![]() | 彼女は一人で歩くのか? Does She Walk Alone? (講談社タイガ) |
クリエーター情報なし | |
講談社 |
背表紙より
ウォーカロン。「単独歩行者」と呼ばれる人工細胞で作られた生命体。人間との差はほとんどなく、容易に違いは識別できない。研究者のハギリは、何者かに命を狙われた。心当たりはなかった。彼を保護しに来たウグイによると、ウォーカロンと人間を識別するためのハギリの研究成果が襲撃理由ではないかとのことだが。人間性とは命とは何か問いかける、知性が予見する未来の物語。
読み終わって思ったこと
人が死ななくなった世界。厳密には寿命が来た細胞を新しい細胞に変えることができる世界。iPS細胞が臨床に使われるようになって、心臓や肺や様々な臓器に移植できるようになれば遠い世界ではないように思います。脳に関してはあまり記述がありませんでした。脳細胞も追加、再生できるのかもしれません。
人間が百年以上もいきる世界で、精神がどのようになるかははっきりとは記されていませんでした。
寿命が延びた人間から子供が生まれなくなった世界。そして人工細胞で作られた生命体、ウォーカロンと共存する世界。人間とウォーカロンの違いは一体どこにあるのか?
淡々とした雰囲気で物語は進み、そしてひとまず終わります。
長寿大国日本の行く末を暗示しているような作品でした。
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