隻の漢級原子力潜水艦と1隻の夏級原子力潜水艦が確認できる。
夏型級弾道ミサイル潜水艦のひとつの基地は、黄海に面した山東省青島の東およそ24キロメートルに位置する青島市労山区登瀛(とうえい)景区西崖坡(Jianggezhuang)にある。
基地は、幅1.9キロメートルの登瀛湾全てにわたって、6つの埠頭、乾ドック、多数の軍事施設と地下海底トンネルを含んでいる。
基地で最も興味をそそる特徴は、湾の南東端にある地下海底施設。
施設は、港からの広い海底入口、南に至るまでの埠頭補助入り口と東への陸入口から成る。
海底入口は、広さおよそ13メートルで、大きいコンクリート製の構造でアーチ型に見える。
両方の陸地入口は、広さおよそ10メートルで、施設の内部に接続する鉄道システムがあるようだ。
地下施設の規模と配置は知られていないが、入口が岩の下に隠れている可能性を与える。
海底の入口はたぶん、少なくとも完全な夏型級潜水艦の長さがあることに加えて、岩の中への若干の付属物と2つの入口の角度は、施設の仮定的概略を示す。
また、施設は、潜水艦プールに加えて、巨浪-1型潜水艦発射弾道ミサイル、核弾頭の貯蔵施設と様々な人員設備を収容すると推測される。
さらには、鉄道軌道が、外部の建物につながるように見える。
【東海海軍】
舟山海軍基地
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多数の戦闘艦が停泊しているのが見える。
053型フリゲート艦
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揚子江河口付近に停泊している。
揚子江河口の長興島にある江南造船工場。ここで新たな空母が造られる。
【南海海軍】
湛江港
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南海海軍司令部が置かれている。
湛江港桟橋に停泊中の駆逐艦
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旅大型駆逐艦や旅滬型駆逐艦などが停泊している。
玉林(三亜)海軍基地 / Yuilin(Sanya)Naval Base
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海南島に建設中の潜水艦基地。巨浪二型(JL-2)弾道ミサイルを運用する晋型原子力潜水艦が配備されているとみられている。
三本の桟橋や 潜水艦用の水中トンネル口、地下施設への入り口などが確認できる。
【その他】
航空母艦ワリャーグ
元はロシア海軍の アドミラル・クズネツォフ級重航空巡洋艦の2番艦。 中国はスクラップとして本艦を入手したが、現在大連港にて空母へと改装中である。
航空母艦ワリャーグを模した地上施設
湖北省武漢にある空母ワリャーグの飛行甲板を模した施設。艦載機の着発艦訓練施設と思われる。
現在、南シナ海はほぼSea Control Areaとなっており、次に尖閣諸島を領有化すれば第1列島線は文字通りSea Control Areaとして確立でき、海底資源も完全に獲得できることとなる。
昨年の大艦隊の太平洋進出及び海自護衛艦に対する哨戒ヘリコプターによる異常接近挑発行動にみられる通り、中国海軍は第2列島線のSea denialに関してもほぼ自信を得つつあると見て良い。
残りは尖閣諸島のみであり、尖閣諸島の実行支配ができれば第1、第2列島線の防衛ラインを確立できる状況であり、単なる領土問題などと楽観するのは危険である。
通常型潜水艦(但し361号艦は乗組員70人全員が死亡した事故で使用不能)
原子力潜水艦「長征6号」
最も近代的な022型ミサイル艇
037Ⅱ型ミサイル艇
豪州国家評価機関、国防情報機関、国防省および外務省が共同で制作した同戦略評価報告書は、中国当局の軍事力拡張の動きは、台湾を対象とする国防戦略の域を超えている、と指摘した。
同報告書は一部の見方として、中国は地域内の関連国家に軍事的な脅威をもたらしていると記し、中国軍の近代化に伴い、その軍事力は地域にとってさらなる巨大な不安要素になると指摘した。
また、中国の軍事力の拡張や、その軍事計画の不透明性は、アジアの勢力バランスを変えつつあり、不安定を引き起こす可能性がある、と同報告書は記している。
中国の軍事力は、持続的に強化されているが、実戦経験が乏しい。一方、民族主義が日々強まり、国の国際地位の上昇へ国民の期待感が高まっている。これらの状況にいる中国当局は、自身の軍事力を過大評価して衝突を起こしかねない、と同報告書は分析している。
「このような勘違いは誤った判断を引き起こしたり、危機をもたらしかねない。そして、本来ならばささやかな事件を大きくしてしまう」と同報告書は記している。
軍隊というものは、軍事力だけでは推し量れないものがある。たとえば、軍人の士気とか、訓練度合い、優れた兵站、さらには、軍事技術、兵器の優劣、軍隊の運用方式などが異なれば、同じ軍事力であっても、雲泥の差ということになる。中国はこのあたりを勘違いしている可能性がある。
更に決定的な欠点として、燃料の輸送と補給である。中国大陸の港はどこも大河の排出される土砂でいくら掘ってもすぐに浅くなる。そのために、大型タンカーやコンテナ船は日本の港で喫水線の浅い中型船に積み替えて中国の港に搬送される。それを日本に止められるという事態を想定していない。それは南朝鮮も同様である。南朝鮮の石油の備蓄基地は仮想敵国日本に存在する。
また南朝鮮が北と戦闘に成ったとき、その支援に向かうアメリカの艦隊に対して、法律を楯に燃料補給を拒否するということを想定していない。
燃料無しで何処とどう戦うというのであろうか。そのことを、日本政府自体が自覚していない。
実は、アメリカのステルス戦闘機には、日本の塗装技術が用いられている。さらに、機体のカーボン一体成型技術も日本のものが用いられている。これに関して、中国の技術は及ぶべくもない。中国がステルス機なるものを導入したとしても、あまり、深刻な事態になることはない。実戦配備には日本の援助が必要になるだけである。