木工芸・漆・道具        

 木肌の美しさに惹かれ、指物の伝統技術と道具に魅せられて・・・・・ 木工芸 市川 (宇治市炭山)

次に向けて始動!

2014-05-24 22:07:14 | 木工
伝統工芸近畿展の京都展はあと2日を残すだけになりました。
工房では次に向けての制作が始まっています。


乾燥のすんだ板を薄く挽き、3枚貼り合わせて合板を作ります。
プレス機がないので、あて盤を使ってクランプで圧縮。


できた合板の断面。
所定の厚さまで削り、板の狂いができては困る部分に使います。


別の木で試作しながら構想や制作工程を練ります。


こちらは来月開かれる、日本工芸会近畿支部小品展に出品する予定のアクセサリー類。
拭き漆が完了しました。


こんなものも・・・


小品展についてはこちらをご覧ください。





先月から制作していた茶托も完成し、箱に収めました。

明日納品させていただきます。
当初いただいた注文は20枚でしたが、追加をいただき26枚に。
予備も含め26枚制作していたのでちょうどぴったり!
私って予知能力があるのでしょうか??

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鉋盤の刃交換

2014-05-19 23:18:53 | 木工
煎茶工芸展も無事終わり、次の制作に取りかかります。
その前に機械のメンテ、刃の交換。

まずは手押し。
この手押し、セッティングゲージはあることはあるのですが、シャフトの固定にガタがあるので使い物になりません。
そこで、目で見て感を働かせての設定。
設定したら定盤をあげ、板を乗せて刃の出具合を確認、違っていたらやり直し・・・・時間がかかります。


続いて、自動鉋盤。
こちらはセッティングゲージが使えますが、それでも3枚の刃の高さがピタッと一致するのは難しい。


刃のセッティングができたら、押さえ、送りローラーの高さをすべて調整。
隙間ゲージで左右均等の圧がかかるよう調整。


刃の交換が完了したらセッティングに使った板を次回に備えて削り直すとともに削り具合を確認。
古い機械なので、まずまずと言うところでしょうか。


最後はバンドソーのブレード(刃)の交換。
カバーを外し、プーリーが見えるとバンドソーが巨大に見えます。


カバーを閉めて交換完了。


そして、次の制作のための治具作り。

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明日から全国煎茶道大会・日本煎茶工芸展

2014-05-16 23:18:01 | 伝統工芸展

明日(17日)と明後日(18日)は全国煎茶道大会・日本煎茶工芸展が、
黄檗山萬福寺(宇治市黄檗)で開催されます。
時間9:30~16:30

工芸展は境内の黄龍閣(別館)真空の間です。

入賞作品




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蕎麦打ちセット

2014-05-15 23:41:27 | 木工
Mさん空の注文の蕎麦打ちセット。
まずは、打ち台。

材はスプルース。この材、数年前に廃業された建具屋さんから分けていただいたものですが、表面の焼け具合からして、
製材して30年以上は経っていると思われます。
それでも焼けが取れるまで削ると動くので、1ヶ月以上養生しておきました。


三枚を雇い核で接ぎ合わせます。


一晩おいてのりが乾いたら目違いをはらい、


端食みを嵌め、


仕上げの鉋がけ


鉋のみで仕上げるので、鉋まくらもとります。


こちらは駒板。薄板はスプルース。駒と反り止めはウォールナットです。


のし棒は楢の角材から鉋で削り出しました。
Mさんお待たせしました。近々お届けに上がります。

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第43回日本伝統工芸近畿展 京都展

2014-05-13 22:17:14 | 伝統工芸展
第43回日本伝統工芸近畿展 京都展のお知らせです。


5月21日(水)~26日(月) 10:00~20:00(入場は19:30 最終日は16:30まで)
京都高島屋グランドホール(7階)

今回私は、「欅拭漆箱」を出品しています。
お出かけのついでがありましたら、是非ご高覧ください。
21日(水)当番で会場におります。


もう一つお知らせ

今回、近畿展と並行して、日本工芸会正会員による「わざの美・現在展」が開かれています。
こちらは、会期が21日(水)~27日(火)まで
会場は京都高島屋6階美術画廊です。
こちらも合わせてご覧ください。
 
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京都木工芸同好会「一木一優」打合会

2014-05-10 21:34:47 | 作品集
昨日は、今年度第1回目の京都木工芸同好会「一木一優」の打合会。

メンバー10名の内、9名が集まり、今年の作品展の計画を練りました。

今年の作品展は開催日時が会場の関係で、12月5日(金)~8日(月)の開催となりました。
そこで年末にちなみ、テーマは「for Xmas & Happy New Year!」
クリスマスプレゼントや、お正月用品などに焦点を当てて制作・展示をします。

相談の結果、ギャラリーAはクリスマスのイメージに、ギャラソーBは正月をイメージした展示にすることになりました。
ギャラリーAは中央に共同でクリスマスツリーを木で制作し、そこに作品を展示します。
クリスマスの飾りやプレゼント、テーブルウエアなど洋風のものを中心に展示する予定です。
ギャラリーBはお正月のイメージ。
門松が立つかどうかはわかりませんが、お正月用品や調度、和のものを展示します。



「一木一優」の打合会では、作品展に向けての打ち合わせとともに、テーマを決めた研修や、会員が日々の制作のなかで見つけた情報や技などの交流をしています。
今回は、Iさんが積層による曲げ木の技法についてレポートしてくれました。


実際に作られたものも持ってきてくれました。
そこで早速この技法をクリスマスツリーの展示台の制作に応用させてもらうことになりました。

次回はその実技研修をかねてツリーの部材作りをします。
さあ、どんなクリスマスツリーができるのでしょうか。
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展覧会はしご

2014-05-05 21:30:12 | 作品展
昨日は、大坂~京都と展覧会3カ所の「はしご」
まずは阪急うめだ本店で開かれている、中澤孝典絵画展「鳴」


動物を独特の装飾で飾って描いた作品。
細かな装飾で動物が描かれていますが、細かな模様とその色使いと白い空間が調和し、不思議に見ていると気持ちが和むのです。
中澤さんは、煎茶道黄檗賣茶流の若宗匠。
お茶の世界とはちょっとかけ離れたような印象を受けるのですが、展示されていた「双龍図」が描かれた炉屏は手前座の空間にも良く合っていました。

次に向かったのは、京都高島屋。美術画廊で開かれている「はなやぐ漆 -女性作家6人展-」

工芸会に所属する6人の女性漆芸家の作品展です。
特に新谷さんの、「乾漆蚕飾箱」など昆虫をテーマにした作品には脱帽でした。





最後は、画廊グレゴリオで開かれていた、木代喜司先生の「ちいさきものたちPART2」展へ
木代先生には、昔美術の授業を一緒に担当し、いろいろ教えていただきました。
今回、思いも掛けない素材を使ってそれを「ちいさきものたち」の台につかったり、絵を描かれたり・・・
それがまた素晴らしく、ただただ感動!!
なぜそんな素材を使われるのかおたずねすると、「僕はすきなんや」の一言。
先生の「もの」へのかかわり方からまた一つ学ぶことができたような気がしました。

3カ所の「はしごは」さすがに疲れましたが、このあとまた工房へ戻って昨日研いだ茶托の摺りをやり終えました。



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世の中「連休」一日目

2014-05-03 21:52:20 | 
世の中「連休」一日目。
年中無休の小生は、朝から材の仕入れ?に長岡京市で開かれているな加減銘木さんの春季木工材料展へ
今回は手元に無い、ウエンジ、ブビンガ、ウォールナットの外材の端材を購入。
これから来るであろう、いや来るかもしれない、あまり期待できないかな・・注文に備えて・・・

早々に戻り、昼からは志鶴川の梅原英光園さんの「草木であそぶ遊草展」へ

会場にはたくさんのお客様が見え、お気に入りの皐月や山野草を求めていました。


恒例の「遊草展」いつ見ても心癒やされます。


山野草が大変求めやすい価格で販売されています。
毎年「一木一優」作品展には梅原さんの山野草を飾らせていただいています。


展示会は6日(火)まで開催されています。

その後工房へ戻って仕事再開。
今日は、茶托の研ぎ。







3時から7時半までひたすら研ぎ続け、26枚を研ぎ終えました。

明日は、大坂~京都と知り合いの個展のはしごです。
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珠棗 銀地

2014-05-02 21:27:17 | 
珠棗の制作も最終段階 

銀粉を蒔き、固めが終わり、いよいよ研ぎ。何とも緊張する瞬間です。


棗の内脇、見付け、立ち上がりの研ぎ。朴炭を使い、研ぎ破らないように慎重にかつ粘り強く研ぎます。
朴炭は初めて使いましたが、何とも具合の良いものですね。
漆で使う炭には、駿河炭、呂色炭、朴炭・・・などいろいろありますが、これらの炭を使い分けた先人の知恵にはただただ驚くばかりです。


朴炭の研ぎが終わったら、上摺をして風呂で乾かします。次は胴摺り。


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