手元の旅行情報誌には小さく紹介されているだけだが、「北海道開拓の村」という素晴らしい野外博物館がある。
札幌市街から地下鉄東西線で新札幌まで行き、そこからバスで十数分で目的地に着く。
見学してから札幌市街に戻って昼食をとろうと考えていた。
ところが、あまりに村内が広く見学に時間を要したのと、暑さにも負けて、施設内のレストランで昼食ということに変更した。
北海道は、幌加内や新得など蕎麦の名産地があるのに、札幌市内では、案外蕎麦屋さんが目につかない。
そこで、何にもまして蕎麦が好きな私が、この食堂でメニューから選んだのは「にしんそば」であった。
北海道 ⇒ 蕎麦の産地 ⇒ ニシン漁、連想ゲームみたいなものだ。
ダシの利いた真っ黒な汁に、主役の甘辛く味付けされた「にしん」のほか、かまぼこ、わかめが載っている。
そばは太目で、濃いめの汁にはこれが良い。
あのメーカーの道内産の素材で作られたというビール、しかも瓶ビールを、そばを食べながらやるのも格別である。
「メシ」は食べる状況により、その味はよくも悪くもなる。
蕎麦の名店といわれるお店ではない観光施設の食堂であるが、自然(原野)に囲まれた環境でとても美味しくいただいた。
「北海道開拓の村」は、明治から昭和初期の北海道開拓時代の建物が、移築復元、再現されている。
メイン地区の他に、農村群・漁村群・山村群の三つのエリアがあり、とにかく広い。
ほんの一部ではあるが、写真を載せておく。
開拓使札幌本庁舎
「鉄道馬車」も走っていて、乗ることもできる。
警察の巡査派出所
中学校の校舎
森林鉄道の機関車
札幌農学校寄宿舎
その他、住宅、旅館、商店、酒造所、医院、鉄工場、倉庫、など多岐にわたる開拓時代の建造物が見られる。
じっくりまる一日かけて観るほどの内容が詰まっている。
北海道とは言えこの暑さには参ったが、「秋の紅葉の時期はいいだろうな~」と思いつつ歩いた。