先に紹介しました『移行期的混乱』のなかで、「アメリカは、WIN-WINという言葉が好きで、両方が得するけれどもどっかで誰かが損をしている。内田樹氏は、WIN-WINはウソで、LOSE-LOSEが本当だと言っている。」ということを著者が語っています。
たしかに、WIN-WINというとどちらもメリットがあり徳をするような錯覚をしてしまいがちですが、交渉事には必ず妥協する部分、物事を治めるための着地点が必要で、純粋に個の利益だけを考えれば得にならない部分も出てくるのが現実です。交渉の両者が双方玉虫色の結論に至るということはまずないということです。ましてや国益だけを考えればそうなってしまうことは明らかです。民間の交渉事においても、どこかで妥協点を見つけることによって交渉が図られます。
TPPの交渉においては、いくら日本の国益にそぐわないものとして主張を続けるとすれば、はなから交渉しないほうがよいということになります。TPPに限らず、すべての国と国の貿易交渉はそうです。
ですから問題は、こうした前提で交渉に臨むかどうかということになります。必ずどこかで痛みを伴う、それを承知でどこまで全体の国益となりうるか、十分な説明が求められることになるでしょう。
以上
たしかに、WIN-WINというとどちらもメリットがあり徳をするような錯覚をしてしまいがちですが、交渉事には必ず妥協する部分、物事を治めるための着地点が必要で、純粋に個の利益だけを考えれば得にならない部分も出てくるのが現実です。交渉の両者が双方玉虫色の結論に至るということはまずないということです。ましてや国益だけを考えればそうなってしまうことは明らかです。民間の交渉事においても、どこかで妥協点を見つけることによって交渉が図られます。
TPPの交渉においては、いくら日本の国益にそぐわないものとして主張を続けるとすれば、はなから交渉しないほうがよいということになります。TPPに限らず、すべての国と国の貿易交渉はそうです。
ですから問題は、こうした前提で交渉に臨むかどうかということになります。必ずどこかで痛みを伴う、それを承知でどこまで全体の国益となりうるか、十分な説明が求められることになるでしょう。
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