剣山スーパー林道から遠望できる魚止めの滝。以前なかちゃんと一緒に訪瀑の予定を立てたのだが、直前の大雨でスーパー林道が通行止めになったため中止になってしまった。林道が一部開通したのを機に、訪瀑予定を立てる。先にKurenaikaiさんが訪れているので、道のほうは心配ないだろう。
魚止めの滝は、高知と徳島の県境付近、高の瀬峡からスーパー林道に入った先。最も早いルートだと、高速南国ICでおりてR195を進むことになるので、四国四県をすべて通過することになる。
朝5時に出発したが、どうも体調がすぐれないので、永瀬ダム湖畔の休憩所で40分程仮眠して、高の瀬峡に入ったのは8時頃。スーパー林道から逸れて、少し入ったところで車を停める。もう少し進めるはずだが、通行止めの札があるので、侵入を思いとどまる。歩いても大した距離ではないはずだ。
装備を背負い、林道を歩き始めて5分程で、支流の沢に出会う。この沢をさかのぼると「不動の滝」があるはずだが、こちらは帰りに寄ることにして先に進む。桂さんのHPでは沢を過ぎてすぐの空き地に車を停められるとあるが、沢をまたぐ橋は落ちており、車は通行できない。
しばらくは歩きやすい道がつけられていたが、最初の砂防堤を超えたあたりから、道が崩壊していたりして、明瞭な道を見つけられなくなる。
二つ目の砂防堤の手前では、岩に張り付くようにして進むことになるのだが、ザックを背負っているとバランスを崩してしまいそうなので、一度沢に降り、渡渉して岩場を迂回する。後で気づいたことのだが、岩場には石をコンクリートで固定してあり、沢に降りやすいような手掛かりを作ってくれていた。
三つ目の砂防堤を高巻きして越えていると、上方に踏み跡がある。
踏み跡をたどっていくと、四つ目の砂防堤が見えてくる。桂さんの情報より砂防堤の数が多い。桂さんが訪れた後にできたものがあるのだろう。
まだ先に砂防堤があるかもと思い、そのまま踏み跡をたどっていくと、滝状の崖に出会う。そのままでは先に進めないので、少し戻って砂防堤の脇に降りる。先ほどの滝は、魚止めの滝の下にある無名滝の筈なので、魚止めの滝まではもうすぐだ。
無名滝を過ぎてから、右岸の雑木林にはいって岩場を超える。すぐに支流の沢に出会うので、本流の奥のほうをみると、魚止めの滝がおちている。砂防堤を越えたりするのに時間を取ったため、出発してから1時間半が経過していた。
滝に接近し、一段下に装備を置いて、何枚か撮った後、カメラと三脚だけをもって滝前に出る。この時につけていたレンズは17-70mmだが、全景が入らなかったので、戻ってワイコン付18-55mmを取りに戻る。
滝前に出ると、位置によっては水しぶきが凄い。滝壺がなく、開けた場所なので、いろいろな角度から撮ることができる。
夢中で撮っていると、約1時間が経過していた。少し早いが昼食にする。やはり食事は滝前で取るのがおいしく食べるコツである。
滝を背にして、山を見上げると、スーパー林道の一部が見える。あの場所から遠望していた
滝を直接訪れることができ、念願の滝をまた一つ制覇した達成感を感じることができた。
魚止めの滝を後にして道を戻る。まずは下の無名滝を撮影。
小さいが趣のある滝である。小さな滝壺の脇に何かの動物の下あごの骨があった。こういうに出会うと、秘境の滝だとますます実感できる。
いろいろルートを探しながら歩いたが、結局往路のルートを戻ることになった。魚止めの滝から1時間と少しで不動滝のある沢まで戻ってきた。
桂さんの情報では沢沿いに道があるとのことだったが、崩壊して道らしきものは見えない。何とか通りやすい場所を探して歩いていると、割と新しい足跡がある。もしかしたら
Kurenaikaiさんのものかもしれない。
少し登っただけで上のほうに滝が見えてくる、遠目に見ても結構立派な滝である。
岩場を超えて、滝の前に出ると、正面の一番いい場所にまたしても動物の骨。しかもこちらはかなりの部分が残っている。毛皮や骨の大きさから狸かなと思った。
三段30mほどの滝だが、綺麗な形をしている。好みの滝である。三段全景を撮ることができないのが残念。
不動の滝からは10分足らずで車まで戻ってきた。途中、パラパラと降り出したと思っていたら、車に戻ったころには本格的な雨になっていた。この後も訪瀑の予定を立てていたが、時間に余裕もないので今日はこれで引き上げることにする。
あとの予定を取りやめたので、帰りのルートはもと来た道を戻ることに。高の瀬峡を下り、R195経由で南国から高速にのるが、ずっと雨模様だった。
帰宅したのは16時。高松ではほとんど雨は降っていなかった。
356km 5,996歩 単独では久しぶりの本格的訪瀑だったが、念願の滝の一つを制覇でき、満足感一杯の一日であった。