おじさんの映画三昧

旧作を含めほぼ毎日映画を見ております。
それらの映画評(ほとんど感想文ですが)を掲載していきます。

トロイ

2025-02-19 07:08:04 | 映画
「トロイ」 2004年 アメリカ


監督 ウォルフガング・ペーターゼン
出演 ブラッド・ピット エリック・バナ オーランド・ブルーム
   ダイアン・クルーガー ショーン・ビーン
   ブライアン・コックス ピーター・オトゥール
   ブレンダン・グリーソン ジュリー・クリスティ
   
ストーリー
長年に渡って戦いが繰り返されていたトロイとスパルタの間に和平が結ばれた日、トロイ王子パリスはスパルタの王妃ヘレンと禁じられた恋に落ち、駆け落ち同然にトロイへと彼女を連れ帰ってしまう。
ヘレンの夫であるスパルタ王メネラオスはこれに激怒し、ギリシアの諸王国の盟主にしてメネラオスの兄であるミュケナイ王アガメムノンを頼る。
アガメムノンはこれを口実にトロイを征服しようと、ギリシア連合軍によるトロイ侵攻を決定した。
ギリシアの勇者アキレスは自分や兵士たちを駒としか見ていないアガメムノンに対して不満を抱いていたが、親友オデュッセウスの頼みを受け、自分を尊敬する従弟のパトロクロスを伴ってトロイへと赴く。
先陣を切って飛び込んだアキレスとミュルミドンは瞬く間に浜辺を守るトロイ軍を蹴散らし、アキレスは救援に駆けつけたヘクトルに再戦を約束して引き上げた。
アキレスが自分の指示を無視した事に腹を立てたアガメムノンとの敵対関係は決定的なものとなり、アキレスは戦闘を放棄した。
パリスは戦争を終わらせて故郷を救うため、メネラオスとの一騎討ちに挑むことを決意する。
パリスは防戦一方に追い込まれて助けを求め、ヘクトルは約定を破って助太刀してメネラオスを殺してしまう。
激怒したアガメムノンは一斉攻撃の命令を下すが、アキレスとミュルミドンを欠いたギリシア軍はヘクトル率いるトロイ軍に打ち負かされた。
自軍の窮状にもかかわらず戦わないアキレスに耐えかねたパトロクロスは、アキレスの影武者としてミュルミドンを率いて戦場に赴きヘクトルに挑むが敵わずに討たれ、ヘクトル、トロイ軍、ギリシア軍は、アキレスと思っていた人物の正体がパトロクロスであったことに衝撃を受けて戦いを止めた。
パトロクロスが殺されたことを知ったアキレスは激怒し、たった一人でトロイ城門の前まで戦車を走らせヘクトルとの決闘に挑みヘクトルを討った。
度重なる敗戦にギリシア軍は勝算なしと見て撤退の準備を進めていた。
しかしオデュッセウスは兵士が子供の土産にと作っていた木彫りの馬を見て起死回生の作戦を思いついた。
トロイへの供物として巨大な木馬を造って撤退したと見せかけ、木馬がトロイに運び込まれたら中に隠れた兵士が門を開け、待機していた軍勢で攻め込もうというのだ。
アキレスはミュルミドンたちを帰還させ、心を通じ合ったトロイのブリセイスを助けるため木馬の中に乗り込む。
木馬の策略に騙されたトロイは、瞬く間に炎上する。
ギリシア兵による一方的な破壊と略奪が市民を襲う中、アガメムノンはプリアモス王を殺し、ブリセイスを捕えるが逆に刺殺される。
ブリセイスを探し求めるアキレスはとうとう彼女を助け出すが、そこに兄ヘクトルの復讐に燃えるパリスが現れ、アキレスに矢を放つ。
踵を射抜かれて崩れ落ちるアキレスはさらに胸に矢を受け、ブリセイスに逃げるよう伝えて息絶える。


寸評
僕は歴史物が好きなので「トロイ」も劇場で見たのだが、期待したほどの作品ではなかったと思った記憶がある。
NHKのBSで放送すると言うので手元のパンフレットを見返したが、やはり感激は湧いてこなかった。
先日のテレビ放送で再見しても、やはり感想は変わらなかった。
描かれているどれもが中途半端な描き方で、どこに思い入れを持てばよいのか分からないのだ。
トロイ王子パリスとスパルタの王妃ヘレンとの禁じられた恋の描き方は深くはない。
アキレスとヘクトルの従妹で捕虜となったブリセイスとの関係も同様だ。
アガメムノンとアキレスの確執も図式的に描かれているだけなので、アキレスの参戦が劇的な物に見えない。
戦いのスペクタクルも大軍をCG処理で見せながら描かれているが迫力に欠けている。
衣裳的に敵と味方の区別がつきにくいので乱戦になっているだけの印象である。
内容的にどこまでが史実あるいは神話に忠実かは知る由もないが、ギリシャ神話のトロイの木馬が描かれるのは当然だろう。
アキレスはトロイ戦争に参加し、たった一人で形勢を逆転させ、敵の名将を討ち取るなど向かうところ敵なしの力を誇ったが、戦争に勝利する前に弱点の踵を射られて命を落とし、アキレス腱の由来となった話も盛り込まれている。
断片的に知っている事柄の確認としては都合の良い作品だが、僕はイマイチのめり込むことが出来なかった。
だから20年経っても同じ感想を持ったのだと思う。