風の吹くまま

大好きな自動車について、思いついたことを投稿します。

日本か英国か

2008-11-26 15:17:58 | スポーツカー
クルマの性能は、単純に数字で比較できるものではありませんが、
京都ヴィンテージカー・フェスティバルにおいて、
ほぼ同時代に日本と英国でつくられた、
素敵なオープンスポーツカーに会えたので、
ウィキペディア等の資料をもとに少し比べてみたいと思います。

今回取り上げるのは、
日本代表ホンダS800と、英国代表ロータス・エランの2台。
どちらも典型的なライトウェイト・スポーツカーで、
低い車高、小ぶりなオープンボディ、2シーター、
ツインカム4気筒エンジンを縦置きにしたFR形式、
バリエーションとして屋根のあるクーペボディもある、
といった共通点があります。

大きく異なるのはエンジンの排気量です。
エスハチが名前の通り800cc(正確には791cc)なのに対し、
エランは1600cc(正確には1558cc)と、ほぼ倍あります。
馬力は、エスハチが70馬力で、エランが105馬力となっています。
当然エスハチのほうが負けているわけですが、
1リッターあたりに換算すると、エスハチは87.5馬力、
エランは65.6馬力となり、
ホンダエンジンのほうが高効率であることが分かります。
さすがは「エンジンのホンダ」ですね。

では、パワーウエイトレシオを計算してみましょう。
エスハチの車重は755kgということなので、
これを70で割ると、約10.8kg/psとなります。

これに対してエランは、FRPボディの恩恵もあって、
なんとたったの635.5kgしかありません。
これを105で割ると、約6.05kg/psとなり、
加速力ではエランが大きく上回っていることになります。

エランが完調であれば、きっとびっくりするくらい速いはずです。
ボディがFRPということは、重量物が車体中心の低い位置に集まり、
そのぶんヨー慣性モーメントが小さくなりますから、
コーナーリング性能も相当ハイレベルに仕上がっているはずです。

(※エランの車重は資料によって差がありましたが、
この計算ではウィキペディアのデータを用いました)

それでは写真をご覧ください。
まずはエスハチから。





エスハチが発売されたのは1966年ですが、
前身のS500は1963年、S600が1964年に出ているので、
基本的なデザインは1963年に完成していたことになります。

ダットサン・フェアレディは1962年にすでに出ていましたが、
ライバルのトヨタ・スポーツ800の発売は1965年ですから、
発売当初、日本のライトウエイトスポーツカーとしては、
かなり先進的なデザインだったのではないでしょうか。
今見ても非常にかっこよく、あまり古臭い感じはしないと思います。
ちなみにロータス・エランの発売は1962年です。

ではエランの写真をご覧ください。





正確な年式は分からないのですが、
幌と窓の隙間にウインドウサッシュが見えるので、おそらくS3あたり、
1967~1968年頃のモデルではないかと推測しています。
低く構えた安定感のあるスタイリングは、さすがにロータスといったところ。
「レーシーな雰囲気」という意味では、エランが一枚上手でしょう。
スポーツカーとしての全体的なパッケージングに関しても、
やはりイギリスのメーカーに軍配が上がるような気がします。

しかし、存在感というかオーラみたいなものは、
日本のエスハチも決して劣ってはおらず、
両者互角ではないかと思っています。
もちろん動力性能的にはエランのほうが優れているはずですが、
「楽しさ、面白さ、気持ちよさ」といった面においては、
きっと優劣がつけられないのではないかと想像します。

そして、スポーツカーを選ぶ基準の中で、
「楽しさ、面白さ、気持ちよさ」は、重要な位置を占めますから、
どちらを選ぶかは、結局のところ、
純粋に好みと財布の問題となるような気がします(笑)。

いずれにせよ、40年前のスポーツカーを、
ショーの会場に乗りつけられる状態に維持されているわけですから、
レストアやメンテナンスには手間もお金もかかっているはずであり、
オーナーの深い愛情が伝わってきます。
僕も早くスポーツカーを買えるゆとりをつくりたいものです。



三輪か四輪か

2008-11-22 15:08:52 | いろいろなクルマ
京都ヴィンテージカー・フェスティバルは、
純粋に年式の古いクルマが集まるイベントということで、
ジャンルは特に限定されていないらしく、
いろいろなヴィンテージ・カーが集まっていました。
このブログでは、ほとんどスポーツカーしか取り上げてきませんでしたが、
あまりにも懐かしいクルマたちに会えたので、
少しずつ掲載していこうと思います。

まずは写真をご覧ください。



ご存じマツダの大ヒット三輪トラック、「T2000」です。
これを見て思わず「懐かしい!」と叫んだあなたは、
僕よりも目上の方ではないかと思います(笑)。
僕がこれを日常的に見かけていたのは、
おそらく小学生の頃までだったはずですが、
インパクトのあるデザイン(顔)は、強烈に印象に残っています。

友人は、T2000を見て、
「これを見ると近所の材木屋さんを思い出す」
と話していました。
確かに材木屋さんのイメージが僕にもあります。
トラックですから、物を運ぶ業者に広く用いられていたはずですが、
このクルマの荷台には、材木を縦方向に積み上げているのが似合う気がします。

それにしても、前輪が一つしかない自動車って、
どんな操縦性なのか、想像がつきません。
おそらく、あまりコーナーを攻め込むことはできないと思われます(笑)。

ではもう一台。



日産の名車、サニートラックです。
僕はこれは日本車の傑作の一つに数えてもいいと思っています。
乗用車をベースにして、後ろ半分を荷台に換えただけのトラックでありながら、
このデザインバランスの秀逸さは、ほとんど比較できるものがありません。
一時期はカスタムカーのベース車として人気が高まりましたし、
若者が乗る改造トラックの走りのような存在ではないかと思います。

僕自身、サニトラには思い入れがあります。
昔アルバイトをしていたガソリンスタンドにサニトラがあって、
ちょっとした配達とか、クルマを引き取りに行くときなどに、
サニトラを運転していたのです。
スタンドの社員が、いたずらで余り物のアルミホイールを装着していたので、
ノーマルよりもかっこよくなっており、僕は配達がとても楽しみでした。

今思えば、ノンパワステでハンドルが重く、
確か4輪ともドラムブレーキだったので、
荷物を積んでいるとなかなか止まってくれず、
腕力も脚力も必要なクルマでした。
それでも、ダイレクトな操縦性が楽しく感じられた気がします。
街でサニトラに出会うと、今でも懐かしくてつい眺めてしまいます。



2枚か4枚か

2008-11-18 00:05:58 | スポーツカー
昔のスカイライン、特にハコスカとケンメリに関しては、
2ドアと4ドアそれぞれに魅力があり、
時々どっちがかっこいいかな~と考えることがあります。

ハコスカの最初のGT-Rや、
その前のスカイラインGT-Bが4ドアだったことから、
スカイラインのオールド・ファンの中には、
4ドアこそがスカイラインのスポーツモデルの本流だと考える方がいます。

最新のニッサンGT-Rに4ドアモデルが出るという情報がありますが、
購買層である中高年の利便性への配慮ばかりでなく、
4ドアスポーツスカイラインへの技術者の郷愁を感じるのは、
僕だけでしょうか。

僕がスカイラインGT-Rを知ったときには、
すでにケンメリRが存在していたので、
4ドアへのこだわりというものは特に持っていません。
結局のところ、2ドアも4ドアもどっちもかっこいいと思います。

ケンメリの4ドアは、もともとスポーツモデルではなくファミリー向けですが、
ローダウンしてチューンアップすると、これまた非常にかっこよく変身します。
ケンメリRは2ドアしかなく、当然のごとくめちゃくちゃにかっこいいのですが、
4ドアのスカイラインも、また違った魅力をかもし出しています。
ご存じの通り、4ドアのケンメリには「ヨンメリ」という愛称があります。
このような愛称がつくということは、
その昔若者に人気があったことを示していると言えるでしょう。

京都ヴィンテージカー・フェスティバルには、
ハコスカとケンメリの2ドアモデルと4ドアモデルがそろっていました。
どれがいちばんかっこいいか、皆さんも見比べてみてください。
ヨンメリだけ「R」ではないので、立場上不利ですが(笑)、
スタイリングは十分に存在感があると思います。

そういえばケンメリRのみ、オーナーの方と話をしましたが、
フルノーマルで見事なコンディションを保たれているそうです。










ここで少しF1の話題を。
ご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、
バルセロナで行なわれている合同テストに、
佐藤琢磨くんがトロロッソで参加し、
なんと初日のトップタイムを記録しました!!

トヨタ以外のすべてのチームが参加しているとのことですから、
フェラーリやマクラーレンよりも速く走ったことになります!!
トロロッソの首脳陣の方々、もう悩むことはありません!!
一刻も早く琢磨くんと来季の契約を結んでください!!
絶対活躍してくれるはずです!!
頑張れ琢磨!!



コンビニ・ミニカー特集

2008-11-16 18:10:26 | ミニカー
未掲載のコンビニ・ミニカーがたまってきたので、
まとめてご紹介したいと思います。
先月、画像BBSのほうにあっくすさんが投稿してくださいましたが、
まずは缶コーヒーのおまけのランボルギーニ・シリーズから。



左からイオタ、ミウラ、カウンタック、ガヤルドの4台をゲットしました。
このシリーズは缶コーヒー1缶に1台ついていました。
その分サイズは小さく、100分の1スケールでしたが、
Kyosho製だけあって、さすがに造形はしっかりしています。

次はローソンのルーフ・ポルシェ・シリーズ第二弾です。



左からターボ3.3、BTR NATO、RCT、Rターボの4台をゲット。
缶コーヒー2缶に1台ついていて、スケールは72分の1です。
ローソンのルーフ・ポルシェの第一弾は7車種すべて手に入れましたが、
今回はそこまでの気が起こらず、特にいいなと思ったものだけにしました。
出色なのは、やはりBTR NATOでしょうか。
つや消しのグリーンの塗装がかなり渋い仕上がりです。

さて、ここまでは缶コーヒーのおまけですが、
次にご紹介するのは、サークルKで時々発売される、
何が入っているのか分からないシリーズです(笑)。
今回は、アルファロメオということで、
10車種(各3色ずつ)のうちどれかが入っていたわけですが、
僕は結局5台購入しました。
完全に満足しているわけではありませんが、
155のDTM仕様が2種類ゲットできた段階で、
買い足すのをやめました。まずはその155から。



Kyosho製64分の1スケールで、正直すごくいい出来だと思います。
手にとって眺め回す時間が、これまで手に入れたミニカーたちの中でも、
いちばん長いのではないかと思います。
155のDTM仕様は、同車が現役でレースに出場していた頃、
「オートスポーツ」などの雑誌で写真を見て、
めちゃくちゃかっこいいと思っていたので、
ミニカーが手に入ったことがとても嬉しく感じられます。
当時のドライバーはニコラ・ラリーニとアレッサンドロ・ナニーニで、
まさにその二人のマシンが手に入りました。

ところで市販の155の駆動方式は、FFとFFベースの四駆でした。
これに対してDTM仕様は、V6エンジンを縦置きにした四駆でしたから、
中身は市販車とはかなり異なっていたのだと思いますが、
それでも市販の形を巧みに残した素晴らしいデザインだったので、
市販の155のイメージアップにつながったと思います。

さて、残りのアルファロメオです。



左からTZ2、RZ、159スポーツワゴンです。
TZ2は、1965年の登場とのこと。
ザガートのデザインらしいのですが、
驚くのは、155などに比べてボディサイズが非常に小さいことです。
この小ささでFRPボディですから、
正確な重量は知りませんが、おそらく軽自動車並だったはず。
死ぬほど運転が面白いクルマだったであろうことは、
容易に想像がつきます。
RZは、やはりザガート・デザインのSZをオープンにしたモデル。
これが現時点でアルファの最後のFR車ということになるのでしょうか?
この強烈な個性がたまりません(笑)。
159は、以前このブログでも紹介しましたが、
友人がセダンの3.2リットル四駆モデルを所有しているので、
唯一運転したことがあります。これもいいクルマです。

さてさて、京都ヴィンテージカー・フェスティバルの写真がまだまだありますので、
近々アップしていきたいと思っています。お楽しみに!



F1最終戦(結果含む)

2008-11-03 17:42:35 | F1レース
F1の最終戦がブラジルで開催され、
長かったシーズンがようやく終わりました。
今年は例年になく「長く」感じられたように思います。

なにはともあれ、マッサくん、お疲れ様でした。
最後に素晴らしく強いレースを見せてくれました。
今シーズン序盤は、トラクションコントロールのないマシンに苦しみ、
精彩を欠いたレースもありましたが、
シーズン中盤にかけてぐんぐん成長し、
最終戦ではチャンピオンのような風格が備わっていました。

シーズン途中のちょっとした不運(給油リグ事故等)がなければ、
ポイントでも十分トップがねらえただけに、
少々もったいない気もしないではありませんが、
母国の表彰台で見せた表情はとてもスポーツマンらしくて立派でした。
フェラーリがあと何年マッサくんと契約するかは分かりませんが、
フェラーリ在籍中にチャンピオンになれることを願っています。

来年こそ、マラネロの赤い2台のマシンが、
銀色のクルマを完膚なきまでにやっつけてくれることを祈っています。
とにかく、最終戦の最終ラップの最終コーナーまでチャンプが決まらないという、
F1史上でも稀に見る大接戦を演じてくれたパイロットたちに、
心から感謝したいと思います。

そうそう、トヨタのグロックくん、最後までちゃんと走ってください(笑)。
まさか君が抜かれてチャンピオンが決まるとは、びっくり仰天の結末でした。

それからベッテルくん、いつか必ずフェラーリに来てください。
君ならミハエル以来のフェラーリ黄金時代を築けるような気がします。
とにかく期待しています。

ライコネンは、今年の反省点を活かして、
来年は必ずチャンプ争いにからんでほしいと思います。

さて、ストーブリーグが今から気になって仕方ありません。
フェラーリのラインアップはたぶん変わらないはずですが、
佐藤琢磨くんがF1に復帰できることを強く強く願っています。
彼を埋もれさせるようなF1であってほしくないと思います。

ではでは、
フォルツァ、フェラーリ!!
頑張れ、琢磨!!