晴、20度、80%
りんごのシーズンがやって来ました。りんごだけは一年中欠かしません。一昔前まではりんごのシーズンが来ると「アップルパイ」を焼くのが楽しみでした。この数年はりんごいっぱいのケーキを焼きます。ケーキの生地よりりんごの方が多いケーキです。
香港の頃はりんごは一年中海外から輸入で手に入りましたが、小ぶりな味の変化のない種類ばかりでした。日本は味の違いのわかるりんごが時期を追って店先に並びます。しかもりんごはさほどお高くない、喜んでたくさん使える値段です。
今の時期、「キオウ」というりんごが出て来ます。あっさりとした甘さ、香りも爽やかです。私の「りんごゴロゴロケーキ」はりんごによって作り方が変わります。この「キオウ」は爽やかさを出すために、バターソテーせずに甘みも抑えて作ります。皮をつけたままの「キオウ」ザクザクと生地に流し込んで焼くだけです。生ですから中温で気長く火を入れます。型の中にはりんごのジュースが滲みます。火を止めても完全に冷めるまでオーブンに入れっぱなしにします。生地がジュースを吸い、しっとりとした口当たりになります。
季節が進み甘いりんごが出ると、りんごはバターソテーします。ラムレーズンやクルミも一緒に焼きます。さっぱりりんごはさっぱりと、しっかりりんごはしっかりした形を持たせる私の「りんごゴロゴロケーキ」です。今年は何本焼くかな?