女房が同僚からある冊子を借りてきました。全部で50ページほどの薄いマンガ冊子です。題名は「トモトモ」。ボクにも記憶がありました。数か月前に新潟日報の記事にもなり、夕方の県内の情報番組(NST「ニュースタッチ」)でも紹介されていたあの冊子です。間違いない。
この漫画の主人公はどこにでもいる普通の小学生の男の子。その主人公が、保育園で一緒だったけど今は別の学校(特別支援学校)に通うダウン症の友達と関わり、共に成長していく実話を元にした友情物語です。
筆者は長岡市で2児を育てる住む40代のKさんです。10歳の長男はダウン症です。彼がダウン症だと知らされてから、Kさんは戸惑いの中で子育てをしてきました。我が子のことで迷惑をかけているのではないかと感じ、とにかく周囲に頭を下げる毎日だったそうです。
謝り続けた保育園での3年間。卒園式の日にお友達のママさんから掛けられたのは、意外にも「関わってくださってありがとうございました。うちの子が優しい子に育ちました」という言葉だったそうです。友人たちは幼少期から共に過ごす中で、息子への適切な対応や言葉がけが身についたというのです。それまで抱えていた、どこか後ろめたい気持ちが、感謝の気持ちに変わりましたとKさんは言います。
障害者理解とかインクルーシブ教育とか、いろいろな言葉がボクらの耳に自然に入る状況にはなってきていますが、まだまだ特別支援教育に関する理解は進んでいないような気がします。まずは多くの保護者の皆さんや子どもたち自身に、この本を読んで考えてほしいなと思いました。