大空を見上げて

日頃感じていること

天国の母

2009-11-25 | Weblog
 23日の祭日、素晴らしく良い天気だった。
私は自宅の屋根の補修の為ベランダから梯子をかけて青空のもと、二時間位のんびり修理をしながら、遠い昔の田舎の幼い頃の事を思い出した。

「松田の勝ちゃんが又屋根に上っている!」近所の小母さん達によく言われた。
物覚えがつく幼い頃もうすでに母はいなかった。
父はよく私に言った「勝義、天国に行った母ちゃんがいつも見ているよ」私が何か悪さをして父が叱る時の言葉だった。
又「天国の母ちゃんが悲しむ。誰も見ていなくても母ちゃんは見てる」といつも聞かされた。
幼い頃住んでいた所は、二階建て長屋の会社の社宅で角に鉄ばしごが付いていた。
私は6歳頃から小学校高学年頃まで暇さえあれば昼夜を問わず頻繁に屋根の上にいた様な気がする。
父にあぶないから屋根に上がってはいけないと何度か怒られたが、私は隠れて登っていた。
ある日屋根の上に居たところを見つかり私を叱りながら「何故屋根に登るのか?」
私は「天国の母ちゃんに逢いたいから。」と。
その時父は涙目で「あぁ そうか。」と言って黙って私の頭を撫でたのを覚えている。

私は天国に少しでも近い屋根で青空、雲、夜空の星を見て母の面影を求めていた記憶がある。
その後、父は私が屋根にいても何も言わなくなった。

     (写真:幼い頃いた山口県防府鐘紡の社宅に似てる建物)
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする