人生第二章 挑戦者

<左半身麻痺の機能回復と生活奮闘記>
脳卒中に倒れ、その後の障害、失われた機能、生活を取り戻す記録

STAP(スタップ)細胞

2014年02月02日 11時15分21秒 | 社会・世界
先週、1月30日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表されたSTAP(スタップ))細胞のニュースが大きな話題になっています。
けがや病気で失われた体の器官や組織を復活させようという再生医療の分野では、万能細胞に大きな期待がかかっています。ほとんど何にでも分化できる能力を利用して、欠損を補うことができると考えられるからです。
STAP(スタップ))細胞のニュースを聞いて脳卒中で障害を持った方々には非常に関心のあったことと思いました。研究から応用発展して、早く障害を持った方々の機能回復に役立て欲しいと心より願いました。

STAP(スタップ))細胞

出典サイト: 酸の刺激だけで万能細胞作製 新型「STAP」理研が成功

マウスの血液や皮膚などの細胞を弱酸性液に浸して刺激を与えるだけで、人工多能性幹細胞(iPS細胞)のようにさまざまな細胞になる万能細胞を作ることに、理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神戸市)のチームが成功した。

理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神戸市)のチームが発表したSTAP(スタップ)細胞は、成熟した体の細胞を、いとも簡単に受精卵のような状態にまで巻き戻すことができることを示した画期的な成果だ。論文の審査も念入りに行われた。人の細胞を使った研究も進み、今後の生物学に大きな影響を与えそうだ。
 
「すごいです。猛烈に簡単な方法で、今までの万能細胞を超え得る質の高い細胞ができてしまった」。宮崎大の本多新准教授(幹細胞生物学)は驚く。

 けがや病気で失われた体の器官や組織を復活させようという再生医療の研究者は、万能細胞に大きな期待をかけてきた。ほとんど何にでも分化できる能力を利用して、欠損を補うことができると考えたからだ。

 最初に発見された胚性幹細胞(ES細胞)は、命のもとともいえる受精卵を犠牲にする必要があり、倫理的に問題とする声もあった。京都大の山中伸弥教授が開発した人工多能性幹細胞(iPS細胞)は受精卵を使わない利点があるものの、細胞の中に遺伝子を運び込む作製方法に関して安全性をどう確保するかが課題として残っている

 開発した小保方(おぼかた)晴子研究ユニットリーダー(30)らは、全く新しい万能細胞として「刺激惹起(じゃっき)性多機能性獲得(STAP(スタップ))細胞」と命名。1月30日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。iPS細胞よりも簡単に作製でき、安全性も優れているという。人の細胞で作製できれば再生医療への応用が期待される。

 弱酸性液で刺激

 体の細胞を万能細胞に作り替えるには、初期化という作業で受精卵の状態に細胞を逆戻りさせる必要がある。iPS細胞は遺伝子を導入し初期化するが、今回の方法は酸性の溶液に浸すだけで簡単なのが特徴

研究チームは生後1週間以内のマウスの脾臓(ひぞう)から、血液細胞の一種であるリンパ球を採取し、水素イオン指数(pH)5.7の希塩酸溶液に約30分浸して刺激。これを培養すると数日で初期化が始まり、多様な細胞などに変化する能力を持つ細胞(STAP細胞)の塊になった。

 これを別のマウスの受精卵に注入し、仮親に移植して子を生ませると、STAP細胞は全身に広がり、神経や筋肉などのあらゆる細胞になる万能性を持っていることが確認できた。

 iPS細胞は遺伝子の導入に伴うがん化のリスクがあり、初期化の成功率も0.2%未満と低い。これに対しSTAP細胞は、外的な刺激を与えるだけなのでがん化のリスクが低く、初期化成功率も7~9%。研究チームはメカニズムを解明し再生医療への応用を目指す。

小保方(おぼかた)晴子研究ユニットリーダーについて

論文受理まで5年

 「誰も信じてくれなかったことが何より大変だった」。研究発表の会見で、小保方さんはこう振り返った。スタートは2008年。ハーバード大で担当教官との議論から始めた実験で偶然、外部刺激による初期化の知見が得られた。だが実験は一進一退。共同研究者すら見つからず、「泣き明かした夜は数知れないが、今日だけは頑張ろうと思ってやり続けた」。

 ネイチャーへの最初の論文投稿では「何百年の細胞生物学の歴史を愚弄している」とまで否定された。「きっと間違いだ」と、周りの研究者も首をかしげたが、「必ず人の役に立つ」との信念を貫き、約5年で論文受理にこぎつけた。

 千葉県松戸市生まれ。高校時代にたまたま手に取った科学雑誌の特集記事で「社会に貢献できる」と再生医療に強い興味を持った。「お風呂の時もデートでも四六時中、研究のことを考えていた」というほどの研究の虫。

 ■万能細胞 神経や筋肉、血液など体のさまざまな組織や細胞になる能力がある細胞。受精卵の一部を取り出して作る胚性幹細胞(ES細胞)や、京都大の山中伸弥教授が作製を報告した人工多能性幹細胞(iPS細胞)が代表例。

 iPS細胞は通常、皮膚などの体細胞に遺伝子を導入して作る。事故や病気で失った組織や機能を修復する再生医療や創薬、病気のメカニズム解明への応用に向け研究が進む。ES細胞は受精卵を壊すため倫理面の課題や、移植した際の拒絶反応の問題がある。iPS細胞はがん化を防ぐなど安全性の向上が課題となっている。

 今後、人の細胞でも同じ結果が出せれば、疾患研究や再生医療の魅力的な素材になり得る。笹井さんは「iPS細胞でできることが、STAP細胞でできない理由はない」と意気込む。ただ作製競争は「世界的にとてつもないものになる」と予想。ここ1~2年が勝負だが「私としては『がんばれ小保方』と思っている」と期待を込めた。

 今回の論文は酸性溶液という細胞にとってのストレスによって“若返り”が起きたという内容だ。他に、毒や圧迫といったストレスでも生き残った細胞に変化が起きたといい、方法は一つとは限らない。

 細胞の性質を変える手法をさらに洗練させれば、ストレスを薬として与え、傷んだ臓器を体内で修復するような方法につながるかもしれない。

 小保方さんは「まだマウスの研究の段階」と性急な応用には懐疑的だ。一方で、がん研究など他分野への波及も期待する。「細胞へのストレスとがんの関連は、古くから議論されている。その解明が、がんの抑制技術に結びつくかもしれない」と夢を語った。


≪限られた条件 多い謎≫

 弱い酸性環境にさらすだけで、特定の機能を持ったマウスの細胞が、「多能性」を持つ細胞に変化することが分かった。驚くべき発見だが、すぐに医療に応用できると期待を持つのは早い。まずは人の細胞でも同じことができるか、今後の研究を待つ必要がある。

 4つの遺伝子を成熟した細胞の核に入れることで受精卵のように多能性を持つ状態に逆戻りさせ、iPS細胞が作れることを京都大の山中伸弥教授が発見してからわずか7年余り。理化学研究所チームのSTAP細胞は、複雑な操作が必要と考えられていたタイムマシンのような現象をより簡単に実現した。

 iPS細胞が作製に数週間かかるのに対し、STAP細胞は2~7日。しかもiPS細胞からは変化できない胎盤になれる能力もある。現時点の解析では、体内に移植した際、がんになってしまう可能性も低そうだ。今後の進展によっては、再生医療や創薬への利用も現実味を帯びてくる。

出典サイト: サルで実験 ハーバード大、脊髄損傷を治療











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