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2018年3月公開⭐️新作映画リスト

2018-02-27 21:20:46 | 月別観たい映画リスト

 

 

去年のアカデミー賞行ってからもう1年。本当に早すぎる(今年のアカデミー賞授賞式は、日本時間で3月5日!)

1月、2月と観た本数は例年より激減しちゃったけど3月は観たいのが多いな〜。 

今月都内で公開されるなかから気になる数本をピックアップ。
3月公開作品全てではなく、個人的に気になってる東京で上映予定の映画リスト(ほぼ観たい順)

 

 

観た作

 3/1〜

15時17分、パリ行き

クリント・イーストウッドが2015年8月に高速鉄道で起きた無差別テロ事件を映画化。

列車に乗り合わせていた3人のアメリカ人青年がテロリストに立ち向かう。

主演の3人に、実際の事件の当事者たちが挑む。(それもあって、歴代のイーストウッド作品の中では評価が低い)

事件に至るまで、3人の幼馴染時代から描かれるので、長い。

「15時17分、パリ行き」

 

 

 

 

観たい&気になる作品

 3/3〜

もう、なにはなくとも楽しみすぎなのはハネケミヒャエル・ハネケ、5年ぶりの最新作

 

とある、秘密を抱えた家族のお話。という予備知識のみで挑みます⭐️

「ハッピーエンド」

 

 

 

 

 3/1〜

もうすぐ発表されるアカデミー賞にて、作品賞ほか最有力ノミネート。

異種間の愛をテーマに描く。監督は、ギレルモ・デル・トロ

キャストはサリー・ホーキンス、オクタヴィア・スペンサー、リチャード・ジェンキンス、マイケル・シャノンとベテラン揃い。

こちらも絶対見逃せない1本。

「シェイプ・オブ・ウォーター」

 

 

 

 

 

 3/30〜

去年、ノルウェーで観ようと思ってたけど見逃したベッソン監督が監督&脚本、人気SFコミックを実写化。

これはデイン・デハーン見たさ。

カーラ・デルヴィーニュ、クライヴ・オーウェン共演。

「ヴァレリアン」

 

 

 

 

 

 3/16〜

ガエルくんが吹き替えを務めたピクサー映画。

吹き替え版じゃないので観る!

「リメンバー・ミー」

 

 

 

 

 

 3/2〜

アレクサンダー・ペイン監督作。

人間を14分の1に縮小する?!マット・デイモン主演。クリストフ・ヴァルツさん&クリステン・ウィグ共演のコメディ。

チラシは古臭いけど面白そう。

「ダウンサイズ」

 

 

 

 

 

 3/30〜

 メリル・ストリープ&トム・ハンクス共演、スティーヴン・スピルバーグがメガホン、

脚本にスポットライト 世紀のスクープでアカデミー賞脚本賞を受賞したジョシュ・シンガーという無敵の安定感。

実在の人物をモデルに、都合の悪い真実をひた隠しする政府に対して一歩も引かない姿勢で挑んだジャーナリストたちの命懸けの戦い

ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」




 

 3/30〜

アカデミー賞作品賞、ゲイリーが主演男優賞ほかノミネートで話題。

つぐないのジョー・ライト監督作。

第2次世界大戦下のヨーロッパを舞台に、

苦渋の選択を迫られるウィンストン・チャーチルの英国首相就任からダンケルクの戦いまでの4週間。

「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」

 

 

 

 

  3/3〜

わたしはどちらもイマイチだった「ロブスター」「籠の中の乙女」(未レビュー)のギリシャのヨルゴス・ランティモス監督が、

幸せな家庭が1人の少年を迎え入れたことで崩壊していく様子を描いて、カンヌ国際映画祭で脚本賞を受賞したサスペンススリラー。

こないだ観たばかりで公開中の「ビガイルド」で共演したニコール&コリン主演。

「聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア」

 

 

 

 

以下、たぶん観ない。





 

 


The Beguiledビガイルド 欲望のめざめ/THE BEGUILED

2018-02-26 00:10:07 | 劇場&試写★5

 

 

1971年のクリント・イーストウッド主演作「白い肌の異常な夜」の原作

トーマス・カリナンの小説を、監督のソフィア・コッポラ曰く、女性の視点からのリメイク。

 

このオリジナル、たまたまCSでやってたのを途中だけ観たくらい。ベースは同じ。

 

南北戦争を舞台に、女子だけの寄宿学園に負傷した男性兵士が匿われたことから、

静かに営まれてきた日常がかき乱され、女たちの秘められた欲望と嫉妬があぶり出されて、、、、、

という内容だけど、オリジナルの日本のタイトルや今回のサブタイトルにあるみたいな

ちょっと欲望やエロスの見せ場がたっぷりあるというわけでは全くないので その辺、期待した方は悪しからず。

ソフィア・コッポラ監督作は、1999年の監督デビュー作「ヴァージン・スーサイズ」以来全部チェックしてるけど

そのデビュー作と「ロスト・イン・トランスレーション」くらいしか実は好きじゃない。笑

 

 

というわけで、今回はソフィアコッポラ世界にニコール様が加わった化学反応観たさで鑑賞。

ニコール・キッドマン。お母さんかと思いきや、寄宿学園の学園長、ミス・マーサ。

 

ごめん相変わらず魅力がわからない、こちらも先生。エドウィナにキルスティン・ダンスト。

 

ソフィアコッポラ作品に2度目の出演、エル・ファニング。

純潔そうに見えて、ちょっと小悪魔的なのがハマる。

 

そして、ソフィアコッポラ作品初出演のコリン・ファレルは。

オリジナルでは色男のイーストウッド演じた兵士の役だけど、濃くてムサいながらも、(ごめん)

後半の展開には納得のキャスティング、かな?

 マクバニー伍長。

 

 

5(55点)

 

 

ラスト以外ネタバレあり感想

 

展開遅く途中までつまらない。

でもツッコミながら見るとある意味面白くもあり

 

(今回、役名ではなく俳優名であえて書きます)

時は、南北戦争の最中。敵から身を潜めて静かに暮らす、女だけの寄宿学校の先生と生徒たち。

そんなところに傷ついた兵士が転がり込んできたものだから、

先生も生徒もドキドキしちゃって大変なことに! 脚が治るまで滞在させてあげることにし、

コリンの部屋には 先生も、まだ10代であろう女の子までもがかわるがわるおめかしして入っていく。 笑

こりゃコリンにとっては学園天国女の園でしばらく厄介になれればしめたもの

ニコールは興味がないと言いながらも、久々の男の身体に内心ドキドキ

 

しかし美女ニコールを目の前にしても、なぜか興味はキルスティンダンスト。

初めて見た時から愛してた。とか、こんな美しい女性は初めて見た

とか歯の浮くようなセリフを浴びせて、たちまちその気にさせる。

どう考えてもキルスティンがここの誰より美しいとか輝いてるまで言われるのは納得いかない(ごめん昔から) 笑

 

 

 

 

その後、ニコールの献身的な介護で着々と脚は回復に向かい、

皆揃ってのディナーにお招きしたりお歌を聴かせたり、ブランデーを飲んだり。

 そんなに男性が嬉しいようで皆がコリンに気に入られようと必死。

 

ところが、、、、夜中に部屋に行くと言われ、アプローチされていたキルスティンが新しいネグリジェを着て

コリンを待っていると。

いつの間にか仕込んだ妖艶な色仕掛けで目がくらんだのか、エルちゃんと、、、、、

それを目の当たりにしたキルスティンは動揺してもみ合った末、階段からコリンが落ち治りかけた脚の骨が

砕けたということで、壊死するのを避けるために勝手に片脚を切断してしまう ニコール すごい。

ここはキチガイ女の宿か!!と逆上するコリンが一番面白いシーン。(いや面白くはないのか)

 

目覚めたらいきなり片脚切られてて、、、っていう狂気の図がこの映画(女性だらけの桜の園的映像美)にふさわしくなく

ソフィアコッポラのガーリーチックな世界観とは真逆の展開で面白味があるんだけど

もう少し怖くてもよかったかな、あとは怯えたそぶりばかりだったし。

でもさすがニコールが出ているとピリっと感が増す。

その後静かに展開していき、

結局 皆で、、、、、この続きは興味のある人は劇場で

(と言うほどオススメではないけど)

 

面倒を見てもらっていた弱い立場から一転して逆上後はキレまくるコリンがはまってるんだけど

その後も結局あっさり騙されちゃうのがバカだな〜って感じ 笑

 女は怖いと男性陣は思うのかもね。

ニコール様は一番看病して大変だったのにご褒美何もなし。キスさえなし これは恨まれても仕方ない (違)

 

コリンがエロさを全開にして、10代の子からニコールまで順番に、、、、なんて期待したら(してない)大間違い、

欲望のめざめ、なんてエロティックなシーンはどこにもないよほんと。

 

 

南北戦争さなかの1864年、バージニア州。ひっそりと佇むその女子寄宿学園には園長のマーサ、教師のエドウィナと5人の生徒が静かに暮らしていた。ところがある日、負傷した北軍兵士マクバニーが見つかり、やむを得ず学園で看護することに。男子禁制の園に突如現われた敵兵に女たちは警戒しつつも興味を抑えることができない。そしてマクバニーの紳士的な振る舞いが、さらに女たちを浮き足立たせてしまうのだったが…。

 

 

 公式サイト

 THE BEGUILED        2017年     アメリカ    93min

2月23日より、公開中〜

 

 

 

ソフィアコッポラ監督は、カンヌ映画祭で監督賞受賞。

 

キルスティンの豊胸後の露出未だすごい

 

ブロンドづくし。

 

 


グレイテスト・ショーマン/THE GREATEST SHOWMAN

2018-02-20 21:38:47 | 劇場&試写★5

 

 

「ラ・ラ・ランド」でアカデミー歌曲賞を受賞した作詞作曲家チーム製作の

ヒュー・ジャックマン✖️ミシェル・ウィリアムズ✖️ザック・エフロンで織り成す、歌とダンスのミュージカル。

 

感想から言ってしまうと、

ミュージカル作品は大好きなんだけど、どこか既視感ある感じが否めなくて物足りないな〜。ノレる曲も少ない。

 

誰も観たことのない画期的なショーを生み出した伝説の興行師P・T・バーナムの波瀾万丈のサクセス・ストーリー。

監督はVFXアーティストで本作が長編デビューとなるマイケル・グレイシー。

 

 

レ・ミゼラブル」でも歌のうまさは証明済みのヒュー・ジャックマンはP・Tバーナム。

 

こちらも「ハイスクール・ミュージカル」などでも歌めちゃうまザックんことザック・エフロンはフィリップ・カーライル。

 

バーナムの妻に、ミシェル・ウィリアムズ。

 

北欧の歌姫、ジェニー・リンドに、レベッカ・ファーガソン

 

ゼンデイヤ。

 

 

 

 

 

 19世紀半ばのアメリカ。貧しい少年時代を過ごしたP・T・バーナムは、幼なじみのお嬢様チャリティとの身分違いの恋を実らせ結婚する。そして愛する家族のために成功を追い求め、挑戦と失敗を繰り返した末、ついに前代未聞のショーをつくりあげ、大衆の心を掴むことに成功する。しかし、そのあまりにも型破りなショーに上流階級の人々は眉をひそめるばかり。そこで英国で成功を収めた上流階級出身の若き興行師フィリップを口説き、パートナーとして迎えるバーナムだったが…。

 

 

去年公開の動物アニメーション映画「SINGシング」に似すぎ


 

5/10(56点)

 

 

貧乏→成功→信頼と仲間喪失→失望、挫折→信頼と愛の復活

という図式のありきたりすぎる王道展開。

もっとショーの面白さ、魅力を見たかったけど全然それが見れないのと

せっかくのフリークスキャラがいるのに、採用の際の紹介のみで

ストーリーに一人一人のキャラが出てないので、その辺の面白さがない。

脚本がありきたりで、ステージキャストを募って、舞台で皆が団結した仲間となり

パフォーマンスを見せていく中、大劇場が火事になって、、、とか展開がわかりやすいなーと。

あんなに愛妻家で子煩悩だったのにいきなり大物歌手と組んで家出てっちゃうとかちょっとありえないとか思っちゃうから

同情も感情移入もできない。

 

フリークスばかり集めたという割には、どこがフリークスなのか、変人なのか、変わってるのか

全く見た目ではわからない人もいたし、

女性なのにヒゲの歌ウマのおデブさんは剃れば見た目は普通に女性になれるのでは?と思えちゃうし

ザックの存在もステージリードしてるんだか監督なんだか?あまり重要性感じないんだよね〜。

とはいえ、キャストの素晴らしい歌声と音楽が堪能できるのと

退屈というほどでもなく見ることができる。期待しすぎず観た方がいいエンタメ。

ミュージカル映画好きとしては、その良さを堪能できないのが今ひとつ残念なところでした〜。

 

 

公式サイト

THE GREATEST SHOWMAN    2017年  アメリカ  104min

2月16日より、公開中〜

 

 

プレミアにて

 

 

 

ザックんヒゲ、、、、

 

 


15時17分、パリ行き/THE 15:17 TO PARIS

2018-02-18 00:09:16 | 劇場&試写★5

 

 

まさかイーストウッド作品で自撮り棒やらセルフィやらインスタ映えの言葉が出てくるとは。

2015年にフランスで実際に起きた、無差別テロ事件で、学生時代の悪友3人組が実行犯に立ち向かった実話の映画化。

事件の当事者であるアンソニー・サドラー、アレク・スカラトス、スペンサー・ストーンを主演俳優に起用。

当時列車に居合わせた乗客も出演した、御年87歳クリント・イーストウッド監督最新作。

イーストウッドの映画はたいていは観てるけど、トランプ支持派と知ってからは

思想は映画にも反映するというのがあるからお金払って観たくない気がしてきた。

3月1日公開を前に、試写にて。

 

 

列車内で銃を発砲したイスラム過激派の男から乗客を守ろうとした3人のアメリカ人

スペンサー・ストーンとアレク・スカトラス、そしてアンソニー・サドラー。

彼らは子供時代からの悪友で、この居合わせた列車は3人でのヨーロッパ旅行中に起きた出来事だった。

大人になり、スペンサーとアンソニーはアメリカ空軍所属、アレクはオレゴン州兵とそれぞれ軍人になる。

 

幼少期からトラブルメーカーだったスペンサーは、それでも誰かの役に立ちたい、

戦争から人々を守りたい、という思いがあった。

 

問題児の子供の母親は何度も担任に呼び出される。二人の母親に、ジェナ・フィッシャーとジュディ・グリア。

 

 

列車に乗って事件が起きてから、制圧するまでの時間はさほどないためか

その前に語られる子供時代からの映像と、ヨーロッパ観光の映像が長い。

 

5/10(54点)

 

 

うーん。やっぱりこういうシリアスなイーストウッド作品で、実験的とはいえ、素人が演技とかちょっと無理がある。

セリフをなるべく排除して、親友同士が普通に会話してる風に撮ってるけど

前半、きっちり子役がうまく演じてるのから徐々に彼ら本人のシーンに移行してくから下手なのが丸わかり。

黒人のアンソニーはなかなか自然で一番違和感ないと思ったけど

一番出番の多い、スペンサーとアレクの棒読み加減がもうちょっとなんとかなんなかったか、、、

肝心の犯人を突撃して抑え込むシーンも、実際の再現ビデオという感じが否めなくて緊迫感に欠けてしまってるし。

途中からイタリア観光ビデオみたいな感じになったりイーストウッド作品っぽくない部分もあり、

3人が仲良くなるまでから始まる幼少期のエピソードからそのあたりかなり尺が長いので、

まだ列車乗らないのか、と長く感じた。  笑

たった94分の上映時間にもかかわらず、長く感じる作品だった〜。

 

咄嗟の行動力と、連携プレイ。3人の勇気。(実際は、もう一人押さえつけてたおじさんも)

(トイレにこもる犯人を不審に思って様子を見に行った男の人が撃たれ、運ばれたけれど

あの人も頑張った。)

こういう事件の映画化、ってどういう風にしてその場に居合わせた人々を救ったのか、

これまでも幾つかあるけれど、

去年の夏に行ったスペイン旅行の1週間後に、自分が歩いてたその場所でテロが起こったというのもあり、

この世の中いつどこで、テロに巻き込まれるかわからない。

そんな時、逃げるばかりじゃなく備えをきちんとしていれば、立ち向かうこともできる。

(もちろん、場合によっては逃げるも大事)

そんな勇気をもらえる作品。 とまでは言わないけど 映画として良い悪いではなく

こういうことが実際にあったということで映像で観ておくのもありかな。

ただし、本当 そこに至るまでの見せ方、長すぎ。

イーストウッド、そんなに頑張らなくてももうそろそろ引退してもいいんじゃないかなぁ。

 

 

あ、この作品、イーストウッド監督で再リメイクでもいいし

セス・ローゲンが監督したバージョンを個人的には観てみたい。

その場合のキャスト。

スペンサー  セス・ローゲン もしくは、痩せ始めたジョナ・ヒル。

アレク    ジェームズ・フランコ。

アンソニー  アンソニー・マッキー。

 

 

 公式サイト

 3月1日より、ロードショー

 

 

しかし、役者何年もやってる俳優だって望んでも出れないだろうに、イーストウッド監督作に出れちゃうなんてすごいね。

 

この時の大統領はまだオバマ氏。トランプでなくて良かったね。

 

 


RAW~少女のめざめ/GRAVE/RAW

2018-02-09 00:57:33 | 劇場&試写★6以上

 

 

2016年のカンヌ国際映画祭で、国際批評家連盟賞などを受賞。

トロント映画祭でも失神&退席者続出と言う触れ込みだけでもう気になってしまう

この作品、人の肉を食すようになる猟奇的殺人を描いたような単なるホラーとは一味違います

シャマラン(自身のはとっくにアレだけど)やエドガー・ライト監督からも賞賛を受けたこの作品。

 

ベジタリアンの少女が、獣医学校の新入生歓迎会で生肉を食べさせられるという儀式(洗礼)を受けて以来、

体がかゆくなり、真っ赤に腫れた後で皮まで剥けて、、、

次第に生肉を欲していくようになり、、、、、。

 

っていうプロット聞いただけで、予告編も見ずにめちゃ楽しみにしていたので初日鑑賞。

 監督&脚本は、これが長編デビューとなるフランスの女性監督ジュリア・デュクルノー。

美人監督。

主演のジュスティーヌには、同監督の短編デビュー作にも主演した期待の新星、ギャランス・マリリエ。

まだ純粋であどけなさの残る顔立ちが、突如妖艶さも見せる変貌を遂げる怪演ぶりが素晴らしい。

 

シアーシャ・ローナンのイノセントさと、満島ひかりの意思の強さを合わせたような魅力に惹きつけられる。

ゲイのルームメイト、アドリアンもなかなかセクシー&キュートガイ 笑。

 

 

姉のアレックスはジュスティーヌとは対極で自由奔放な同じ獣医学校在籍。

ややクリステン・スチュワート系。

 

はじめは真面目だったジュスティーヌは、生肉を口にしてからというもの

性的な面でも、変化が訪れる。

少女から大人の女への変貌とも取れる だんだんとゲイの彼に対する目も変わってくるところがまた面白い。

 

変化前の痒み、かゆいのは辛い

 

 

原題は「GRAVE」=墓    英題「RAW」=生の。 経験の浅い。

 

 

8/10(85点)

 

 

ちょっと変わったのが観たいなーという方に、ぜひこの1本

 

ホラーというにはただのカニバリズムを描いた作品とも違う、リアルな描写がまた痛々しい。

生まれながらにベジタリアンとして育てられて自覚がなかった少女の、ある日突然の「めざめ」

先輩として、同じ獣医学校に在籍している姉の存在、その関係性もちょっと変わってる。

肉を欲していくと言っても、ゾンビのような感じではなく

どちらかといえば吸血鬼に近いというか、生の血を欲する感じがエグさもないので描写的にはそっち系苦手な人も

大丈夫のような気がするけど

獣医学校ってこんなに生徒多いのかとか、パンクな連中で汚い学校だなとか

揃いも揃って、新入生にウサギの内臓だか(瓶に入ったもの)を一口食べさせる儀式だとか

人の布団(新入生狙い)を全部外に放り出したり、夜な夜な乱交パーティみたいなのしてたり妙な学校。

 

 

以下、かるくネタバレあり

 

姉のアレックスも妹とは真逆のキャラが生きている。

派手な格好を先輩に強要されてもそんな服持ってないし似合わないと自覚している

まだピュアな16歳。

ある日、姉の指が1本とれてしまうという衝撃の事件発生!

そこで妹がとった行動とは、、、、

指をかじりたい衝動に駆られてしまう ここはかなり演出も秀逸でぞっとする。

直接身体にかぶりつくよりも奇妙で、不気味な光景。

 

離れた場所に転がる自分の指を食べる妹を見てしまった姉

そこで次第に明らかになる、姉の秘密。

 

冒頭の、車の前に突然現れて車の中の人を襲う、という奇妙なシーンは実は姉だったのだ。

ゲイのルームメイト君に魅かれながら、自身ではどうすることもできない衝動。

そこに姉も絡みつつ、という展開も面白い見せ方。

 

このアドリアンがどうにかされちゃうのは想像がついたけど、まさか

あんな形で、、、、

可哀想すぎる

 

自分も姉と同じだとは認めたくない葛藤。

 

さらに、ラストがまたすごかった

父親から明かされる秘密、、、、、それは、、、、、。

口の上が切れてるんですけど。あなたまさか、、、、!!

両親も同じ学校を出たことは伏線としてあったけど、そっち

まさかの母親も姉妹二人と同じ体質。

それは全身の傷跡を見せて終わるラスト。父親がそれでも選んだ道。


まさに、究極の愛。

 

なんか、笑ってしまった。ブラックジョークのような。

どういうオチにするのか予測付かなかったけどこういうエンド、好き。

気になっている人は是非

 

 

公式サイト

2/2〜公開中。

 

 

 

 


スリー・ビルボード/THREE BILLBOARDS OUTSIDE EBBING, MISSOURI

2018-02-02 23:44:33 | 劇場&試写★6以上

 

 

ベネチア国際映画祭で脚本賞、トロント国際映画祭で最高賞の観客賞、

今年のアカデミー賞作品賞ほか、ノミネート中

トロント映画祭観客賞とったのはオスカーとる確率も高いし

これは作品賞、いっちゃうかもね

ってそこまですごい!!とかうわー!これ、凄い好き。とか、めっちゃ感動とか

ぐっときた!!とかそこまで凄いのないんだけど、

皆の優しさが、ほっと、なんかじんわり良いんだ。

様々な問題を混ぜ込みながら、ラストまでの流れに人間が元来持つ心の温かみを感じさせる、秀逸な作品。

 

娘をレイプで殺された母親ミルドレッドにフランシス・マクドーマンド。

この母ちゃん、凄い。復讐に燃えて、なんでもやる怖いもの知らず。

 

町の人や皆や後輩からの信頼も厚く、家族思いのウィロビー署長にウディ・ハレルソン

 

名指しされて、何にもやってくれない。みたいに言われちゃうけど、いやいやいい人すぎです。

いいとこ持ってっちゃうな。かっこよすぎでしょ。

部下である差別主義者でいかにも突っ走り系悪警官のディクソンにサム・ロックウェル

後半、彼の持ち味、本領発揮でオスカーもとっちゃうかも。

 

そして注目の若手二人も出演。

個人的にお気に入りのケイレブ・ランドリー・ジョーンズと、

マンチェスター・バイ・ザ・シー」でも話題になったルーカス・ヘッジズ。

 

 

ミルドレッドの元旦那、チャーリーにジョン・ホークス。

他に、ピーター・ディンクレイジなど。

 

 

 

8/10(86点)

 

 

それぞれの人物の本来持つ、意外な優しさの側面が光る。

単純に、娘を殺された母親の復讐劇とか、何も出来ない警察への怒りから派生して、

自分で犯人探しをしていくというような、これまでにある予測のつく展開に流れていかないところが素晴らしく。

 

監督は同じくハレルソンとサムロックが共演した「セブン・サイコパス」も面白かった、マーティン・マクドナー。

随所にシニカルなブラックユーモア。がこの監督の得意とするところ。

シリアスだし重たくなるテーマだけど、どこか アレってなっちゃうところや

小さな町ならではなのか、まさか同じところにいるか。っていう状況や

こんなことするか!っていうキャラクターの大胆な行動などが

えーっと思いつつ、映画として面白味と興味が増す。

 

タイトルのスリービルボードとは、3枚の看板を指す。

「レイプされ、殺された」「逮捕はまだ?」「どうして? ウィロビー署長」

アメリカ・ミズーリ州の田舎町、エビングに、突如として3枚の奇妙な広告看板が現れた。

広告の主は、この町に住むひとりの主婦、ミルドレッド・ヘイズ。

ミルドレッドの娘は7ヶ月前に何者かによって惨殺されていた。

いっこうに進展しない捜査に抗議するため、地元の広告会社と契約して看板を設置したのだった。

地元からの信頼を集める警察署長、ウィロビーを名指しで批判する内容に、

ミルドレッドは警察だけでなく周りの住民たちからも敵意を向けられる。

 

 

殺された経緯も娘も出てこないので母と娘の関係性も見えにくいというか

想像だけになるため 母親の行動があまりに突飛すぎてあまり共感するまでにはならないのだけど

娘を失った苦しみや、いつまでも犯人逮捕にならないために警察へ向けられる怒りとか、理解はできる。

 本作の中でも出てくる「怒りは怒りしか生まない」というのはまさにそうで

この作品は犯人探しのミステリーでもなく、レイプ魔を追うサスペンスでもない。

代わりに、一つの事件から浮き彫りになってくる 小さな町の人々が抱える様々な問題も映し出す。

「怒りの果てに見えてくるもの。」と「復讐の矛先のその先」

 

音楽が、数々のコーエン兄弟の作品に携わる、カーター・バーウェルのせいなのか

フランシス・マクドーマンド主演のせいなのか、ちょっとコーエン兄弟の作品とかぶる雰囲気も。

演技派キャストたちの素晴らしい共演も見もの。

 

以下、ちょこっとネタバレあり

サムロック演じるディクソンは、完全なる差別主義者でどうしようもない暴力的なダメ男で、

その母親がまたどうしようもない母親なんだけど、夫が死んでから一人で育てた息子への愛情は凄い。

敬愛する署長が自殺したことでミルドレッドに怒り、看板の代理店のケイレブ君をひどい怪我を負わす。

それも単純でまっすぐな正義感からで、実はまっとうないい奴であることがわかったり。

それを本人に諭すのが、署長ウィロビーの遺書。あそこで死んじゃうのはあまりに身勝手だけどね。

 

そこには全て、愛がある。

 

 

殺るかどうかはこの先決めよう。

みたいな、時に委ねようと。怒りに身を任せていた二人が

やんわりとした表情でお互い曖昧にさせて 車は走り続けるラストシーン。

犯人は分からないままだし、解決には至らないのだけど

大切なことが見えてくる。

これ、後々時間が経って考えるにつれていろいろ深いと思わせる映画。

 

 

  公式サイト

2/1〜公開中。

 

 

 

 

 笑