4月28日(水)
冷たい雨がふっています。
昨夜は、日中録画しておいた《歌舞伎座クライマックスー2-》を、
深夜、堪能いたしました。
仮名手本忠臣蔵より、九段目…
山科閑居の場でした。
花道より、雪道に歩きにくそうに登場するは、芝かんさん…
訪れた先は、大星由良助の侘住まい…
応対に出た、下女の頓珍漢なやりとりでの笑いも、なにやらこれから起こる
悲劇の前の、暗示かと…
加古川本蔵の妻・戸無瀬(芝かん)と、由良助の妻・お石との、行き詰る攻防
脇に控える、白装束の花嫁仕度の戸無瀬の娘・小浪(菊之助)の可憐さ
由良助のせがれ・力弥と小浪とは、いいなずけの仲…
すぐにも祝言挙げさせてと、迫る戸無瀬と、主・判官の無念をおもえば
敵の娘はもらわれない…と、突っぱねるお石!!
実は、刃傷の場面で、判官を後ろから止めたのが、この加古川だったから…
かくなるうえは、娘を殺して自分も死のうと…かねて覚悟の二人
小浪の白装束に対して、打ちかけ外せば、緋綸子の母…この色彩の妙!!
ここに通りかかった虚無僧が、実は父・加古川本蔵(幸四郎さん)
娘の心情察して、自らの首を差し出す覚悟…
由良助父息子への悪口雑言…これにはついに、力弥(染五郎)の槍の一刺しが…
実はこれまた、この本蔵の心中を知って、せめて婿の手にかかって死ぬるが本望と
考えた…由良助(吉右衛門さん)の登場
裏には、雪玉の墓石がふたつ…父息子二人の覚悟の程を知った、加古川本蔵の
最後の高笑い…
こんな筋の山科閑居…京都では、良くかかるそうですが、初めて見ました!!
腹芸の応酬…なかなか、行き詰る物がありました。
大事な役所ですのに…お石の役者さんのお名前失念して、失礼しました。