我想一個人映画美的blog

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テルマ/THELMA

2018-10-22 22:37:36 | 劇場&試写★5


ホラーのように打ち出してるけど、ホラーじゃなかった。

母の残像」のヨアキム・トリアー監督の長編第3作目。

 ノルウェー、フランス、デンマーク、スウェーデンの合作。

 

「母の残像」もまあまあ良かったしノルウェー産で、しかもホラーっていうので期待してたんだけど、、、、。

あ、この監督あのラース・フォントリアーの甥。

 

主演は一躍ノルウェー期待の若手女優となったアイリ・ハーボー。シーンによって顔ががらりと変わる。

恋に落ちるアンニャに、カヤ・ウィルキンズ(見るからにノルウェー人じゃないからアンニャという名前に違和感)

他に、ヘンリク・ラファエルソン、エレン・ドリト・ピーターセン。

 

ノルウェーの田舎町で、信仰心が強く抑圧的な両親の下で育ったテルマには、なぜか幼い頃の記憶がなかった。そんな彼女がオスロの大学に通うため一人暮らしを始め、同級生の女性アンニャと初めての恋に落ちる。欲望や罪の意識に悩みながらも、奔放なアンニャに惹かれていくテルマ。しかし、やがてテルマは突然の発作に襲われるようになり、周囲で不可解な出来事が続発。そしてある日、アンニャがこつ然と姿を消してしまい……。

 

願望と、切望と、妄想と欲望のその先に。

 

主人公家族がキリスト教信者という設定のため、蛇がまとわりつく映像や、水などメタファーとしての存在が出てくる。

そのため、現実なのか定かにならない映像で不思議な雰囲気を出す。

 

日本のポスターは目から血を出したりして、ホラー感アピールが強いけど

この作品の意味するところ海外版オリジナルポスターのイメージの方が断然あってる。

同性に恋してしまい、自由と欲望を望むようになったテルマ。

生まれつきの遺伝で「ある力」を持ったことで自らの人生を抑えられたテルマの姿を描く。

 

 

5/10(55点)

 

可愛い我が子を狩りに連れ出し、鹿を狙っていると思いきやその銃の向けられた先は、、、、!!

という衝撃のオープニングは良かったものの

そこから1時間くらいほとんど展開のないようなダラダラした感じで、

日常とアンニャというクラスメイトと親しくなっていく様、テルマの持病、不可解な父親との関係性が垣間見えるというだけで

ホラーだと期待しちゃっていた分、なんにも起こらず退屈に。

だんだんと祖母の病気がわかり、テルマ自身が癲癇のような病状がなんなのかを突き詰めていく中で、

「強く願うと叶えてしまう力」があるとわかってくる。

途中で、レズビアン映画?とも思えたのだけどある種、道ならぬ恋というのを描くことで

自分を制御する葛藤として表現されているのかな。

スティーヴン・キングの「キャリー」と似ていて、主人公は自分で制御できない超能力によって苦しむことになる。

他に似たタイプの作品では今年公開した「RAW 少女のめざめ」もあった。

遺伝系の不思議な力を持つ娘に、両親がある時期までそれを隠していて、自らが覚醒してしまうという。

ストーリー的によりホラーな「RAW」の方が断然面白かったんだけど。

(比べるものでもないけど)

というか、

っていうの遅すぎだし

解放されたテルマのその先の行動は、観るものの想像通りになっていくけれど

それが一種のカタルシスに捉えられるか、ふーん、あぁそういう話ね。となるかは、観る人次第。

 

彼女が本当に手に入れたかったものとは。

 

気になる方は劇場で。

 

 公式サイト

THELMA               2017年     ノルウェー/フランス/デンマーク/スウェーデン  116min

10月20日より、公開中〜

 

 

 


死霊館のシスター/THE NUN

2018-09-21 18:12:09 | 劇場&試写★5

 

そりゃこんな悪霊カンタンに倒せません

 

ジェームズ・ワン監督の実話ベースのホラー「死霊館」に出てきた謎のシスターにスポットを当てたスピンオフ。

このシリーズは大ヒットで、その続編「死霊館 エンフィールド事件(悪霊シスターは主にこちらに登場)

スピンオフ「アナベル 死霊館の人形

さらにその続編「アナベル 死霊人形の誕生」と続き、これはその関連作品。

時系列でいうと、一番最初。(観る順番は最後)

 

死霊館エンフィールド事件」より。背後にいるこの方が今回メイン

 

 本作でジェームズ・ワンは原案と制作、監督は「ザ・ハロウ/侵蝕」のコリン・ハーディ。

脚本には、「アナベル」シリーズや、日本でも大ヒットしたリメイクの方の「IT イット それが見えたら、終わり。」のゲイリー・ドーベルマン。

 

主演には「死霊館」でメインとなる実在する著名な超常現象研究家エド&ロレーヌ・ウォーレン夫妻を演じている

ヴェラ・ファーミガの実の妹、タイッサ・ファーミガ。

時々、姉ヴェラにめちゃ似てる

記憶探偵と鍵のかかった少女」「ファイナルガールズ 惨劇のシナリオなど。

また背後に

 

バーク神父には、タラの「ヘイトフルエイトの記憶も新しいデミアン・ビチル。

エル」でイザベル・ユペールの息子役だった、ジョナ・ブロケ。

 

シスター。シャーロット・ホープ。

 

 

 

1952年、ルーマニアの修道院で若いシスターが自ら命を絶った。不可解な点が多いため、バチカンはバーク神父と見習いシスターのアイリーンを派遣する。さっそく調査を開始した2人は、やがて修道院に隠された恐るべき秘密に迫る中で、悪魔のシスター“ヴァラク”の存在に行き着く。そして自らの命と信仰をかけたかつてない恐怖と対峙していくバークとアイリーンだったが…。

 

 

5/10(57点) 普通

 

 

ホラーとしての面白さがない

全編かなり真面目に本格的に怖がらせようとしてるんだけど、

音に頼る部分も多く、淡々としててなかなか進まないから引き込まれるっていうより結構眠くなる

話が単純すぎで、命を絶ったシスターの謎を突き止めるために派遣された神父と、シスター見習いが

悪霊が取り付いたシスターのヴァラクに襲われるというもの。

第一発見者のイケメンくんが助けに来てくれたりと、そこはアメリカンホラーご都合主義的展開に。 

 

棺の中に勝手に閉じ込められて出られなくなる恐怖とか、突然背後に悪霊シスターがいるとか

怖いのダメな人にはかなり怖いのかもだけど、平気な人(わたし)には全然怖さ感じず。

いきなり血の付いた袋をかぶった、死んだシスターがずらっとぼーっと立っている中に閉じ込められるシーンは怖いかな。

しかし顔に血を吹き出したらあっさりやられちゃった しかもオカルトではたいていは殺られる神父も生きてる 笑。

うーん、話として色々物足りない。

ラストがちゃんと死霊館につながるところは良かったけどね。

 

ちなみに前にも載せたけど、このヴァラク役の女優さん

もともとこんな顔で(失礼)悪霊向き!鼻がまず怖いもん。

 

 

以上です 笑。

 

 公式サイト

THE NUN          2018年     アメリカ      96min

9月21日より公開中〜

 

 

ワールドプレミアにて。中央、ジェームズ・ワン

 

 


ジュラシック・ワールド 炎の王国/JURASSIC WORLD FALLEN KINGDOM

2018-07-31 15:31:02 | 劇場&試写★5

 

 

このシリーズ、好きだったから初日に観てきたんだけど

タイトルからはジュラシック(パーク)という名のテーマパークではなくなり

ジュラシックの世界になったことに注目。

 

そう、もはやあのテーマパークの中で起こる話ではなくなり、あの世界の中でのお話。

まさにジュラシックパークシリーズ三部作に続く

ジュラシックワールドとしての前作からの第二作目が本作で三作目までいくらしい。

 

今回、監督は 「永遠のこどもたち怪物はささやく」などのJ.Aバヨナ(ファンアントニオバヨナ)。

 

前作でハイブリッド恐竜インドミナス・レックスとT-REXが死闘を繰り広げ崩壊したテーマパーク<ジュラシック・ワールド>を有するイスラ・ヌブラル島で<火山の大噴火>の予兆が捉えられていた。迫り来る危機的状況の中、人類は噴火すると知りつつも恐竜たちの生死を自然に委ねるか、自らの命を懸け救い出すかの究極の選択を迫られる。そんな中、恐竜行動学のエキスパート、オーウェンはテーマパークの運営責任者だったクレアと共に、行動を起こす事を決意。島へ向かったその矢先に火山は大噴火を起こし、生き残りをかけた究極のアドベンチャーが遂に幕を開ける!

 

 

キャストは続投。

恐竜行動学のエキスパート、オーウェンにクリス・プラット。

 

オーウェンといい感じになったクレアにブライス・ダラス・ハワード

 

 

バヨナ監督作に毎回出てくる、チャールズ・チャップリンの娘、ジェラルディン・チャップリンは

またまた登場。

 

 

 

無理やり続編作ってる感あるなー。前回は楽しめたけど今回はジュラシックとか恐竜世界っていうか

恐竜を使い金儲けを企む人間たちと、この時代に蘇らせられたことで現代に生きることとなった恐竜の運命。

 

 5/10(55点)

 

 

金儲けしようとする奴らが、恐竜たちを現代に持ってきてある金持ちの館で競売にかけられる。

そこでは既に遺伝子を掛け合わせた新種の、凶暴な恐竜もいて 

その恐竜たちのすべてが、恐竜を保有したい個人の金持ち達に買われるためのオークションが行われる。

そんな馬鹿なっていう状況の中、お約束だけど怪我もほとんどせず火山爆発から恐竜達と生き延びるシーンが

前半ダラダラ。いろいろうまくいきすぎ 笑

その後の館でのオークションのシーンとか、これまでのこのシリーズは楽しんできたけど結構つまらない。

良かったのは、結局 人間の勝手なエゴから現代に甦ってしまった恐竜たちが

一斉にこの世に放たれ、森に帰ってしまう。というラスト。

ありゃどうなっちゃうの。ってところで終わるのがいいね。

途中からもうどうでもいいかなと思ってたけど

一応最後(次回の三部作のラスト)まで見届けようという気になった 笑


 

子供が出てくるところなんかは、毎回子どもを扱うバヨナ監督ならではだな〜と。

子どもから見たらちょっとドキドキなシーンもあり夏休み映画として大人と子どもも家族で楽しめるかな。

監督がバヨナのせいか、あまり娯楽大作!って感じもないのだけど。

 

 

 

 公式サイト

JURASSIC WORLD FALLEN KINGDOM          2018年   アメリカ   128min

7月13日より、公開中〜

 


プレミアにて

ブライス・ダラス・ハワードの激太りが話題です

 

 

 

先日来日し、USJにも登場

自撮り棒活用

 

おちゃめ

 

 

クリス・プラットといえば、愛妻、アンナ・ファリスとの離婚後

シュワちゃんの娘で、イケメン息子で俳優のパトリック・シュワルツェネッガー(中央)の姉である(右)

キャサリン・シュワルツェネッガーと交際中。

6月にキスがパパラッチされて話題になったばかり。

クリス・プラットといえば「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」の続編(三作目)で

ジェームズ・ガン監督を下された問題で、ガンが続投できるようキャストみんなで署名を集め呼びかけ中。

あのシリーズはジェームズ・ガンでないと意味がないと思うから是非監督復帰、できますように

 

 

 

 


告白小説、その結末/D'APRES UNE HISTOIRE/VRAIE BASED ON A TRUE STORY

2018-06-25 11:18:04 | 劇場&試写★5

 

 

「告白小説、その結末」

その結末は、大したことなかった〜


「戦場のピアニスト」「おとなのけんか」のロマン・ポランスキー監督の「毛皮のビーナス」以来4年ぶり最新作。

デルフィーヌ・ド・ヴィガンの「デルフィーヌの友情」を映画化したミステリーサスペンス。

スランプ中の女性作家と、彼女の前に現われた大ファンだという謎の女性

 

作家デルフィーヌに実生活でポランスキー監督の妻で作品では毎度おなじみ、エマニュエル・セニエ。

謎めいたファンの女にエヴァ・グリーン。

その女は、はじめ出版記念のサイン会に現れてからというもの

その後はどんどん距離を縮めていく。

 

作家ももっと警戒すればいいのに怪しいとも思わずにその女を受け入れていくところが今風ではない

女に会ってから仕事がはかどるどころかどんどん病んでいく。

 

 

5/10(50点)

 

 

一部ネタバレあり(オチはもともとない)

ファンによるストーカーで散々な目にあう話といえばご存知、スティーヴン・キングの「ミザリー」が有名すぎるし、

憧れから近づいてその人になりきっていく恐怖といえば、ブリジット・フォンダとジェニファー・ジェイソンリーの

「ルームメイト」がどちらも90年代に撮られた名作。

 

そんな古いネタを大真面目に今更やっても、よほどオリジナルなところに持っていかないとつまらない。

 

女は見るからに怪しく、出会った当初はは作家の聞き役に徹し、勝手にスケジュール管理やメールの整理など受け持って

マネージャー的な仕事をし始める。

そのうち家に引っ越してきて、デルフィーヌが出たくないという講演にまで、髪型とメイクを変え本人になりすまして代わりに出てしまうまでに。

おまけにいつの間にか、履いてるブーツまで真似されている。

「ルームメイト」だなこれと思ってたら、そこまで作家デルフィーヌに近くなっていくわけでもなく中途半端。

 

そしてありがちな、友人であり親友の男が海外に行っていて、電話で心配はしてくれててもそばにいない状況。

ちょっとした事故で階段から落ちて足を骨折、ギブス姿になり自分では何にもできなくなり

エルの助けが必要になる。

 そこで田舎に行って暮らすことを提案、一切の家事など面倒を見てあげて休養することに。

最終的には、作家の妄想(スランプと過去のトラウマ)が生んだ架空の人物、エルに自分が支配されて行く末を

わたしたちが見せられるという形だったのか、

もしくは本当にいたのか?というところになるのだけど

その見せ方の過程が面白くもないし、どちらかといえばほとんど何も起こらないようなものだから退屈だし

想像つく流れでそのままエンド。

肝心なエルという女の告白にしろ大した告白ではなく面白い話でもないのに

どうしてあんなネタで本が最終的に売れるのか意味不明 笑。

 

見ている上でのストーカー的な怖さも全然イマイチないし、毒を入れて殺そうとするという誰でも思いつく展開。

作家の二面性の怖さを描いたのかもしてないけど

わざわざ何で今作る?というような作品でした〜

 

これまでロマンポランスキーの作品は数年、劇場で観てたので本作も楽しみだったけど

わざわざ時間作ってまで観るほどじゃなかったな。

 

特筆すべきはエヴァ・グリーンの美しさ。

真っ赤なリップと恋アイラインがいつも印象的で、今回もばっちりメイクの時はそのイメージのままだけど

ナチュラルなアイラインなしにベージュリップ、というのも新鮮で逆に綺麗。

もちろん演技も素晴らしいのだけど、エヴァの美しさだけは堪能しました

 

 

  公式サイト

 D'APRES UNE HISTOIRE           2017年   アメリカ     100min

6月23日より、公開中〜

 

 

心を病んで自殺した母のことを綴った小説がベストセラーとなった女流作家デルフィーヌ。しかし次回作が1行も書けず完全なスランプに陥っていた。そんな中、サイン会で出会った熱狂的ファンだという美女エルとひょんな成り行きから親しくなり、ついには一緒に暮らすまでに。その一方でエルと親密になっていくのと軌を一にするように、周りで次々と奇妙なことが起こり、神経をすり減らしていくデルフィーヌだったが…。

 

 

 2017年 カンヌ映画祭にて

 

はいはい、あんたにも(夫です)

 

 

 

 


犬ヶ島/ISLE OF DOGS

2018-05-29 12:12:37 | 劇場&試写★5

 

 

ウェス・アンダーソン監督のこだわり満載

近未来の日本を舞台にした「ファンタスティック Mr.FOX」に続き、ストップモーション・アニメ技法で描く新作。

豪華キャストボイスなので、予めそこは知ってた方が楽しめる。

 

ウェス作品常連のエドワード・ノートン、ビル・マーレイのほか

スカーレット・ヨハンソン、リーヴ・シュレイヴァー、ティルダ・スウィントン、グレタ・カーヴィグ、

フランシス・マクドーマンド、ハーヴェイ・カイテル、ジェフ・ゴールドブラム、ボブ・ランバン、

コーユー・ランキン、ブライアン・クランストン、オノ・ヨーコ(本人役ではないが実名で参加)

野村訓市、渡辺謙、夏木マリ、伊藤晃、野田洋次郎はじめ多彩な日本人キャストも多数参加。

わからない人も多い 笑。

好きでよく観てる、ノートンやスカちゃんのセクシーボイスはすぐにわかる。

芸の出来る、血統書付きワンちゃんのナツメグ。

ティルダ姐さん好きなのにわからなかったな。パグ?犬だった〜。

 

消えた愛犬を捜すため、犬たちが隔離された島“犬ヶ島”に単身乗り込んだ少年が、

島の犬たちの力を借りながら愛犬捜しに奔走、政治が絡む陰謀に立ち向かう

 

ひと昔前によくハリウッド映画で見かけた、いわゆるなんじゃこりゃニッポン的な

世界観、久々にみたけど、ウェスアンダーソンがやるからそれも一つのアートになるのか。

なんだかオシャレに見えちゃうところがウェスマジックだ。

「犬ヶ島」と聞いてもなんだか観る前はつまんなそーって思ったのだけど、(それでもウェス監督作は全部観てるので)

ストーリーは単純だけど思ったより前半はそのヘンテコニッポンな映像と可愛い犬たちで

意外と見始めは思ったより面白くも見えた。

けど、ストーリー展開に惹きつけるほどの面白さがないのと、淡々としてるので途中からだんだん退屈になってくる。

これは30分のストップモーションアニメとしてならOKだったんじゃない?

海外の人から見たら、漢字カタカナ入りまじりで一風変わった世界観に引き込まれ、

ヘンテコニッポンもオシャレに見えちゃうマジックに魅入られちゃうのかもだけど。

例えば、何でこんなひと昔前の不良みたいな頭なの?とか(しかも可愛くない)

オープニングの和太鼓とか(日本テイストが好きなんだろうけど意味はないよ)

ウェス監督(右)こういうの好きなんだろうね。

こんな券が出てきたり。

 

こだわりの映像は素晴らしく、今では技術的には当たり前にもなったのかもだけど

ワンちゃんたちのこの毛並みのリアルさと、近未来なのに昭和初期を思わせるセピア調の色味。

 

犬達のキャラもそれぞれ描かれ、過去に人間に飼われ可愛がられていたのに

今は条例により、ゴミ山でなんとか食べるものを漁って生きる日々。

 

そこへ少年、アタリが自家用飛行機でやってきて、墜落する。

 

 

5/10(53点)

宮崎駿監督作品や、黒澤明監督作品にも影響を受けるほどファンのウェス・アンダーソン監督。

日本からの様々なインスパイアが入ってるので自身にとってはお気に入りの作品なんだろうなというのもうかがえる。

だけど日本人が見て、みんな楽しめるような作品かといえば話は別。

映像だけ(ではないけど)で持たせるには、個人的には100分でも長すぎると思えちゃう。

というわけで、ウェス監督のこだわりや日本愛、ワンちゃん愛はわかるけど映画としての面白さ、好き度は今ひとつ。

ちゃんとハッピーエンド。犬好きさんにはたまらない、かな?

夏木マリさんは、宮崎駿監督好きからの湯婆婆で登場してもらったみたい。

 

エンドロールもこだわりのカタカナ表示あり。

 

 

2038年の日本。ドッグ病が蔓延したメガ崎市では、小林市長が人間への感染を防ぐために、すべての犬を“犬ヶ島”に追放すると宣言する。やがて犬ヶ島に隔離された犬たちは、自分たちだけで生き延びることを余儀なくされ、空腹を抱えて辛い日々を送っていた。そんなある日、一人の少年が小型飛行機で島に降り立つ。彼は3年前に両親を事故で亡くし、親戚の小林市長に引き取られたアタリ。孤独な彼の悲しみを癒してくれた護衛犬のスポッツを救出にやって来たのだった。そして島で出会った個性豊かな5匹の犬たちの協力を得て、いざスポッツを捜す旅に出るアタリだったが…。

 

公式サイト

 ISLE OF DOGS   2018年    アメリカ    101min

5月25日より、公開中〜

 



プレミアにて勢ぞろい





ヴァレリアン 千の惑星の救世主/VALERIAN AND THE CITY OF A THOUSAND PLANETS

2018-04-07 22:35:21 | 劇場&試写★5

 

 これ原作があったのね

「フィフス・エレメント」にも関わったバンド・デシネ(フレンチコミック)の巨匠ジャン=クロード・メジエールの

伝説的グラフィック・ノベル『ヴァレリアンとローレリーヌ』シリーズを、

リュック・ベッソンが長年の悲願を実現させついに実写映画化したSFアドベンチャー超大作。

 

「スター・ウォーズ」から遡ること約10年前に誕生した作品ってことで

スターウォーズも影響を受けたとか。

 

リュック・ベッソン監督作は、「グランブルー」「ニキータ」「フィフスエレメント」など昔は好きだったけど

最近は「ルーシー」くらいかな。あまり作品にも興味なくなってきてたけど

これ、去年のノルウェーでやってて観ようとしてて、結局行けずだったので何となく観てきた。

 

 様々な種族が共生する28世紀のアルファ宇宙ステーションを舞台に、

宇宙の平和を守る特殊エージェント、ヴァレリアンとローレリーヌの活躍を描く。

ヴァレリアンにはデイン・デハーン。どうしても、「男」ってより「男の子」って感じがしちゃう(個人的意見)

ファンにはたまらない可愛さかな。

ローレリーヌには、カーラデルヴィーニュ。モデルのイメージが強くて、顔がどうしても土屋アンナに見えちゃうのだけど

2012年「アンナカレーニナ」から女優としても数本出てたのね。

 

司令官には、クライヴ・オーウェン。(久しぶり。痩せた)

 

何と国防長官に、ハービー・ハンコック!(監督が長年ファンだったらしい)や

 

世界連邦大統領にはルトガー・ハウアー(「ブレード・ランナー」)!気づかなかった

 

他にも、姿かたちを自由自在に変えることのできるパフォーマー“バブル”に、リアーナ。

 

客引きジョリーにイーサン・ホークまで(冒頭少し遅れて入ったので見逃した残念)

 

 

似たような顔したパール星人たち。(似た顔の知り合いいる)

 

 

西暦2740年。連邦捜査官のヴァレリアンとローレリーヌは宇宙の平和を守る任務に就き、銀河をパトロールして回っている。ふたりは“アルファ宇宙ステーション”へと向かう。そこは長い年月を経て拡張を続け、あらゆる種族が共存する“千の惑星の都市”として銀河にその名を知られていた。しかし、その深部には邪悪な陰謀と、宇宙の歴史から抹殺されようとしていた“秘密”があった……。果たしてヴァレリアンとローレリーヌは“千の惑星の都市”と銀河の危機を救うことができるのか―!?


 

 

5/10(53点)

 

視覚的な面白さ、鮮明で美しいビジュアルの素晴らしさは引込まれるけど

中身が面白くないのに

2時間20分近くもあるのでめちゃくちゃ長く感じた

特にCG同士の戦いシーンはめっちゃどうでもよくて眠くなる。

チャラ男ともいうべき、ヴァレリアンがアプローチしていく、ローレリーヌが次第に彼に傾いていくまで。

愛とはどういうことなのか。「愛」の行方も描く。

ビジュアルはいいけど、 深く真剣に考えずに観た方が良さそう 笑

 

 

 

 公式サイト

VALERIAN AND THE CITY OF A THOUSAND PLANETS   2017年 フランス  137min

3月30日より公開中〜

 

 

デハーンくん、おデコ。

コミコンにて。

 

リアーナとは仲良し。

 

 

 

 

 

 


ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男/DARKEST HOUR

2018-03-20 11:26:43 | 劇場&試写★5

 

 

本作での、チャーチルに扮した演技でゲイリー・オールドマン、祝 アカデミー賞主演男優賞受賞

 

そしてハリウッドで活躍しながら2012年に現代美術家に転向した辻一弘氏が、

ゲイリー直々のオファーによって数年ぶりに特殊メイクを担当し、こちらもヘアメイクアップ&スタイリング賞を見事受賞

監督は「プライドと偏見」(05)「つぐない」(07)のジョー・ライト。

30日より公開。試写にて。

 

 

ウィンストン・チャーチル  ゲイリー・オールドマン

ウィンストン・チャーチル。第一次世界大戦中から第二次世界大戦、戦後の冷戦時代にかけてのもっとも著名なイギリスの政治家の一人。

先祖は名誉革命時代に活躍した貴族のマールバラ卿。

彼自身もハロー校から陸軍士官学校のエリートコースを歩む。

インドや南アフリカで軍人生活を送り、1899年には南アフリカ戦争に新聞記者として従軍している。

1900年に保守党から立候補して下院議員となり、政治活動を開始した。

次第に自由貿易主義をとるようになり自由党に転じる。

 

知られざるその素顔。

1.ダンケルク撤退作戦を実行。

2.ノーベル文学賞受賞。

3.愛妻家で恐妻家

4.Vサインを世に広めた第一人者。

5.朝からスコッチを飲むほどの酒好き。

6.くわえタバコがトレードマーク。

 

 

伝説の政治家ウィンストン・チャーチル(1874-1965)は、最大の国難に直面したその時、

いかにして人々に勇気と希望を与えたのか?

チャーチル没後に公開された戦時内閣の閣議記録によって明らかとなった実話を基に、

チャーチルの首相就任からダンケルクの戦いまでの知られざる27日間を描く、歴史映画。

 

 

妻クレメンティーンに、クリスティン・スコット・トーマス。

 

 

エリザベス・レイトンにリリー・ジェームズ。

 

 

国王ジョージ6世に、ベン・メンデルソーン。

 

 

「人間が歴史から学んだのは、歴史からは何も学んでいないということだ」。

チャーチルの名言であり、

苦境の中で「歴史からは何も学べない」ことを身を持って思い知った、チャーチルの本心からの言葉。

チャーチルの特技であった、演説力。

そこに至るまでの内心の葛藤

 

 

5/10(53点)

いつものように、映画としての出来じゃなく面白かったかどうか。

 

やっぱり、メリルが過去に演じたマーガレット・サッチャーや、過去の歴史上の人物の半生を描いた映画では

やっぱりその人物に対する興味があってこそより楽しめる。

これまでも、ヒトラーの映画などはいくつも観てきて大抵が興味深く見られたし、

興味があまりない人物でも、例えば「ニクソン」や「フロスト✖︎ニクソンなどは映画としてかなり面白く観れたんだけどなー。

でも本作はエンタメ性があまりなくていまひとつ映画の中身には惹かれなかった。

ゲイリーの演技を堪能する、のはしたけど、ゲイリー目的だけで観るには少し退屈だった。

国民のリアルな思いを知るために、ひとり地下鉄に乗り込んで突然、街頭突撃インタビューならぬ

生の声を聞くシーンは面白かった。

何気に抱いていた頑固で偏屈で気難しいおじいさんというチャーチルのイメージよりも、

映画を観た後の方がもっと 意外といい人なイメージだったのは中身がゲイリーだと思って見てるからなのかな?笑

 

 

1940年、第二次世界大戦初期。ナチス・ドイツの勢力が拡大し、フランスは陥落間近、イギリスにも侵略の脅威が迫っていた。連合軍がダンケルクの海岸で窮地に追い込まれるなか、ヨーロッパの運命は、新たに就任したばかりの英国首相ウィンストン・チャーチルの手に委ねられた。嫌われ者の彼は政敵に追いつめられながら、究極の選択を迫られる。ヒトラーに屈するのか、あるいは闘うのか――。

 

 

 

 

 

公式サイト

DARKEST HOUR          2017年    イギリス      125min

3月30日より、ロードショー

 

トロント映画祭にて

 

 

 

 

いつも強面役多い、ベンメンデルソーンもゲイリーセンパイと一緒に記念の自撮り。おじさん二人、可愛い 笑

 

 


ハッピーエンド/HAPPY END

2018-03-06 23:13:15 | 劇場&試写★5

 

ミヒャエル・ハネケ監督、5年ぶりの最新作は、次第に崩壊していく家族を描く。

ということで、一筋縄じゃいかないハネケらしさ満点の「嫌なカンジ」を久々に堪能したく、

初日仕事帰りに早速観てきた。

 

 

裕福なブルジョワ家庭で育った母親、アンヌに イザベル・ユペール。

ハネケ作品は「ピアニスト」(2001)、「タイム・オブ・ザ・ウルフ」(劇場未公開)、「愛、アムール」(12)と4作目。

その息子、ピエールにフランツ・ロゴフスキ。

 

ローレンスにトビー・ジョーンズ。

 

アンヌの弟、トマに「アメリ」などのマチュー・カソヴィッツ。久しぶり。

その最初の妻との娘、エヴにファンティーヌ・アルデュアン。

アンヌの父親(おじいちゃん)ジョルジュに、ハネケの前作「愛、アムール」のジャン=ルイ・トランティニャン。

過去の出来事が明らかになる。

 

 

子供は時に大人よりも残酷だ。

 

5/10(52点)

 

 

ちょこっとネタバレ

携帯画面から映る映像から始まり携帯画面の動画で終える。

んー、、、5年ぶりの新作だったので目新しいものを期待してたけど

ドラマ性は少なく、それぞれ3世代の家族の日常を淡々と描きつつ、

いつものハネケ作品であるように、社会風刺、問題提起している。

 

本作は、日本で2005年に起きたタリウム事件、少女が実母に薬物を数回にわたって飲ませ、それをブログで公開してたという

薬殺未遂事件にインスピレーションを受け撮った作品とも言われる。

自分の近況や出来事を、SNSを使って身近な家族に伝えるよりも、見知らぬ人に発信することの怖さ。

そこから捕まるかもしれないのに、どこかで罰せられたい、注目を浴びたいという欲求にも繋がっている恐ろしさ。

一緒にいる家族へのまわりの友人への無関心さなんかも含め、現代のスマホに囚われた人々の怖さにも警鐘を鳴らす。

 

13歳の少女が、親のパソコンを盗み見、プライベートを覗き、ペットを簡単に殺してしまった動画をSNSで流す。

さらには親を殺そうともしていて、自分までも死に追いやろうとまでする。(未遂)

おじいちゃんは何とかして銃を手に入れて、自らの命を絶とうとして失敗、

過去には介護していた妻を殺したという罪に苛まれている。

子供を、普通の可愛いだけの子供として描かず、子供だからこその、恐怖に対する無知、

純粋な好奇心からくる残酷さを切り取るのは、相変わらずハネケ節。

決して人を安心はさせない。

でも、映画なのでそこは怖さが伝わらなくちゃ意味がない。

最近は、子供の残酷さ恐怖を描くホラーも多いのでわたしの感覚ももしかしたら麻痺しちゃってるのかも。

普通に考えたらこの13歳の少女、エヴがやってることはとても残酷なのだけど、そこまでショッキングさがない。

 

ラストだけ良かったけど、そこまでが結構つまらなかったなー。

相変わらず、これまでの作品同様 

セリフが聞き取れない距離からの長回しシーン、淡々と描かれる不穏な日常。

ラストシーンで、おじいちゃんに言われるがまま、車椅子を押し海に向かうエヴ。

そのまま手を離し、車椅子のまま静かに海に入っていくおじいちゃんの姿を、携帯で録画し始め

気づいた娘たちが駆け寄っていく。 おじいちゃんの秘密を一人先に聞かされた孫娘エヴのその行動が怖い。

 

 

前作「愛、アムール」もジャン=ルイの娘がイザベル・ユペールということもあり、

後半で本人が明かす「介護の末、妻を殺した」という言葉で、続くはなし?と思ったけど

名前も違うし、完全な続きにはなっていないみたい。

 

 ハネケ作品はこれまで全部観てきたけど、正直面白いと言えない(退屈な)作品もいくつかある。

いつでもハネケ監督は、観るものを不快にさせ、それがいかに悪であるかということを訴えかける。

今回は身近なSNSの怖さと、難民問題(実際映画の中ではそんなに触れてない)

そして、無関心であるということへの罪を描いた。

 

映画としてのエンディング。もちろんハッピーエンドでは終わらない。 そこはやっぱりハネケ作品 笑

彼らの人生はまだこの先続いてく。誰にとってもぜんぜんハッピーじゃない、ハッピーエンド。

 

これまでの作品でいうと、全然気持ちが休まらないムカムカを覚える「ファニーゲーム」や

なんとも言えないやるせなさと重さが後を引きまくる傑作「隠された記憶」みたいな

映画としての面白さや、見応えがある作品の方が好きだな〜。

 

 

フランス北部の港町カレー。風光明媚な海岸沿いの瀟洒な大邸宅に3世帯で暮らすロラン一家。隠居した家長のジョルジュはもっぱらどうすれば死ねるかを考える日々。一方、家業を継いだ娘のアンヌは精力的に仕事をこなしていた。アンヌの息子ピエールは専務職を任されていたがビジネスマンとしてはナイーヴ過ぎる面があった。アンヌの弟トマは医師として働き、若い妻と再婚していた。そんな中、トマの前妻が急死し、彼女と暮らしていた13歳の娘エヴがロラン家にやって来る。しかし冷め切った心で世の中を見つめるエヴは、父親にさえ心を開こうとしなかったが…。

 

 

 

公式サイト

HAPPY END     2017年     フランス=ドイツ=オーストリア      107min

3月3日より、公開中〜

 

カンヌ国際映画祭にて。

 

 

 

 

 


シェイプ・オブ・ウォーター/THE SHAPE OF WATER

2018-03-02 23:26:26 | 劇場&試写★5

 

 

いや〜。こういうの、好きだよね デルトロさん

 

皆大好き「パンズ・ラビリンス」はわたしも良かったけど、別にデルトロ監督のファンではない。

独特のそのダークな世界観に、日本、いや世界中でファンを魅了するスペインのギレルモ・デル・トロ監督。

5日に発表される今年のアカデミー賞で、作品賞、監督賞他13部門でノミネート中で、

こちらか「スリー・ビルボード」が有力と言われる中、やっぱり気になるその中身は。

 

※追記 3/5発表 第90回アカデミー賞で、作品賞と監督賞他4部門受賞

 

デルトロ作品でおなじみ、「ヘルボーイ」のエイブ、「パンズラビリンス」のペイルマンやパン。

そして、本作では南米奥地の川から無理やり連れてこられた半魚人。”不思議な生き物”としてクレジットされている

これらぜーんぶダグ・ジョーンズ

 

幼い頃のトラウマから、声を失った女性、イライザと出会う。

こちら主演女優賞でもノミネート中のサリー・ホーキンス。

 

 

孤独な彼に親近感を覚え、助けたい気持ちが恋愛感情を抱くように、、、、!!

(って、初対面でS男の指ちぎられたのを見てるのにあなた

 

絵描きの同居人で親友、ジャイルズにリチャード・ジェンキンス。

 

同じ職場で清掃員として働くゼルダに、オクダヴィア・スペンサー。(オスカーノミニー作品に次々出演)

 

怖い男をやらせたら文句なし、サディスティック男。マイケル・シャノン。

 

近年かなり色んな作品に出没の、マイケル・スタールバーグはホフステトラー博士。

 

マイケル対決。

 

 

 

5/10(59点)

 

アカデミー賞会員の皆様たちにはウケがいいのはわかるし、作品の意図もわかるんだけど

好きになれるかの問題。

あえて60年代を舞台にして、差別や偏見に晒されて自分らしさを持って生きることが困難な時代背景の中

人間同士ではなくても心は通じ合い、何の偏見も持たずに愛情だけで繋がることができる価値観。

そして唯一、研究材料としてのモノ扱いで虐待する、虚栄心の塊で見せかけだけの男であるまさにモンスターを

わかりやすい構図で描く。

今まで恋などしてこなかったというように見て取れる、孤独で地味な女性と

人間ではない生き物、との恋愛ということで 

「種族を超えた愛」を描くおとぎ話なり、ファンタジーはいくつかあれど

なかなか「共感できるか」という意味では わたしはかなり難しいな。

そういう偏見自体は全く持ってないけど、興味というよりは結構すぐの段階で

「男女」を意識する状況になってしまってて、お風呂に一緒に入っちゃうとか いやなんかな

ちょっと画的に受け入れられなかった

ビジュアル的には映像美しいんだけど、 

「美人じゃない女だけど惹かれる」と言っていきなり喘ぎ声聞かせろと迫るマイケルシャノンもどうよ、と思ったけど

綺麗じゃない、普通の地味な40代独身女性との恋愛というのがこの作品ではリアル。

実在にはいない生き物を描くことで、ファンタジー要素も含むのでその段階でリアルにはどうしても思えないんだけど

もちろん、サリー・ホーキンスはこの作風に当てが記されただけあってぴったりだったし、徐々に綺麗に見えていくようになっている。

 

トイレ入って用足す前に手を洗うのが男らしいと思っていて

足した後は手も洗わずにお気に入りの緑のキャンディー手づかみで食べてるような

マイケル・シャノンのアクが強すぎて、映画の中で占める割合多すぎてそっち(恋愛とか彼を守る)って部分に

共感弱くなってしまってた。

 

最初、彼を引き止めたいから協力して、と頼むイライザに親友のジャイルズは行くところがあるし

忙しいから勘弁してくれと拒否するけど、その直後、お気に入りのパイの店の若い男に店でフラれてから

自分も君がいないと孤独だと言い出すのも唐突とか、博士が突然協力してくれたおかげで

「彼」をうまく逃がすことができたけど、犯人すぐバレバレでしょうとか

劇場の上のアパートに住んでてあんな風呂を水でいっぱいにしたら損害すごいでしょう 笑 とか

結構つっこみたくなったけど 

予想通りの展開だったのと、主人公二人にそこまで入れなかったな〜。

 

「彼」が不思議な力を持ってて、撫でたハゲ頭からは毛が生え、怪我を負った腕は治り、

そして 愛し合った彼女には声が戻る(シーンはあったけど実際には、、、、)

だけど、猫ちゃんは食べられちゃったけど あれはちょっとかわいそう

清掃の仕事のスカートも緑とか、新車は緑(ではなくなんとかって色を主張してたけど)

他にもちょこちょこと、全体的に深いグリーンがポイントに使われてたのが印象的、

 

 

わたし的には今年のアカデミー賞作品賞は「スリー・ビルボード」にとっていただきたいな、、、。

 

追記。

結果的に、作品賞はこちら受賞したけど やっぱりどうにも

人間と、人間じゃないものとの本当の恋愛という部分が自分の中でダメみたい

(プラトニックなものとか、愛情表現ならいいんだけどモロにやった描写(セリフとお風呂シーン)あるところが)

完全なファンタジーの世界ならありだけど現実的に描かれてるので。

 

 公式サイト

THE SHAPE OF WATER             2017年   アメリカ    124min  

3月1日より、公開中〜

 

 

いや、マイケル・シャノンはいい俳優ですもちろん

 

 


The Beguiledビガイルド 欲望のめざめ/THE BEGUILED

2018-02-26 00:10:07 | 劇場&試写★5

 

 

1971年のクリント・イーストウッド主演作「白い肌の異常な夜」の原作

トーマス・カリナンの小説を、監督のソフィア・コッポラ曰く、女性の視点からのリメイク。

 

このオリジナル、たまたまCSでやってたのを途中だけ観たくらい。ベースは同じ。

 

南北戦争を舞台に、女子だけの寄宿学園に負傷した男性兵士が匿われたことから、

静かに営まれてきた日常がかき乱され、女たちの秘められた欲望と嫉妬があぶり出されて、、、、、

という内容だけど、オリジナルの日本のタイトルや今回のサブタイトルにあるみたいな

ちょっと欲望やエロスの見せ場がたっぷりあるというわけでは全くないので その辺、期待した方は悪しからず。

ソフィア・コッポラ監督作は、1999年の監督デビュー作「ヴァージン・スーサイズ」以来全部チェックしてるけど

そのデビュー作と「ロスト・イン・トランスレーション」くらいしか実は好きじゃない。笑

 

 

というわけで、今回はソフィアコッポラ世界にニコール様が加わった化学反応観たさで鑑賞。

ニコール・キッドマン。お母さんかと思いきや、寄宿学園の学園長、ミス・マーサ。

 

ごめん相変わらず魅力がわからない、こちらも先生。エドウィナにキルスティン・ダンスト。

 

ソフィアコッポラ作品に2度目の出演、エル・ファニング。

純潔そうに見えて、ちょっと小悪魔的なのがハマる。

 

そして、ソフィアコッポラ作品初出演のコリン・ファレルは。

オリジナルでは色男のイーストウッド演じた兵士の役だけど、濃くてムサいながらも、(ごめん)

後半の展開には納得のキャスティング、かな?

 マクバニー伍長。

 

 

5(55点)

 

 

ラスト以外ネタバレあり感想

 

展開遅く途中までつまらない。

でもツッコミながら見るとある意味面白くもあり

 

(今回、役名ではなく俳優名であえて書きます)

時は、南北戦争の最中。敵から身を潜めて静かに暮らす、女だけの寄宿学校の先生と生徒たち。

そんなところに傷ついた兵士が転がり込んできたものだから、

先生も生徒もドキドキしちゃって大変なことに! 脚が治るまで滞在させてあげることにし、

コリンの部屋には 先生も、まだ10代であろう女の子までもがかわるがわるおめかしして入っていく。 笑

こりゃコリンにとっては学園天国女の園でしばらく厄介になれればしめたもの

ニコールは興味がないと言いながらも、久々の男の身体に内心ドキドキ

 

しかし美女ニコールを目の前にしても、なぜか興味はキルスティンダンスト。

初めて見た時から愛してた。とか、こんな美しい女性は初めて見た

とか歯の浮くようなセリフを浴びせて、たちまちその気にさせる。

どう考えてもキルスティンがここの誰より美しいとか輝いてるまで言われるのは納得いかない(ごめん昔から) 笑

 

 

 

 

その後、ニコールの献身的な介護で着々と脚は回復に向かい、

皆揃ってのディナーにお招きしたりお歌を聴かせたり、ブランデーを飲んだり。

 そんなに男性が嬉しいようで皆がコリンに気に入られようと必死。

 

ところが、、、、夜中に部屋に行くと言われ、アプローチされていたキルスティンが新しいネグリジェを着て

コリンを待っていると。

いつの間にか仕込んだ妖艶な色仕掛けで目がくらんだのか、エルちゃんと、、、、、

それを目の当たりにしたキルスティンは動揺してもみ合った末、階段からコリンが落ち治りかけた脚の骨が

砕けたということで、壊死するのを避けるために勝手に片脚を切断してしまう ニコール すごい。

ここはキチガイ女の宿か!!と逆上するコリンが一番面白いシーン。(いや面白くはないのか)

 

目覚めたらいきなり片脚切られてて、、、っていう狂気の図がこの映画(女性だらけの桜の園的映像美)にふさわしくなく

ソフィアコッポラのガーリーチックな世界観とは真逆の展開で面白味があるんだけど

もう少し怖くてもよかったかな、あとは怯えたそぶりばかりだったし。

でもさすがニコールが出ているとピリっと感が増す。

その後静かに展開していき、

結局 皆で、、、、、この続きは興味のある人は劇場で

(と言うほどオススメではないけど)

 

面倒を見てもらっていた弱い立場から一転して逆上後はキレまくるコリンがはまってるんだけど

その後も結局あっさり騙されちゃうのがバカだな〜って感じ 笑

 女は怖いと男性陣は思うのかもね。

ニコール様は一番看病して大変だったのにご褒美何もなし。キスさえなし これは恨まれても仕方ない (違)

 

コリンがエロさを全開にして、10代の子からニコールまで順番に、、、、なんて期待したら(してない)大間違い、

欲望のめざめ、なんてエロティックなシーンはどこにもないよほんと。

 

 

南北戦争さなかの1864年、バージニア州。ひっそりと佇むその女子寄宿学園には園長のマーサ、教師のエドウィナと5人の生徒が静かに暮らしていた。ところがある日、負傷した北軍兵士マクバニーが見つかり、やむを得ず学園で看護することに。男子禁制の園に突如現われた敵兵に女たちは警戒しつつも興味を抑えることができない。そしてマクバニーの紳士的な振る舞いが、さらに女たちを浮き足立たせてしまうのだったが…。

 

 

 公式サイト

 THE BEGUILED        2017年     アメリカ    93min

2月23日より、公開中〜

 

 

 

ソフィアコッポラ監督は、カンヌ映画祭で監督賞受賞。

 

キルスティンの豊胸後の露出未だすごい

 

ブロンドづくし。