くりぃーむソ~ダ

気まぐれな日記だよ。

地図にない場所(56)

2020-05-29 21:28:33 | 「地図にない場所」
 ガッチと同じ大きさになったサトルは、ねむり王のお城にたどり着けないことよりも、背が低くなって、変わってしまった状況に戸惑っていました。いくら歩いても先に進めないのは、ねむり王のお城が近づいてこないということで体験しましたが、草むらの中に住んでいる虫や動物達が、いつも見慣れている感じとはまるで違って見えました。いつも見ていた虫達や動物達が、驚くほど個性的で、ちょっとグロテスクな顔つきなど、自分がそうだと思っていたものが、もしかしたら間違っていたのでは、と目を疑うほどでした。
 二人は、日が暮れるまで延々と歩き続けて、やっと竹林のような草むらを抜け出すことができました。
 目の前には、ねむり王のお城の青い姿が、お日様の光にまぶしく浮かび上がっていました。しかし、やっとのことで草むらを抜けたにもかかわらず、またもや嫌な思いにされました。ねむり王のお城の前には、うっそうとした巨大なイバラの森が、お城の周りをぐるりと取り囲んでいるのでした。しかも、その周りには、ねむり王をつけ狙っているかのように、たくさんの怪物が群れていたのでした。
 草むらの陰から様子をうかがっているサトルは、その数の多さもさることながら、この世のすべての怪物が、ありったけここに集まったのではないかと思われるほどの光景に、目を奪われました。
 一見人間のようなのですが、上半身だけが魚の怪物、きれいな女の人のようですが、口には恐ろしい牙が生えていて、コウモリのような翼を持ったもの、長い耳をして亀の甲羅を持ったものや、火を吐くドラゴン、それにライオンに手をくっつけたような化け物など、ひとつひとつを見ていたならば、気づいた時には白髪の生えたおじいさんになっていそうでした。

「よし、サトル。あいつらに見つからないように、這っていこう……」

 ガッチの言うとおり、サトルは地面を這う虫になったようなつもりで、なるべく顔を上げないように、静かにイバラの森に向かっていきました。
 わずかな距離でしたが、たくさんの鳥の化け物が、頭の上を奇声をあげながら通り過ぎて行きました。四つ足の怪物が、目の前を通って行きました。その度に、サトルは生きた心地もせず、目をつぶって、ブルブルと震えながらひたすら我慢していました。しかし、それもイバラの森のそばまで来ると、そろそろ大丈夫かな、と思えるほど余裕が出てきました。サトルは、自分を素通りしていく怪物達を観察してやろうと、頭を低く身を伏せながらも、薄目を開けて様子をうかがいました。人とは似ても似つかない怪物だらけでしたが、サトルの好奇心が、そうさせたのでした。
 バサッバサッ……と、サトルの上に一匹の鳥の怪物が飛んできました。
 二人はなるべく見つからないように、地面に張りつくようにして、まるで死んだように動きませんでした。しかしサトルは、ちらっと顔を上げて頭上を仰ぎました。光線の加減で真っ黒い悪魔のように見える鳥は、ニワトリのような頭を二つ持ち、腹が減っているのか、お互いの頭を時たま突き合いながら、キンキンと響く奇声を上げて、二人の頭上でぐるぐる旋回していました。
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よもよも

2020-05-29 06:06:11 | Weblog
いやはや。

どうしても無性に喉から手が出るほど

スパゲッティが食いたくて、

レトルトのソースとパスタ買ってきて食べたんだけど

ひと晩過ぎた所でなんか腹が緩い??

捨てたソースの裏読んだら、

牛脂が入ってた。

どうも牛肉食べると腹緩くなるんで、

それが原因なんだと思うんだけど

ちゃんと調べてから買い物しなきゃダメだなって、

改めて思った。

でもうまかったなぁ、ミートソース。。
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