母はふるさとの風

今は忘れられた美しい日本の言葉の響き、リズミカルな抒情詩は味わえば結構楽しい。 
ここはささやかな、ポエムの部屋です。

冬至

2019年12月22日 | Weblog
お日様深く差しこんで
家にぬくぬく赤い花
赤い花は燃える色
真冬の部屋はストーブ色
薪の匂いもないけれど
北風吹いても窓際で
ストーブ色に咲いている
クリスマスを彩って
ねこと太陽を彩って
ことしも家にはポインセチアが
窓際で明るく開くのです


木の葉の宴

2019年12月15日 | 季節
秋が暮れる
いのちのなごりの
木の葉が舞う

ダンサーのように舞いながら
木の葉はかすかに音を奏でる

私の歌がきこえますか と
木の葉はおのおののドレスを薄くまとい歌い奏でる
もの言わぬ木々の
控えめな宴
静寂の中で精一杯主張する
丁寧に織られた織物のように輝く色彩

秋を彩りながら消えていく
宝石のような木の葉
木枯らしの前の
とりどりの宴