八咫烏神社 ときどき社務の備忘録

旧大和國宇陀郡伊那佐村鎮座・八咫烏神社から発信。
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遅ればせながら、節分について。

2008年02月11日 | つれづれ
たいへん遅ればせながら
今年の節分について、ちょっと書きます。
それぞれお住まいの地域で
それぞれの節分の風習があるようですね。

我がお宮では節分の日、
ご神前に煎り豆を大皿にお供えしています。
ムラの氏子さんたちは、
それぞれに半紙に包んだ煎り豆を持参して奉納し
今度はご神前の煎り豆をひと掴み持って帰られ
家族で数え年の分だけお召し上がりになるのだとか。

ムラの習慣で「なぜ、そうするのか」ということについて
明確に答えられるものは必ずしも多くありません。
でも、おそらく
節分といえば「季節の分かれ目」であり
また、旧正月にもあたりますので
年頭に当たり、厄払いと家族の健康を祈念するものだったのでしょう。
お祖父さんのお祖父さんの、そぼまたお祖父さんの代から
受け継がれてきたものがある、ということは
何ものにも代えがたい大切なものだと
ひしひしと感じる今日この頃です。

そういえばこ、このムラで
「鬼は外、福は内」の掛け声をするのかどうか
については聞きそびれてしまいました。

ところで
何故か我が家では、「鬼は外、福は内」は
今までやったことがない
とヨメさんとお義母さんはいいますが
よそから嫁いできたお義母さんは
実は節分の夜、一人でこっそりやっていたのだとか。

それを聞いたヨメさん、俄然やる気を出して
「やりたいやりたい」というので
僕がお手本に我が地元・上州風にデカい声でやりだしたら
「なんか、はずかしい」とすぐに家にすっこんでしまいました。
「何をゆうとんねん。節分と言えばこうじゃい。
 恥ずかしがって、鬼が去(い)ぬかい。福が来るかい」
…と、奈良弁で鼻息荒くまくしたてる僕は
いったいどこ出身の人なんだろう、と思ってしまいましたとさ。