Dear Happy Days*

何気ない毎日に
しあわせいっぱい探そう♪

赤い長靴

2005-06-20 | 読書ノート

江國 香織 著作

結婚した夫婦が二人でいることの孤独。
一緒にいるのに心が通じ合わない淋しさ、せつなさ。
二人の間にはいつも距離感がある。

日和子とその夫、逍三との関係はまさにそんな感じだった。
日和子が話しかけても、夫はただ「ああ」とか「うん」とか
相づちを打つだけだ。彼は彼女の話なんて聞いていないし
淡々と自分の生活を続けているだけだ。
それでも日和子は話し続ける。話し続けなければ会話がなくなるからだ。
といっても、こんな一方的な語りを会話というのには少し疑問が残るが・・

この本の題名、「赤い長靴」というのは、クリスマスになると
なぜか毎年逍三から贈られるお菓子が入ったクリスマスブーツのこと。
日和子はこの赤い長靴を気に入っておらず
もう贈ることをやめてくれと伝えているにもかかわらず、
そんな彼女の感情など気に留めることもなく
自分がいいと思ったものを、押しつける夫。
日和子とは感性が異なる夫。

こんな夫を半ばあきれながら、時として孤独と淋しさを感じつつも
日和子は、夫といる生活を愛している。
外に出て友人と会っていても、夫の事を思い、早く帰宅したくなる。
そして夫と離れていると、むしろ一緒に居るときよりもいとおしく思う。
一人でいる時は安堵に似た気楽さもあるが、
やはり逍三がいると生活に変化があり動きがある。
そういう生活空間の中にいることへのさりげない喜びを感じている。

私だったら、夫が人の話をろくすっぽ聞いてくれなかったなら
耐えられないし、怒り狂う(?)だろう。
そしてもっと「人の話をよく聞け!」と要求するだろう。
どうして日和子は、夫への不満をこんなにも静かに胸に抱えていられるのだろう。
また、なぜ自分の予想外の答えが返ってきたり、行動だったりすると
彼女は笑ってしまうのだろう。
私とは全然違うタイプのようだ。

・・でもなんとなくわかる、この本の言いたかったこと。
一番近くにいて、遠い存在。
近い関係でありながら、距離のある他人。
二人でいることの淋しさ。
でもやっぱり、夫とのこの空間を愛する。
夫婦ってこんなものかもしれない。


父の日~Father's Day

2005-06-19 | はっぴぃdiary

今日は父の日。
高校生の息子からの贈り物。
日本酒「山田錦」
思わぬ贈り物にニンマリする夫。

「明日は父の日なんだよね~」と言うと
「じゃあ、お酒の晩酌ぐらいだったらしたるで~」と息子。
昨晩、たまたま家族でスーパーに行く用事があり、
お酒コーナーで佇む父に、
息子が「1000円以内の酒だったら買ったるで~」という有り難いお言葉が♪
なんだか、「おやつは~円以内ですよ」みたいな
子供の遠足のおやつの約束事のような感じ・・(笑)
このお酒は1026円だったのだが、
夫が「26円は僕が払うから」ということで決定。
なんだか立場が逆転しているような・・

こんな関係でいいのだろうか・・とちょっと不安になる母でした。


美容院~LINK

2005-06-18 | はっぴぃdiary

梅雨時期になると、ほんと、うっとうしくなる私の髪!
あ~、すっきりした。今日は久しぶりのカットに行って来た。

今まで、カット1900円という低価格の美容院に行っていたが
切った直後はなんとかおさまっていたとしても
すぐにバサバサに不揃いになってしまう。
(きっと下手なんだね。それに値段が値段だからね。)

今日はちょっと奮発して、いつもより高価?な所に行ってみよう~!
・・ということで友人に紹介されて、
近所に新しくできた美容院 "Link"に行ってみた。

入店してまずはガイダンス。どんなヘアースタイルにするのかという希望を
伝え、アドバイスを受ける。
次にシャンプー。まず1回目のシャンプーで軽く洗い、
2回目ですみずみまで丁寧に。(しかも頭皮マッサージつき)
最後はトリートメントで仕上げ。

シャンプーが終わると、そこでカットのお兄さん登場。
彼は腰にハサミをいっぱいぶらさげ、いかにもプロっぽい。
彼は、長めの黒髪にオシャレなTシャツ、首元にはシルバーのネックレス、
それにピッタリしたタイプのジーンズといういでたちで
それをかっこよく着こなしていた。

見事なハサミさばき~!!まるで職人技~!!(当たり前か、プロなんだもの)
こんなに丁寧にカットってするもんなんだぁ~と感心する。
カットが終わると、もう一度シャンプー台に行き、きれいに洗い流す。
それが終わると、なんとマッサージをしてくれる。
肩や首すじ、頭、肩胛骨に沿っての指圧は、天にも昇るぐらいに
気持ちよかった。(肩凝っているのかしら??)

マッサージが終わると、またまたさっきのカット兄さんがやって来て
ブローをして最後の仕上げをしてくれる。
このようにいろいろな過程を経て、終了したのは1時間30分後。
カットに行って、こんなに時間をたっぷり過ごしたのは初めてだ。

今までろくな美容院に行ってなかったのか、
全てにおいて満足のいく内容だった。
これで3200円って安いかも~!!




さおだけ屋はなぜつぶれないのか?

2005-06-17 | 読書ノート

山田 真哉 著作

最初本屋でこの本の題名を見たとき、「なんじゃこれ~!」と思った。
ユニークというか、とても強烈な印象としてインプットされた。
でも、なかなか読むきっかけがつかめずに日にちが経過・・
そんな時、しんはるさんのブログを読ませて頂いて、
「よっしゃ~、読んでみよう!」と私の頭の中でゴーサインが炸裂!

光文社の新書版で頁数、200ページほどのボリュームの会計の本。
そういうと、数字がいっぱいでてきて、難しそうなイメージだが、
そんなことはなく、
どちらかというと、会計とはこういう考え方なのよ、という軽い感じ。
なぜ、さおだけやが潰れないのか?
その疑問を解決したい!という単純な欲望と
話題の本は、目を通しておきたかったのでさっそく読むことにする。

内容はというと、とても身近でわかりやすい説明と解説で、
意外とおもしろい。
「へぇ~、なるほどねぇ・・」と思える所がいっぱい!
会計に関する7つのエピソード

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

1 さおだけ屋はなぜ潰れないのか?
2 ベッドタウンに高級フランス料理店の謎
3 在庫だらけの自然食品店
4 完売したののい怒られた!
5 トップを逃して満足するギャンブラー
6 あの人はなぜいつもワリカンの支払い役になるのか?
7 数字に弱くても「数字のセンス」があればいい

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

各エピソードの終わりに「まとめ」というか「要約」がコンパクトに集結されているので
私のように読んだ端から忘れていくタイプにも、おさらいができるのでグッド!
巻末には「ことわざ会計学」や「コメント付き会計用語」というコーナーもあるし
索引もついているので、てっとりばやく興味の内容にたどり着ける。

どこから読んでも、読み飛ばしても、どうにでもなる本で、
会計学というお堅いジャンルでありながら、とてもライトな内容。
会計をまったく知らないド素人な私でも理解できたし
もしかして会計の考え方っておもしろいかも~という気分にさせてくれた。
そして会計の話など、主婦の私にはまったく関係なさそうでいて
日常生活の中で数字のセンスを磨いていくことは
スマートに生きるということにもつながり、いろいろな場に応用できることが
たくさんあることに気づく。

著者は他にも本を多数出しており、それにもとても興味がある。
「女子大生会計士の事件簿 1~4」
「世界一やさしい会計の本です」
コミックス「公認会計士萌ちゃん1~3」etc

高校生の息子がこの方面の勉強をし始めているので
まずは今日あたりから、この「さおだけ~」の本を薦めてみたいと思う。

注意! これはあくまでも個人的感想です。感じ方には個人差があると思いますので、その点はご了承下さいマセ。あしからず!

赤い疑惑

2005-06-16 | 思うまま
昨晩、赤い疑惑のリメイク版を見た。
懐かしい~!!
この山口百恵と三浦友和の赤いシリーズ、ずっと見てたんだよなぁ・・
(年がばれちゃうね。)
特に赤い疑惑は、出生の秘密、白血病、異母兄妹の禁断の恋etc
これでもかと難題が溢れている、実際にはあり得ない話だけど
なぜか、興味津々でウキウキしながら見ていたものだ。

時代を1970年代に設定してあるため、その当時のファッションであったり
家具のディスプレイだったりして、こちら側としてはそれがすごく懐かしく感じる。
例えば、黒電話や台所の流し上の棚、ボンボンのついている暖簾、
花飾りのついた帽子、レトロチックなかばん・・etc
主題歌(歌っている人は異なる)やドラマの合間に流れるメロディーもまるで一緒!

でも百恵さんと友和さんのイメージがあまりにも強すぎて、
なんだかなぁ~という感じ。
それにお父さん役の陣内孝則さんの芝居もわざとらしい!
高校生の娘、相手に「お父さんの言うことを聞けないのか!」と叱るシーンも
こんな事、今の高校生の子に言っても親の言うことなんぞ聞くもんか!
と思っちゃう。
時代錯誤というか、今の時代にそぐわないというか
・・そういう場面が多々存在する。

それに加え、どうも時代背景とそれを演じる石原さとみさんと藤原竜也さんに
ギャップがあるような気がする。
彼らは現代の感覚や感性を身につけた現代っ子なので
1970年代を演じきるのには、そもそも無理があるのかもしれない。
むしろ違和感がある。番組設定にどうも無理があるような気がする。
そして、こちら側もそれだけの年月が過ぎ、2000年代を生きているので
感じ方や受け止め方が違ってきているのだ。
なんだか、最近流行っている韓国ドラマを見ているように錯覚するのは
気のせいか・・

昨年放送された「白い巨塔」は完全に現代版にリメイクされているので
むしろ原作版よりもおもしろかった。
「赤い疑惑」も現代版にすれば良かったのかもしれないけれど
それも難しいのかな?

私は百恵&友和版の「赤い疑惑」をもとに
比較して番組を楽しむことができるので、そういった意味ではおもしろいけれど
全く初めてこの作品を見た人はどう感じるのだろう・・

この番組は私達の年代をターゲットにして作られているかもしれないナ。

「赤い疑惑」HP

アメリカンチェリー♪

2005-06-15 | はっぴぃdiary

おいしいですよね、アメリカンチェリー。
高価な代物でなかなか我が家では手に入れられません。
昨日、やっと買ってきました、いとしのチェリーちゃん!
食べるのがもったいないぐらい、かわいいので
記念撮影しちゃいました。

とってもあまくておいしかった~

盲点力~人が見えないところを見る力

2005-06-14 | 読書ノート


多湖 輝 著作

この本を読んでとても印象に残ったこと。
それは、作者が指摘するように、
人は自分の興味のあること、関心を持っていることにしか
意識が集中しない・・ということだ。

つまりある人達が、同じ状況、環境に共に居合わせたとしても
それぞれ見ている観点、視点が異なり、感じることも様々だ。
例えば、友人や旦那と散歩をしているとする。
あとでその散歩の途中の様子や風景を語り合ってみると
えっ、そんな所あったっけ?・・とか
そんな花咲いていたっけ?・・etc
(また自分が発見したことを相手が気づいていない場合もある。)
かなりの隔たりというか、見ているところが違うなぁと感じる時が多々ある。

花の好きな人は、道ばたに咲いている花に興味がいくだろうし、
野鳥の好きな旦那は、鳴き声を聞き分け、枝に止まっている小さな野鳥をも
発見することができる。
グルメな人は新しくできたお店や、オシャレな喫茶店に目がいくだろうし
子供が大好きな人は、公園で無邪気に遊ぶ子供や、ベビーカーでスヤスヤ
お昼寝している赤ちゃんの寝顔を幸せな気持ちで見つめるだろう。

そういうことを考え合わせてみても、自分が普段見ている世界というものは
とても限られた偏った世界なのだということがよくわかるし、
実際、見ているようで見ていないところがたくさんある。
つまり
日常には盲点がいっぱいある・・ということだ。
時には違った角度で物事を考えたり、情報のアンテナの向きを変えてみるのも
新しい発見があって、おもしろいかもしれない。
そして人が考えないこと、見ていないところを追求していくことが
盲点力を鍛えることになる。


発想の転換といえば、
例の「簡単すぎる!」というCMでおなじみの
TU-KAのお年寄り向けの携帯があげられる。
この携帯のスタイルは「若者が絶対に使いたくない携帯のスタイルを考えろ」
という上部のお達しがあり作り出されたらしい。
そしてお年寄りのユーザーにターゲットを絞ったそうだ。
その結果、この携帯は爆発的に売れているらしい。
これは、見事に盲点をついたアイデアがヒットした例だと思う。

何よりおもしろいなぁと思ったのは、電源スイッチをコタツのスイッチのように
左右にスライドするスタイルにしたことだ。
バイブレーション機能など一切なし!スイッチを入れて電話をするのみ!
考えてみれば、日本の人口は老人が多い。
ややこしい機能などいらないのだ。
公衆電話がわりに利用できたらそれでいいのだ。
メールなど、グダグダ打つ必要もなし。
簡単でわかりやすく!・・というユニバーサルデザインだ。

TU-KAさん、ここでひとつ提案があります。
お年寄りの方でも、おしゃれがしたいと思います。
そこで・・形はこのままでよいと思うのですが
もう少し色をなんとかしてもらえませんか?
きれいなカラフルな色を使って、もう一度再現してほしい!
きっと携帯を使うことが楽しくなると思います。

・・う~ん、なんだか論点がずれてきているような・・
どうして本の話からTU-KAさんへのお願いになっちゃってるんだろう?
書き出したら、止まらなくなっちゃった。(笑)
まぁ、いっか!




新鮮な野菜♪

2005-06-13 | はっぴぃdiary


ご近所さんより、とりたてのお野菜(キューリ&プリーツレタス)を頂きました♪
キューリなんて30cmぐらいあるんですよ。
Mさんは、家庭菜園歴10年。
毎年夏には、キューリ・レタス・プチトマトなどの夏野菜、
そして冬にはカブや大根を栽培し、有り難いことに
我が家にもおすそわけして下さる。
Mさんの野菜って、すごく新鮮でおいしい~!!

いつもありがとうございます。

 


帽子作り~パート2

2005-06-12 | 手作り

う~ん、帽子の写真ってうまく撮れない~!!
写真ではのっぺりした感じだけど、
実物はとてもキュートに出来上がりました。

・・といっても、これはフラワーデザイナーをしている友人へのプレゼント。
バーガンディーのような地色に一面大小の花がちりばめてある布地。
お花の大好きな彼女にピッタリの布だと思いました。
裏地は、シンプルなベージュにしました。
バックには、ベージュの布で作ったくるみボタンがついています。

この頃、もっぱらソーイングにはまっていま~す。
これは、男の人でいうとプラモデルのような感覚かもしれません。
ひとつずつ、コツコツとパーツを組み立てていき、
最後にひとつのものに合体していくという課程は、まさにそれです。

次は何を作ろうかなぁ・・



対岸の彼女

2005-06-11 | 読書ノート

角田 光代 著作

図書館で予約して数ヶ月経ち、やっと自分の番がやってきた、直木賞受賞作品。

女性にはさまざまな生き方がある。
大きくわければ、結婚の有無、そして子供の有無。
それによってライフスタイルや人生観も大きく異なってくるだろう。

この本は、シングルで会社社長を営む葵と既婚者で小さな娘を持つ小夜子が
共に仕事をすることになることから話が始まる。
大きくかけ離れた相手の住む世界。
それは、この本の題名「対岸」を意味するところである。

しかし、住んでいる世界が違う、価値観が違う・・ということは
それほどまでに相手を理解しがたいことなのだろうか?

この本を読んだ時、男性はこの話を理解できるのだろうか?と思った。
そこには女性独特のものがあるような気がした。
とにかく女性は、同じ環境や趣味、同じ立場の同姓と群れたがる。
それ以外の価値を持つ人たちとは、群れたがらない・・というか
拒絶する傾向があるように思う。
たぶん、そうすることが楽だからだろう。

この本の登場人物、小夜子もそのように感じた。
葵とは住む世界が違うのだと・・。
しかし、だからといってこの話はそれで終わらない。
この二人は最終的には相手を理解し、共に新たに仕事を始めるのだ。

ほんとうのところ、相手のことをどれだけ理解しているのか。
表面的な事だけで判断し、案外相手の本当の姿は見ていないのかもしれない。
対岸のような場所にいるであろう相手でも、
きっと根本的には理解できる身近な存在なのではないかとこの本を読んで感じた。

自分の中で、勝手に「対岸」を作らないようにしたい。