浅野ゆうじの独り言

社会・政治に関連する本の感想や日々の出来事についての私なりの考え方を書いています。

選挙とマニフェスト

2010-08-25 07:55:57 | 国際・政治

「選挙で選択されたマニフェストは絶対か」という問題について考えるとき、議会制民主主義の考え方やマニフェストへの対応に、コンセンサス、共通認識ができていないような気がします。

選挙で示されたマニフェストは接待のものであるという考え方は、非常に危険です。確かに示されたマニフェストによって投票する行動によって政治が動き民意が反映されると考えがちですが、選挙は選択の行動であっても、マニフェストを100%信認する民意の表れとは言えないのです。候補者の選択しかできない選挙は、すべての政策を信任したとは必ずしも言えないのです。マニフェストはあくまでも政策であり、社会環境の変化ととともに変えざるを得ないものであり、また変えなければならない時もあると思うのです。

あまりにもマニフェストにこだわることによって、政治のかじ取りを間違い、取り返しのつかない失敗をすることにもなりかねません。政治の失敗のリスクを極力抑えることの仕組みが、一つの民意とされる議会に与えられた役割でもあるのです。

かといって、マニフェストをおろそかにしてはなりません。将来の方向性を示す政治としての表明であることを考えれば、結果責任を問われます。実現のための努力が問われるのであって、説明責任をきちっと果たすことこそ重要ではないかと思われます。いたずらに対立を招くような結果だけは避けるべきではないかと思います。

以上


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