母はふるさとの風

今は忘れられた美しい日本の言葉の響き、リズミカルな抒情詩は味わえば結構楽しい。 
ここはささやかな、ポエムの部屋です。

新年

2024年01月04日 | 季節
まどろんで
私は暖かい陽を浴びて眠っていた
風のない静かな真昼
今年という年がすでに始まり
陽は天中高く 少し傾き
青い空には
凧の上がる気配はなかった
コンコン羽子板つく音もなかった

ラジオからきこえるにぎやかな笑い声
ふわりこころに浮かぶ「お正月」は
夢の中に溶け消えていた
南天の赤い実が
春の陽に光って揺れた 今年の元旦