ふれあいの里“よねがわ”

   発信!!  みんなで築く地域の元気  
        見つけて活かそう あなたの周りの良いところ

美声の主は…

2011年03月02日 | 地域情報

 薄曇り、山間の雪も解け小川を流れる水音に春を感じる日、冬鋤と言って稲刈りの後、荒起しをした田に雨水が程よく水たまりをつくっている。近年少なくなってきた景観である。どこからか鳥が鳴いているような鳴き声につられて民家へ続く小道を上がって行く、鳴き声がピタリと止んだ。

 先日の雪は、水雪で樹木がその重さに絶えきれず、倒木が道を塞ぎ、田畑を覆う。その始末をしている知人と話しをする。鳴き声の主はカエルだそうだ、でもそこにはカエルの姿が見えない、当然鳴き声もしないが水たまりには沢山のたまごがある。

Dsc_8678

 毎年ここには、この種のカエルがいて、この時季に産卵するそうである。何十匹もの雄が雌を求めて田の中を追いかけ、鳴き声も相当なものだと言う。「まあ 見て帰りまい」とお茶を入れてくれた。30分位過ぎただろうか、鳴き声が聞こえ始めた。その内に賑やかに鳴きながら田の中を無数のカエルが水音を立てながら雌を追う光景を見る。

 インターネットのカエル図鑑で検索、ニホンアカガエルである。産卵時期が1~3月、一旦冬眠からさめて産卵した後、また冬眠(春眠)するようである。天敵の少ない寒い時期に産卵を終えて子孫を残すのだそうです。最近山間の集落は過疎化が進み農業を営む人も少なくなる中で、カエルの繁殖環境も厳しくなっている。このカエルは最重要保護生物に指定されているのだそうです。

Dsc_8683

 雄の背は黒色で小柄、雌の腹部はオレンジ色で大きさは6~7㎝位である。物音で一斉に泣き止み土の中に身を隠す。カジカには及ばないがなかなかの美声であり、得意の生態を持っているが好きにはなれそうにない。

  訂正

 此処に掲載致しましたカエルは、ニホンアカガエルではなくヤマアカガエルであることが解りました。見分けることが難しいのですがよくよく見るとその違いが解ります。ハッキリした違いは、ニホンアカガエルには見られない喉の下に斑模様があることです。掲載の写真でそれがあるように見えます。また冬眠に入りましたので確認ができません、卵の観察をしながら確かめたいと思います。

                        2011.03.05