松山から、今回の旅の終着地「高知」にむかった(高速バスで2時間半ほど)。
高知市には何度か旅行しているが、その都度、毎回外せないのが「ひろめ市場」である。
「ひろめ市場」は高知城からすぐのところにあり、足の便はとても良い。
大きな入口を入ると、大小の区画に仕切られた飲食店が並ぶ(半端でないお店の数がある)。
それらのお店に囲まれるように広場や通路があり、なになに広場・なになに横丁などの名前があるようである。
そして、広場や通路にはびっしりとテーブルが置かれ、どこに座るかは何の制約もない。
但し、いつも込み合っているので、椅子取りゲームの要領で、席が空いたらサッと座るのがコツである。
お料理やお酒をどこか好きなお店で買って、確保したテーブルで飲むシステムになっている。
ほかの客との相席は当然のこと、相席になっていやな顔をする人などいやしない。
その日相席した男女の三人組は早くから始めていたようで、かなり出来上がっている様子であった。
お酒はもちろん日本酒、焼酎、ビール、ワインなど何でもお好みしだい。
酒の肴は、名物のカツオのタタキはもちろん、刺身、寿司、揚げ物、餃子、その他何でもあり。
その日は、まずは土佐に来たら私にとってお約束「カツオの塩タタキ」と「アオサの天ぷら」で生ビールでスタート。
相席したグループに追い付かなくてはと、ビールから日本酒(酔鯨)に替えピッチを上げる。
鮮魚のお店で、鯛とシマアジのお刺身、まぐろの握りを調達する。
さらに珍しいものとして「うつぼの唐揚げ」は、予想外にクセもなくなかなか美味しい。
呑み始めてどのくらい経ったであろうか・・・
反対側のテーブルの20代の女性二人(お酒が強かった)と男性一人の三人組が会話に加わる。
さらにその横の、翌日の飛行機で東京に帰るというサラリーマンも加わる。
四組が渾然となっての大宴会(?)になった。
「ひろめ市場」には、土佐の美味しいものが揃っているのはうれしいが、それだけではない。
他人どうしが十年来の飲み友達のように、すぐ仲良くなれる雰囲気も魅力の一つである。
だから高知旅行の際は、また「ひろめ市場」に足が向くのである。