我想一個人映画美的blog

新作映画レビュー&温泉&ゴシップ+コスメ+旅行記&日記。
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ダークレイン/LOS PARECIDOS THE SIMILARS

2017-01-31 11:53:35 | 劇場&試写★6以上

 

 

 

未体験ゾーンの映画たち2017 にて鑑賞。

去年面白かった、「パラドクス」のイサーク・エスバン監督によるメキシコ産、密室系ダークスリラー!

 

RottenTomatoで満足度92%。シッチェス・カタロニア国際映画祭で最優秀賞受賞!

 

これ、「パラドクス」の時のポスターも酷かったけど今回もひどい。

全然ないシーンの写真使うのやめてほしい!

書かれてることもおかしいし。まず、シネマトゥディはじめ各映画のサイトの解説文もおかしい。

観てもいない人が日本の配給会社が簡単に作った紹介文をそのまま載せてるのかもだけど

雨による感染する伝染病の恐怖!とか書いてるけど、全然そんなんじゃない。

 

ジャンルを書くとある意味ネタバレにもなるから、映画のジャンルは避けるけど

これはホラーじゃなくて、密室劇のスリラー。

 

っていうか、笑えた! 会場も結構笑いが起こってた。

わたし嫌いじゃない。

とにかく雰囲気勝ち

 

大雨の中 駅の待合室に閉じ込められた男女子供含め8人。

ドアはなぜか開かず、ラジオから流れる外は危険です。の声通り、異様の雰囲気の中

なすすべもなくお互いの素性を探り合う。

 

もうすぐ定年、待合室の受付のおじさん。

子供が生まれたばかりで早く妻の元に帰りたい男。

妊娠中の女性。

インディアン系の小柄なおばちゃん。

待合室で働いていた女性。

医学生(男)。

不思議な息子とその母親。

 

泡を吹きけいれんを起こして倒れ、その後 髭が生え、顔が変わるという異変が

しかもその顔とは、、、、

 

 

 

7/10(73点)

 

 

 

密室劇に(ほぼ)ハズレなし

好み分かれそうだけど面白かった〜 

本作は「パラドクス」監督なので期待してたんだけど

内容はシンプルだけど、独特な世界観を作るのがうまい監督だなーと改めて。

 

ただ、何度も言うけど日本の宣伝がおかしい!

「衝撃のラスト15分…。絶望の果てに待っている、映画史上かつてない驚愕の結末の行方とは」

って別にって感じですけど。

ラストも別に全然驚愕でもないし結末ってほどすごくもない。煽りすぎ。

 

 

ややネタバレあり

間違いなく古いホラー映画をイメージしてて、モノクロ風の映像。

大好きなサスペンススリラー「アイデンティティ」みたいな冒頭。

みんなが同じ誕生日とか、多重人格系じゃないでしょうね?と疑いつつ、

雨で伝染するというので、奇病が起きてる原因はそこかと思いきや

雨なんて関係なくて。

キーは、ちょっと様子がおかしく、母親が注射を首に刺している男の子。

 

こいつが曲者だった!

しかもこの子、顔も憎たらしいし、うまい。

 

子供が怖い系。特殊なパワーを持つ子供が起こす、幻想が本当になる悪夢。

 

笑ったのが、けいれんを起こした後、全員が髭生やした同じ顔になってしまう

しかもそれがCGで全く同じじゃなく、ちゃんと特殊メイクでやった感が出てて微妙に

その人本来の雰囲気出てるのが笑える。

 

どういうことになるのか読めない展開と、マルコヴィッチだらけになっちゃう「マルコヴィッチの穴

みたいな画が斬新で笑った。

こんなSFコメディでくるとは 笑!

だんだんと皆、そこにいるうちの一人の男の顔になってくる。

そこにある雑誌も、壁のマリリン・モンローのポスターも、全て同じ男になる 笑

 

母親が子供に読み聞かせた童話をベースに

男の子が作り上げた幻想が、本当になる。

個性がない世界の恐怖。

 

確かに個性が失われた世界って恐怖だし、面白い。

 

未体験ゾーン、一つの映画につき数回の上映しかないから

観てから10日くらい経つけどすでにDVDリリースが決まってて、4月5日に発売。

ヒューマントラストシネマでの上映は今日1/31 21時がラスト。

気になる人はオンライン上映が2/1と14のみ。ぜひ〜

 

予告

 

 未体験ゾーンの映画たち ダークレイン

 THE SIMILARS      2015年      メキシコ     90min

 

 

 

 


スノーデン/SNOWDEN

2017-01-30 23:59:59 | 劇場&試写★6以上

 

 

2013年にアメリカ政府による個人情報監視の事実を告発し、世界中を震撼させた

元CIA職員で国家安全保障局(NSA)だったエドワード・スノーデン。

「JFK」「ニクソン」「ブッシュ」と実在の人物にもスポットを当て描くことが得意の社会派オリバー・ストーン監督が映画化!

国を愛していたスノーデンが、監視社会への危機感を募らせ反旗を翻す過程を描く。

 

 スノーデンの弁護人から「亡命中のモスクワに会いに来てくれないか」と言われ、2年間で9回にわたって話を聞き

「スノーデンの視点から語られる物語」を映画化しようという気になった。主観は入っていないと語る本作。

 

スノーデンにはジョセフ・ゴードン=レヴィット。

 

彼を支える恋人、リンゼイにシャイリーン・ウッドリー。(「きっと、星のせいじゃない」「ファミリー・ツリー」)

 

上司になんと大好きなリスさん❤︎ (リス・エヴァンス)

 

他にトム・ウィルキンソン、メリッサ・レオ、ザカリー・クイント。

 

仕事の仲間、上司にベン・シュネッツアーや、レイキース・リー・スタンフィールド、

イーストウッドのイケメン息子、スコット・イーストウッド。

キャプテンアメリカというシーンがあって、前からクリス・エヴァンスに似てると思ってたからニヤリ。

 

 

そして、こんなところにニコが!脇で出るの珍しい  驚

オリバー・ストーンの「ワールド・トレード・センター」に出たからだね。

トータルで僅か5、6分の登場シーンのみだけど出てるの知らなかったからちょこっと嬉しいサプライズ 

ニコでてると、たった数分でも「THE ニコ!!」ってオーラがすごい存在感

 

 

 

6/10(68点)

 

 

2時間超えという映画では長い部類の尺の中で

本作ではもともと軍隊にいて、怪我で除隊されるところから描かれる。

 

 

なぜスノーデンは国家を裏切るような告発を行ったのか。

一番の理由はもちろん、アメリカ政府に対する不信感。

 

アメリカ政府の人間しか知り得ない国民監視システムの実態。

 

マイクロソフト、グーグル、ヤフー、フェイスブック、AOL、skype、YouTube、アップル、

政府が各社のサーバーに直接侵入し、国民の知らぬ間に行われる秘密捜査。その恐怖。

これまでも幾つか映画の中でその恐怖を描いていたりするけど、

実際のところ、自分のメールなんて他愛もない会話や政府にはどうでもいい内容ばかりで

気にはならないけど、それが誰でも見ることができるというのはやっぱり

プライバシーが守られていないということで、怖いことだ。

20年前くらいとは違い、こういう風にインターネット社会になって

SNSがどんどん普及し誰もが毎日アクセスするのが当たり前の世の中で、

守られるべきプライバシーと、必要な情報の提供を許可なく行っているっていう現実は

アメリカ社会のみならず、世界中で守っていかなきゃいけない問題で

たった一人のまだ若い男、スノーデンの勇気を讃えるか、犯罪者と見るか そんなことは国の利益を考えずに

一人の人間としての尊厳を考えたら、問うまでもないことでしょう。

 

スノーデンのツイッターの中で大事なことを伝えてる。

I used to work for the government. Now I work for the public.

かつては政府のために働いていました。いまは人々のために働いています。

 

オリバー・ストーンはトランプが勝ったアメリカ選挙で、

ヒラリークリントンがもし勝ったら大戦争になっていただろうとか、批判的。

そしてトランプだったらまだいい、みたいなことを発言しているのがすごく引っかかる。

果たしてそうかな。

わたしはまったくそうは思わないので、オリバー・ストーンの政治に関する意見には賛成はできないけど

いろいろと映画で学ぶことも可能。実話をベースにした社会派作品として、観る価値はあると思う。

 

ジョセフは相変わらず素晴らしいしシリアス演技。頭の良い男が似合う。

共演のリスさんもすごくよかった。

 

 

すでにスノーデンのこの題材は、「シチズンフォー スノーデンの暴露」というタイトルで2014年に

ローラ・ポイトラスという女性監督が撮った作品があって

アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞はじめ、45の賞を受賞。

元CIA職員が明かすアメリカ政府による国民監視システムの実態に迫る驚愕のドキュメンタリー。こちらも合わせて観るといいよね。

 1/6にDVD出てるので時間あるとき観たい。

 

 

公式サイト

 SNOWDEN           2016年      アメリカ=ドイツ=フランス

1月27日より、公開中〜

 

 

9.11同時多発テロに衝撃を受けた青年エドワード・スノーデンは、国家の役に立ちたいと2004年に軍への入隊を志願する。しかし過酷な訓練で足を負傷し、除隊を余儀なくされる。その後CIAの採用試験に合格した彼は、コンピュータの知識を高く買われ、指導教官コービン・オブライアンからも一目置かれる存在に。一方プライベートでは、SNSで知り合ったリンゼイ・ミルズと愛を育んでいく。そんな中、ジュネーヴにあるアメリカの国連代表部に派遣された彼は、やがてNSAの極秘検索システムの存在と、それを使った情報収集の驚愕の実態を目の当たりにしていくのだったが…。

 

 

 

3年ぶりに来日したオリバー・ストーン監督。最後に会見で伝えたかったことを。

 スノーデンは我々が注目するきっかけを作ってくれました。しかし、サイバー戦争の実態というのは表面しか判っていません。

これは新しい戦争。僕にとっては1945年に原子爆弾が日本に落とされた事も、また新しい戦争の始まりだったといます。

「サイバー戦争」は新しい戦争の形であり、それはすでに始まっています。それがこの映画に描かれている、世界に対する監視システムの体制というものと共に、確かに存在することを知って頂きたいのです。
そしてもう1つ。法的な定義を鑑みても、今行われているサイバー攻撃的なものは戦争行為だと思います。

アメリカにとって日本は同盟国ではありません。人質になっている、いう風に僕は考えています。もし日本が、中国でもいいですし、他の経済圏と協力関係を持とうとし、そしてこの同盟関係から離れようとした場合、脅迫されたり、この(仕込まれた)マルウェアなどが人質になる、そういう非常にシリアスな問題だと受け止めて頂きたいのです。

 

 

NYプレミアにて。

 

トロント映画祭にて。

 


ドクター・ストレンジ/DOCTOR STRANGE

2017-01-28 19:11:31 | 劇場&試写★6以上

 

 

 

マーベルコミックの最新シリーズ

事故ですべてを失った天才外科医が、魔術師のもとで修行を積み、スーパーヒーローとなるドクター・ストレンジ

 

監督は、実話を描いたオカルト「エミリー・ローズや、イーサン主演の「フッテージなど、

個人的にはこれまでホラーの印象が強いスコット・デリクソン。

 

まずキャスト。

傲慢な外科医、ドクターストレンジにベネディクト・カンバーバッチ。

 

その元恋人で同僚クリスティーンにレイチェル・マクアダムス。

 

魔術師の師匠、エンシェント・ワンにティルダ・スウィントン

坊主頭でも似合っちゃう。素敵すぎる

 

モルドに、キウェテル・イジョフォー。

 

ウォンに、ベネディクト・ウォン。

 

 

外科医、ニコデマス・ウエストに最近特によく見るマイケル・スタールバーグ。

 

パンクボーンにベンジャミン・ブラット(懐かしい)

 

 

そして、闇の魔術師カエシリウスに、北欧の至宝として日本でも近年大人気のマッツ・ミケルセン

サムライヘアがまたお似合いなんだこれが❤️

 

 

とにかくその映像と、キャストが魅力的

 

 

8/10(82点)

 

 

脚本どうこうじゃなくて単純に好きだし面白かった

もともとアメコミ映画好きだけど、最近アベンジャーシリーズもなんだか期待以下で全然ハマれなかったから

久々に楽しかった♪

キャストがとにかく私得で、バッチさんやイジョフォーはファンではないけど

その他、ティルダ様にレイチェル・マクアダムス、そしてマッツさんとメインが素敵すぎる

バッチさんも、これまでこんなカッコよく見えたのあったかな?ってくらいカッコよかったしね(ごめん)

イジョフォーさんともなかなかいいコンビネーションで。

 

タイムパラドックスと、壮大なるユニバース。

時間を操り、場所を操り、地形までも操っていく魔術師たちの圧巻のバトル

 

名外科医として神の手を持つ、ドクターストレンジが

初めは傲慢で一切その手のことは信じはしない男だったけど、

目の前の不思議な魔力に魅せられ、それを短時間でマスターしていく過程と

カンフーマスターのような出で立ちのティルダさん演じるエンシャント・ワンにただもう引きつけられる。

 

 

そして、単に悪役と言い切れない、深くは描かれないけど、悲しみを抱えた過去を持つであろう人物像は

マッツさんの影ある優しい眼差しがよりリアリティを増す。

とにかくかっこいい。

しかしこんな眼だけどね!!笑

すごいよ、じっくりと見ちゃうこのワニの鱗のような花瓶にヒビ入ったみたいな目周りの特殊メイクに

3時間費やして、毎朝撮影の時はうんざりしたそう 笑。

 

 

レイチェル・マクアダムスはしっかりした外科医だけど 突然幽体離脱風に現れるストレンジに対するリアクションが

可愛くて、彼女ならではのキャラクターチャームが引き立ってたしね❤︎

 

 

他にも、一瞬にして世界を周り宇宙にまで飛ぶシーンや、NYやイギリスの街中や部屋の壁や

上下がなくなり全部ぐちゃぐちゃになる映像体験(変な表現)がまた楽しい。

 

迫力の映像をぜひ、大画面で

 

あ、マーベルお約束のエンドロール後のおまけのお楽しみは、途中に1回と最後の最後に1回の2回あるので

一応、席を立たないように最後までね

海外で観るとあちらの人は誰一人残らず帰っちゃうけど

 

 ニューヨークの病院で働く天才外科医、スティーヴン・ストレンジ。ある日交通事故に遭い、両手に外科医としては致命的な負傷をしてしまう。一瞬にしてその輝かしいキャリアを失った彼は、あらゆる治療法を試し、最後にカトマンズの修行場カマー・タージに辿り着く。そこで神秘の力を操る指導者エンシェント・ワンと巡り会った彼は、未知なる世界を目の当たりにして衝撃を受け、ワンに弟子入りする。そして過酷な修行の末に魔術師として生まれ変わったストレンジ。そんな彼の前に魔術の力で世界を破滅に導こうとする闇の魔術師カエシリウスが現われ、人類の存亡をかけた戦いの渦に巻き込まれていくストレンジだったが…。

 

 

 公式サイト

 DOCTOR STRANGE           2017年     アメリカ        115min

1月27日より、公開中〜

 

 

コミコンにて。

 

イギリス人&カナダ人

 

マッツさんはデンマーク。ウォン、ティルダさん、イジョフォーはイギリス。意外にアメリカ人はベンジャミン・ブラッドのみ。

 

ティルダさんどんな髪型でも似合うからすごい。

 

 

 

マッツさん、27日来日

六本木ヒルズでの初回、初日舞台挨拶はあっという間に完売で友達が取ってくれたけど玉砕。

改めてすごい人気です

優しいお人柄も随所に見られたようでファンはますますメロメロだね

 

 

 

 


沈黙 -サイレンス-/SILENCE

2017-01-27 01:57:00 | 劇場&試写★6以上

 

 

真の信仰とは何か? なぜ神は沈黙しているのか?

 

マーティン・スコセッシ監督が'88年に原作と出会ってから28年の時を経てついに完全映画化。

原作は戦後日本文学の最高峰とも称される遠藤周作の「沈黙」

 

江戸幕府による激しいキリシタン弾圧が行われていた17世紀の長崎。

日本で棄教したという高名な宣教師を追い、弟子のロドリゴとガルペが海を渡ってやって来る。

 

 

師を追い日本へやって来る若きポルトガル人宣教師ロドリゴには、アンドリュー・ガーフィールド。

 

ガルペには、ベン・スティラーとの「ヤング・アダルト・ニューヨーク

スター・ウォーズ フォースの覚醒」でカイロ・レンのアダム・ドライバー。

 

 

二人の宣教師、フェレイラにリーアム・ニーソン。

 

 

日本勢のキャストも素晴らしい

 

キチジローに窪塚洋介。

 

イノウエさま、にイッセー尾形。

 

 

通辞に、浅野忠信。

 

モキチ、塚本晋也。

 

小松菜奈と加瀬亮。

 

 

8/10(85点)

 


もちろん、アンドリューやアダム・ドライバーも素晴らしかった、

そして塚本晋也、通辞役の浅野忠信、加瀬亮、小松菜奈、と日本からも名優たちが沢山出演したハリウッド作品。

皆素晴らしかったけど特に、長崎奉行の井上筑後守役でイッセー尾形さんと窪塚洋介くんがすごく良かった。

一度目のオーディションでガムを噛んでたらすぐに落とされて、

2年後にまたオーディション。まだ探してたんだ。と思うくらいで

「想像してたキチジローとは違うキチジローを演じられる奴が現れた!」と監督に言わしめた彼は

その場その場でちょこちょこ現れて要領よくその場を切り抜けるキチジローがハマっていて微笑ましかった。

少年時代はカトリックの司祭を目指していたというスコセッシが、

長い月日をかけて撮っただけあって いやーこれは作品自体長いこともあるけど、見応えが大いにあった。

スコセッシ監督が最も伝えたいことは、「弱さを否定するのではなく、受け入れることの大切さ」。

日本人は信仰を持たない人が多い。 わたしも神という存在も、キリストも信じていないけど

戦国時代末期、当時の日本は今の日本よりもキリスト教信者が3倍ほどにも多い。

(総人口の当時、3パーセントがキリスト教信者(キリシタン)

そんな中で、キリスト教信者が弾圧され、1614年からは日本全国でキリスト教徒狩りが始まった。

形だけでも踏めばいい、と言いながらも どうしても信念を曲げられないものは処罰を受ける。

そして実際、キリスト教は日本で滅亡。

 

 

 

高校か中学の歴史の授業で習ったこの歴史を改めて映画として観ると、

滑稽ながらも事実、とんでもないことが起こってたんだと感じる。

踏み絵など、形だけでいいって言ってるんだから、踏めばいいじゃん、

そんなことで命を落とすよりマシ。って簡単に思えちゃうんだけど

信仰とはそんなものじゃないから。

簡単に棄教できれば命は助かるも、信念は捨てることになる。

 

この本の核である「それでも神は、黙って見ている」=「沈黙」している。

神は我々の犠牲になったのだから、とか、神がどこかで見てくれている、だとか

神はいつか思し召しをくれる、と本気で思っていた人々。

当時は何もすがるものもなく、どんな形でもいいから何かにすがらないではいられなかった時代だった

というのもわかる。

とにかく見応えがあるので、気になる人には是非観て欲しい1本。

 

 

窪塚洋介は、スコセッシ監督について「役者の意見を受け入れることができる懐の深い監督」と言っている。

スコセッシ作品はいろんなタイプの作品があって、一辺倒じゃないところが興味深い。

今後の作品もまだまだ楽しみ。


 

 

17世紀江戸初期、激しいキリシタン弾圧の中で棄教したとされる師の真実を確かめるため、日本を目指す2人のポルトガル司祭ロドリゴとガルペ。2人は長い旅の中継地であるマカオで出会った日本人キチジローを案内役に、やがて長崎へとたどり着いたが、彼らの目に映ったのは想像を絶する日本だった。信仰を貫くか、棄教し信者達の命を救うか― ロドリゴは究極の選択を迫られる。





 公式サイト SILENCE

SILENCE       2017年      アメリカ=イタリア=メキシコ     162min

1月21日より、公開中〜

 

 

 

 

日本プレミアにて。

 

 

 

 


NERVE/ナーヴ 世界で一番危険なゲーム/NERVE

2017-01-22 14:52:06 | 劇場&試写★6以上

 

 

イマドキの視聴者参加型、近未来?リアルゲーム


視聴者が出す指令をクリアして賞金を得ていくゲームのプレイヤーとなって

次々ゲームクリアし、大金を掴んだその先に待ち受けるもの


 

 監督は「パラノーマル・アクティビティ3」「パラノーマル・アクティビティ4」でもコンビを組んでいる、

ヘンリー・ジューストとアリエル・シュルマン。


タイ映画で昔、「レベルサーティーン」という 命がけの難題をクリアしてくと

どんどん大金が通帳に入金されてその場で携帯から確認してエスカレートするっていうのがあったけど

(数年後でたハリウッドリメイクの方もレビュー済み)13の選択

それベースに今っぽくティーン向けラブスリラーにした感じ。



昨日、初日に観てきた「沈黙」も良かったけど先に古いのから。

お正月1本目に観たのがこれ。

レビュー今頃になっちゃった


まずキャスト。

シュリア・ロバーツの姪、エマ・ロバーツと、ジェームズ・フランコ弟のデイヴ・フランコ主演(どっちも眉濃いめ)

個人的にはこの子、全然魅力感じない。

ヴィー。

ジェームズ弟はコメディでこれまで結構活躍。

イアン。


母親一人子一人、ヴィーの母親役でジュリエット・ルイス。(もう高校生の母親やる歳か〜)



友人でありライバルとなるシドニーにエミリー・ミード。


ヴィーのネットに強い友人トミーにマイルズ・ハイザー。




まずは登録、視聴だけか、プレイヤーになるか選択。


視聴者がお題を出し、携帯に指令が入るとその命令に従いクリアすると提示された額が入金される。

出来なければその場で持ち金全部抜き取られるという恐ろしいゲーム。

絶対参加したくない。

しかも、どんどんお題はエスカレート。

内気で自分からは好きな男の子に告白すらできないヴィー。友人にバカにされた勢いで

登録したサイトでチャレンジャーとなる。

指定された店に入り、そこにいる男に突然キスすると200ドル。(2万3千円)



最初は割と簡単じゃない?

この後の彼とバイクに乗って街に出るとかすごい簡単なんですけど。笑

高級ショップが入る店に入ってこのドレスを試着したら500ドルとか。


チラシでは全裸で街に出るってなってたけど捕まるって!(笑)

ドレスを試着してるとそのドレスがなくなってて下着で外に出ることになる二人。

デイヴくんすごい胸あるんですが。Aカップ?


あっという間にコンビになり、視聴者の人気ランキングでトップに躍り出る二人。

登録数すごいはずなのにこんな登録して2、3個クリアしただけでトップかょー

ってツッコミは入れたかったがナシで。


親友が突然ライバルになって、1位だったシドニーは焦り始める。

突然人気に躍り出たヴィーに打ち勝つため

ビルの10階から10階にはしごをかけて、歩いて渡って自撮りしろ!のお題にチャレンジするシドニー。


闇サイトに詳しいトミーが調べると、ヴィーとコンビで動いてるイアンはゲームの常連。


イアンは一体何者?何が目的?

イアンに惹かれていくヴィーの運命は。




7/10(70点)




思ってたより面白かったという印象。

映像も綺麗で、見てるこちらも視聴者の一人として鑑賞してるという面白さがある。

体験型ムービー

お金がないヴィーは、注目を浴びスターのようになる快感とお金が入る喜びで

どんどんゲームにのめり込んでいく。

次第に本音が見えて親友と思っていたにもかかわらず、言いたいことを抑えて従うだけの自分だった殻を脱ぎ捨て

疑心もなく進んでいくうちに、何者かもわからないイアンに惹かれていく。

ラブとイマドキのゲームの組み合わせという感じで、

イアンという人物が敵か味方か分からないまま進むのが面白く見せる。

他の人気プレイヤーもいい味(キャラ)だったり。


イアンとヴィーの恋の行方は。

この謎のゲームの正体は?

まぁ、あまり深く描かれないし、ツッコミどころも多い。

その分、深く考えることも必要ないエンタメに仕上がってて

ティーン向けという感じも強く、若い子ウケがよさそう。

上映期間もそろそろ終了に近づいてると思うので気になる方は是非


あ、そうそう!!

ノリいい音楽が今風でなかなかなのと、全編NYのロケで

あちこち街中も出てくるのがわたしには更にポイント上がるんだけど、

大好きなブルックリンブリッジふもと、ダンボ地区のガラスのメリーゴーランド

実はこれは自分で行った時に夜写真撮ったのをツイッターのトップの画像にしてるんだけど

そこが出てきたのが最高にうれしかった




女子高生ヴィーは、親友シドニーのお節介に苛立ったことがきっかけで、裏オンラインゲームに参戦。視聴者が指令した“見知らぬ人に5秒間キス”という挑戦を達成して賞金100ドルを手にした彼女は、実は挑戦者でもあったキスの相手男性イアンとコンビを組んで、次々に挑戦をこなしていく。やがて、多額の賞金を手にした彼女は、瞬く間に人気プレイヤーの仲間入りを果たす。ところが、ライブストリーミングを見ているとも知らず、ヴィーがイアン相手にシドニーの欠点をもらしたことから、2人は大ゲンカに。さらに、イアンが実はゲームのリピーターと知り、彼への不信感も募っていく。


 公式サイト

NERVE                 2016年     アメリカ     96min

1月6日より公開中〜








ネオン・デーモン/THE NEON DEMON

2017-01-18 23:42:13 | 劇場&試写★6以上

 

 

ドライヴ」「オンリー・ゴッド」のニコラス・ウィンディング=レフン監督最新作

色彩感覚が独特な世界観をいつも以上に発揮した本作

 

 

カンヌでは賛否あったというけどわたしはこれ、断然好きだー

リンチ作品のように、一見不可解な印象を受けるシーンもありつつの

後で繋がるとその意図するものがくっきり浮かび上がるような不思議な魅力のある作品。

 

美への執着、嫉妬、自信、歪んだ愛、そして狂気。

 

永遠の美への憧れが生んだ、その先に。

 

ジェシー演じるのは近年、ダコタの妹という肩書きがいらないほどに活躍しているエル・ファニング。

エルに関しては個人的にはダコタの方が整ってると思うし

誰もが憧れる「美女」という感じではないし、むしろ垢抜けない感を抱くんだけど

創られたものではなく、天然の美しさを持つ原石のような魅力を持つ、という意味で

本作に抜擢されたのは納得。

カメラに立つ時、自信を身につけた時(あるいは最初から、、、)魔性の、天性の光るものが突出してきて

そこにいるモデルの誰よりも輝いてる

 

現場で知り合ったメイクアップアーティスト、ルビーに、ジェナ・マローン。

 

モデルのジジに「高慢と偏見とゾンビ」のベラ・ヒースコート。

 

モデルのサラに、「マッドマックス 怒りのデスロード」のアビー・リー。

 

 

モデル事務所のオーナーにクリスティナ・ヘンドリックス。

 

and    キアヌ・リーブス。

 

 

 

8/10(89点)

 

 

 

ネタバレあり

独特の、コントラストが強い映像美に圧倒される。

 

整形したり、過度なダイエットなどで美しさを手に入れたモデルたち。

美に対する価値観はそれこそ人それぞれ。

わたしは一般人でもモデルでも、整形するのは勝手だとは思うけど

整形して手に入れたって本物の美がやっぱり美しいと考えるし、

お金をかけてシワを取ったりボトックスで頬を膨らませたりして若返るより

年齢なりの年の重ね方でシワが増えてもそれはそれで美しいんじゃないか、

むしろ何もしないでどこまで綺麗でいられるかということへのチャレンジの方が楽しいと考えるので

(個人的には作られた美には)惹かれないのだけど、

女性なら愛する人のためもしくは自分のために綺麗になろうと思うのはもちろん当たり前だ。

モデルの寿命、美しさの寿命は若さとともに薄れていくと信じられているような世界。

実際、男の人は「女は若ければ若いほどいい」というのも本音としてあるだろうけど

創られた美と、執着して生まれた美、無意識から生まれる美、唯一無二の美は天然、ナチュラルな美しさなのか。

 

カメラマンやデザイナーの、ジェシーを見たときの反応があからさまでまた面白い。

 

本作の中でも、デザイナーがモデルと飲んでいる酒の席に、

無名カメラマンの友人を伴って入ってきたジェシーは、今では自信ありげに近くの席に座る。

整形美人であるモデルの前で、そのカメラマンのジェシーの友人に、「この女性を見てどう思う?」と尋ねる。

答えは「(Fine,)いいね。」

でもあくまでそれは創られた美くしさ。隣にいるジェシーを指して、唯一の美しさは天然であるがゆえ

だと説く。それに「その考えには賛成しない」と反論するそのカメラマンは

「では、ジェシーが綺麗じゃなかったらそれでも惹かれたか?」「中身が勝負とでもいうのか」というような会話がされる。

 

ここはどこの世界でも、美に対する永遠の問いというか

女は見た目か中身かという話なんだけど、そこのテーマだけに終わらずに

美しさを手に入れるには、そのものを自分の体内に取り込む。

という考えのもと、カニバリズム行為がなされる方向に流れていく。

 

はじめからなんだか怪しげなルビーの存在が次第にクローズアップされてきて、

ジェシーに対する執着が明らかになってくるから面白い。

ルビーというこのメイクアップアーティストは、一流カメラマンと組むくらいこの世界ではトップクラスだけど、

そんな多忙な人が、実は死体のメイクもしている。依頼された仕事なのかは定かでないにしろ趣味からきてるのは明らか。

 

いろいろと後で繋がる描写も多くてそこがまた面白いんだけど、

ジジとサラという二人の現役モデルは、ジェシーという素朴な新人の突然の出現によって

自分のモデルとしての地位が脅かされて、自信も揺らぐ。

ルビーはジェシーに拒絶されたことで、いや、初めから狙っていたのだろうけど

その存在感からくる嫉妬と欲望でジェシーは狙われる。(結果、襲われる。)

その兆候は伏線があって、オーデションで負けたサラがトイレでジェシーの腕を掴んで

その血を舐めて自分に取り込もうとするところにも表れている。

 

ルビーは月を浴びながら恍惚となり、結局は、、、、

自分の中に足りない美を取り込むために、その美を食って宿すという考え方。

ラストでジジが吐き出した目玉はもちろんジェシーのものであって、

それをまたサラが口にし、自分にはない美を取り込む。

そしてジェシーの魂はサラの姿を借りて復活を遂げた、、、ように見える。

途中の死体とのセックスや目玉ポロン。といい、こないだ観たばかりの「ファウンド」とかぶってて、こっちもか!

と突っ込みたくなった  笑

でも、嫌いじゃない(むしろ好み❤︎)

 

キアヌに関してはかなり思わせぶりで、無名の役者がやるよりも、あのキアヌだからこそ良かった。

その存在感は是非、ファンの方は直接見て欲しいな。

 

数々のブランドの提供した衣装や、ポイントで煌びやかな、普通はできないようなメイクも美しく見どころの一つ。

 

エル・ファニング演じたジェシー。

昔から何かやらかす危険な子と親に言われてた。と言ってるシーンもあるように、

素朴な女の子が田舎からハリウッドに出てきて垢抜け、トップになってその仕打ち、というよりも

もともとあったこの子の中の魔性=デーモン=悪魔が呼び覚まされたという展開が、

実はしたたかという雰囲気も醸し出して、エルちゃん素敵に演じてた。

これまでの田舎くさい垢抜けない感じ(ファンの方ごめん、)から一転、本当にレフン監督は美しく撮った。

今まで見たエルの中でダントツ綺麗

メイク、いつものエルよりこっちの方がいいのに。

 

この独特な世界観、ぜひ劇場でご堪能あれ

 

わたしは好きだけど、あまりに展開はスローなのでやたら長く感じる映画で

内容も内容だけにかなり人を選ぶかな。

ちなみにこれ、ホラーです。完全に、美しきホラー映画。

 

 

美しく純真な16歳の田舎娘ジェシーは、トップモデルになる夢を叶えるためロサンジェルスへとやって来る。するとその美貌が人々の目に止まり、すぐに事務所と契約できたかと思えば、気難しいことで有名な一流カメラマンのジャックに撮影してもらうことにも成功する。トップモデルの夢に向かって順調すぎるほどの素晴らしいスタートを切ったジェシーだったが…。

 

 

 

 

 

 公式サイト 

THE NEON DEMON                          アメリカ=デンマーク=フランス     118min

1月13日より、公開中〜

 

 

 

プレミアにて。

 

 

 

 

クリスティナ・ヘンドリックスの胸が相変わらず凄すぎ!

左はジジ役、ベラ・ヒースコート。

 

姉のダコタと。こう見ると、エルの方がメイク映えはするのかも。

エルの方がモデル体型。

 

いつもムサいキアヌ、この日も変わらず。

監督もお茶目❤︎

 

 

 

 


FOUND ファウンド/FOUND

2017-01-13 23:59:54 | 劇場&試写★6以上

 

 

 

僕のお兄ちゃんは、クローゼットにXXを隠してる。

 


2012年製作のカナダ映画、無名のスタッフとキャストで

およそ8,000ドルという低予算の製作費ながら絶賛され、世界各地の映画祭で話題になったインディーズホラー。

 

 

シリアルキラーを弟目線で描いた青春成長モノ×劇中の変態スプラッタービデオ。

 

 

 

ホラー好きないじめられっ子少年、マーティには「The Impersonators」のギャビン・ブラウン。

これまた可愛いから感情移入しやすい。

 

 

 

普段は優しいが別の顔を持つ兄、スティーヴにイーサン・フィルベック。(左)

なかなか整った顔で独特な雰囲気のカリスマ性あり。

 

 

メガホンを取るのは、短編などを手掛けてきたスコット・シャーマー。

 

 

舞台は80年代。

いじめられっ子少年マーティは唯一の友達と一緒に趣味のホラー漫画を書いたり

怪しいコレクションが並ぶ廃屋に忍び込んでは遊んだり、

お母さんが許せばVHSビデオのレンタルショップに行ってホラー映画をレンタルし、

お兄ちゃんのホラー映画のコレクションを借りて友達と観たりが日課だった。

ある日、いじめっ子のことをお兄ちゃんに話すマーティ。

それがどういうことになるか、はご想像通り。

 

お兄ちゃんはお父さんと喧嘩ばかり。

お兄ちゃんは決してボクを傷つけないと言ってくれるけど、ボクが生首を見てることを知らない。

近所のビデオレンタル屋で見つけた「ヘッドレス」というビデオ。

中身のビデオテープが入っていない。誰かが盗んだんだと話すビデオ店員。(原作者のトッド・リグニーがカメオ)

家に帰ってそのビデオをお兄ちゃんのコレクション棚から発見!

友達と見ることにする。

 

その内容たるや!! 11歳の少年には衝撃すぎでしょ。

 

一緒に見てた友達はなんともない様子で、「内容がない」とか「つまんない」と言い捨てるけど

ボクは内心ドキドキしていた。

映画の中の犯人の顔とお兄ちゃんの顔がダブって見え

お兄ちゃんがこの映画を参考にしたんじゃないかと思えてきたからだ。

 

 

それもそのはず、タイトルは「ヘッドレス=頭なし」

チビってんじゃないか? もうお前を庇うのに疲れたからやめると言い出す友達に

「本当に怖いものを見せてやる」と、例のお兄ちゃんの部屋にある生首バッグをみせると

友達は真っ青になって吐きそうになり、心配したマーティの母親に「具合が悪くなったから母を呼んで」と言って帰ろうとする。

それは、黒人のいじめっ子の頭だった

もしもこのことを人に話せばどうなるか、釘を刺してから帰らせる。

 

その後、お兄ちゃんは部屋からなくなっていた生首入りバッグに気づき、、、

 

 

 

大まかにネタバレあり

 

8/10(85点)

 

 

モノローグから、生首を隠してる兄の秘密から静かに始まり、少年の日常が意外と淡々と描かれていくのに合わせて

映像も綺麗だったりするのでとりわけ衝撃サイコホラーと言う感じではないんだけど、

だんだんと不穏な雰囲気になっていく。

「ヘッドレス」というホラービデオ(架空のものだけど、その後1本の長編として作ったらしい)がかなり強烈の変態ホラーで

マスクを被った男が血だらけになりながら

誘拐した女の胸を片方切って顔を埋めたり、首切断部から流れる血を浴びて喜んだり、

目ん玉スプーンですくって食べたりしまいには生首とあそこに入れてアレしたり

そりゃもう頭おかしいんだけどそりゃ、兄がこんなの持ってて

生首やっちゃったりしてるの知ってたら色々参考にしてると絶対思うはず

 

このマーティを演じた子が可愛い子なので、お兄ちゃんに守ってもらうという幼さの残る感じが

余計にハマる。

普通の少年だったはずが、トラウマ経験によって変えられていく。

変えられるのを想像させる怖さと

 全てを見せずに想像させるという演出は、ホラーとしても重要ポイントであることを

もちろんわきまえた上で怖さを煽る、全編にセンスが良いなと思わせる出来。

 

そして、バッドエンド。 これでハッピーエンドにされても困るけど

最後の画の「後味の悪さ」。これはなかなかすごいよ!!

数あるホラーを見てきたけど「両親の生首の間に埋もれて猿轡される少年のラストカット」

鬼畜な兄は、これで大丈夫だと弟に言い聞かせ、血まみれで外へ。 

 

「誰かが見つけてくれるのを待つ。本当にホラー映画になってしまった」と冷静に?マーティのナレーション。

 

なぜ兄がこんな風になったのかには触れず、なぜ黒人ばかり狙ったのか、は黒人が嫌いというだけで細かくは描かれない。

単に人種差別。父親も同じ発言をしてることから、父親の影響はあると思われる。

これ、こんな単純な人種差別や近親相姦(強姦)描いたりして上映が限られるのも無理ないと思われる。

 

調べたら早々に2月3日にもうDVD出るらしい

未体験ゾーンは本当、リリース早いな〜。

 

気になる人は是非!

(DVDでもう1回見てみようかな)※わたくし変態趣味ではありません

 

 

 

11歳の少年マーティ。学校ではいじめられ、両親も不仲。そんな彼の楽しみは、家族の秘密をのぞき見すること。
お母さんの秘密は、ベッドの下に隠されたラブレター。お父さんの秘密は車庫の奥のヌード雑誌。
時々変わる生首をこっそり取り出して眺めるのを日課にしていたマーティだった、、、、。

 

 

 

 日本のチラシは明らかに少年(弟)の頭を掴んでいて、そんなシーンないのにひどい!

右下のは正解。(※少年ではない)

  公式サイト

 FOUND     2012年     カナダ   103min

1月10日より、未体験ゾーンの映画たちにて上映。

2月3日よりDVDリリース

 

 【映画 予告編】 FOUND ファウンド(未体験ゾーンの映画たち2017)

 

 

 

 


人魚姫/美人魚/THE MERMAID

2017-01-08 18:44:08 | 劇場&試写★6以上

 

 

待望のチャウ・シンチー監督&脚本最新作

 

シンチーお決まりの、細かくてベタでしつこいギャグ満載でシンチー節炸裂

 

中国では2016年の2月8日に公開。(旧正月)

初日だけで興行収入2億7000万元(約47億円)を記録。中国語映画の初日および1日当たりの興収記録としては過去最高となった大ヒット作

やっと日本でも公開!!

(だけど都内でも1館のみ、しかも上映は1日2回だけだから初日から立ち見出るほどの満席

 

毎回、シンチー映画で主演の子はブレイク、今回は20歳の林允(リン・ ユン)。

12万人のオーデションから当時18歳で芝居経験がなかったこの子を選んだ。

スーチー+石原さとみちゃん風でナチュラルキュートなコ

人魚の刺客、シャンシャン。

 

 

金の亡者の実業家リウ・シュエンに、ダン・チャオ。

 

 

 

ミラクル7号に教師役で出演したキティチャンも出演。

さらに女っぽさに磨きがかかり

ダメ男に片思い。

 

 

タコ兄に、ショウ・ルオ。

シンチーの前作「西遊記 はじまりのはじまり」で虚弱王子として出てた

(あの時はイケメンキャラだったはずだが)

今回は完全、笑い担当

 

 

他にも「少林サッカー」のあの面々や、シンチー作品の常連組も数名

 

 

自然環境破壊問題と人種を超えた愛

 

シンチーならではエグいシーンもアリの、ファンタジックで可愛い寓話。

 

 

9/10(95点)

 

 

笑いの中にも愛がある。

 

これはシンチー映画の得意とするところ

ハイ、20年来のシンチーファンです。

これまでのお約束、綺麗な新人ちゃんにブスメイク、数人の変キャラ、下手すぎる笑い、

しつこいギャグ(もういいっちゅうねん!)てほどやる笑

くだらないことでちょいちょい笑わせるんだけど最後は泣かす、

そして数々の映画のオマージュ、、、、。

 

シンチーが指導してる姿が目に浮かぶ笑いを誘う挙動や、自分の映画で何度もやってるギャグネタなど

(今回はさすがに鼻ほじる人出てこなかったかな)

笑いがいちいち細かく入れてくる。

日本でもシンチーファンは増えたし、あの独特な香港映画特有のギャグみたいなのとか

もちろん、見る人に合う合わないはあるだろうけど

今回は一般受けしやすいかな。(近年のシンチー作品、宇宙犬や西遊記に比べると。わたしはどれも好きだけど)

 

厳しいシンチーのお眼鏡にかなったオーデションで勝ち抜いた新人ちゃん、林允もナチュラルキュートで人間界に舞い降りた人魚、

ってとこが雰囲気そのままで良かったけど

主演の最初はちょびヒゲの貧乏からの成り上がり男を演じた、ダン・チャオも素晴らしい。

シンチーの悪人はどこか憎めないし、可愛いキャラだから

悪人だったのに、本当は孤独で根っからの悪いやつではなかったりするからだんだんと応援したくなる。

 

今回の人魚と人間のまさかの愛も、シンチーの描くファンタジーラブコメとして

素敵な寓話として完成されているところがさすが

 

シンチー映画に欠かせない、ちょいちょい入れてくるギャグのパートでは

個人的には、タコ周りと警察署のくだりがもう声出してめちゃ笑った 

 シンチー作品に3回連続出演。

 

 

難破船を住処にした、巨大なセットも美しくリアルで

ぜひとも大画面の迫力で観て欲しい、シンチー入魂の1本

 

新年の初笑い映画としてもおすすめ

 

近々二度目早速観るつもり。

劇場が都内でも1箇所で時間も1日2回とかで初日からの3連休は全日立ち見満席だったので

チケットは早めの確保を、、、、!

 

そうそう音楽も相変わらず良くて、昔の共演と交際以来シンチーの友人であるカレン・モクも曲に参加。

主題歌「世界始終祢好」(直訳:やはりこの世にはあなたが最高)にカレン・モクアダム・チェン。

シンチー本人も主題歌に声だけの出演。

「世界始終祢好」は、1983年大ヒットした香港ドラマ「射雕英雄伝」の主題歌として中華圏で誰でも聞いたことがある「伝説の歌」

 

 【追記】

2月に二度目鑑賞済み。

二度目も笑えた〜。 毎回、シンチーのタラ映画へのオマージュ見つけた。

足の検査のシーンで、「イングロリアス・バスターズ」でのヴァルツさんの動作。

手の動き。パクってた。笑

わかる人だけ楽しめる細かいネタ

 

 

強欲な青年実業家のリウは美しい海辺のリゾート開発に乗り出し、邪魔な海洋生物を追い払うために巨大なソナーを設置する。そのせいで人魚族は行き場を失い、リーダーのタコ兄はリウの暗殺を決意する。そして人間に変装させた美しい人魚シャンシャンをリウのもとへと差し向けるのだったが…。

 

 

 

 公式サイト

美人魚      2016年     中国・香港      94min

1月7日より、公開中〜

 

 

 

 

 

2016年2月。舞台挨拶にて。

 

 やっぱり可愛いー❤︎

 

 

 

 

 

 


マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ/MAGGIE'S PLAN

2017-01-05 00:24:53 | 劇場&試写★6以上

 

 

 

NYに暮らす男女のねじれた三角関係を描くシニカルコメディードラマ。

音楽といい、作風といいどことなくウディ・アレン風味。

 

NY行きの機内(字幕付き)で鑑賞。

 キャストがはっきりしてなくて目立たなかったんだけど、NY舞台っぽいからチョイスしたら

イーサンの日本で未公開の新作ではないか

 

面白かったから、日本でやらないのかなーと帰国後調べたら、来年1月に日本でも公開決定した。

 

 

結婚には興味がない独身のマギー=「フランシス・ハ」のグレタ・ガーウィグ。

ピクルスを作って販売する友人ガイから精子をもらって体外受精して産むと決めていた。

 

家庭を顧みない元妻に疲れてマギーと新しい生活を始めるジョン役、イーサン・ホーク。

 

ジョンの元妻で大学教授、ジョーゼット役にジュリアン・ムーア。

 

 

監督は「50歳の恋愛白書」のレベッカ・ミラー。

 

 

 

7/10(72点)

 

 

女性監督ならではの視点で書かれた脚本が、女性心をよく掴んでいて面白かった⭐️

男は、口うるさい知的妻から逃れたくてうんざりして別れた頃

ちょうど知り合った自分に興味を持って何でも聞いてくるような従順な若い娘に魅かれるのは無理もなく

、、、実際に一緒になる(結婚)と、子供をもうけるけれどまたそこでこんなはずじゃなかったという部分がお互い見えてきて。

元の妻と会ってみたら実はいい人で、やっぱり彼(旦那)を元の妻のところに戻そうと決意。

ってなかなかすごい話だけど実際こんなことあってもおかしくはないなと思ったり。

憧れを実現させた場合、現実は違うものとなる。という教訓のような感じが

ちょっとシニカルにウディ・アレン風味な作風で綴られていく。

イーサンは何をやらせてもいいなぁと思うし、今回の 小説家を目指すもなかなかうだつが上がらない

情けないダメ男っていうのもまた良かったんだけど

主演のマギー役が何だかあまりイーサンと合わないなぁと勝手な印象。

役柄的にはあってたかもだけど何だかイーサンと不釣り合いというか。生まれた国が違うせいかなー

それと、知的な元妻役はジュリアン・ムーアはすごくいいけど、これまたなんだかイーサンとは合わない感じしちゃう。

姉(あね)さん的な違和感??

(ならイーサン一体誰と合うんだ!と言われそうだけど)

面白い三角関係というかこの関わりが不思議で面白かった。

今月公開なのでまた観たいな♪

 

 

 

 

 

ニューヨークの大学で働くマギーは、妻子持ちの文化人類学者ジョンと恋に落ちる。仕事ひとすじで家庭を顧みない妻ジョーゼットに愛想を尽かしたジョンは離婚を決意し、マギーと再婚。数年後、ジョンとマギーは子どもにも恵まれ幸せな毎日を送っているかに見えたが、小説家になるため仕事を辞めたジョンとの生活にマギーは不安を感じていた。そんな中、多忙なジョーゼットの子どもたちの世話をするうちに、ジョーゼットとも親しくなったマギーは、ジョンはジョーゼットと一緒にいた方が幸せになれると気づき、夫を前妻に返すという突拍子もない計画を思いつく。

 

 

 

  公式サイト      

Maggie's Plan        2015年      アメリカ    99min

1月21日より、ロードショー

 

 

 トロント映画祭にて。

 

 

 

 


1月公開⭐️新作映画リスト

2017-01-03 23:07:51 | 月別観たい映画リスト

 

 

あけましておめでとうございます 2017

 

インフルで帰国が中止になってがっかりしていた甥っ子ルイが元旦に、サプライズでやってきた

ってことで休み中はべったり。少しづつ喋りだして今月2歳になるので可愛くてしょうがない

映画どころじゃないけど今月もたくさんなので頑張って観るつもり

 

 

月初め恒例 1月公開、観たい&観た映画のチェックリスト

 

今月都内で公開されるなかから気になる10数本ピックアップ。
いつものように、タイトルクリックでレビューか公式サイトへリンク(ほぼ観たい順)
1月公開作品全てではなく、個人的に気になってる東京で上映予定の映画リスト

 

 


観た作品

 機内鑑賞。面白かったけどレビュー書き途中なので近日リンクします

 マギーズ・プラン  幸せのあとしまつ         1/21〜

グレタ・ガーウィグ演じるマギーが出会った既婚の文化人類学者、イーサン・ホーク演じるに恋をする。

彼の妻、(ジュリアン・ムーア演じる)との不思議な三角関係。

 

 

 


 ザ・コンサルタント    1/21〜

NYで鑑賞。レビューはupしてるけど、夜中に観てめちゃ眠かったのでもう一度見るつもり。

 

 

 

 

 

観たい&気になる作品 

一番はダントツこれ!!

 人魚姫    1/7〜

シンチーの最新作 若き実業家と美しい人魚の恋愛をコミカルに描くファンタジー。

開発プロジェクトのトップである実業家と人魚族の女刺客によるロマンス。

ダン・チャオ、シンチー監督作にも出演したキティ・チャン共演。

 

 

 

 

FOUND ファウンド     1/10〜

未体験ゾーンの映画たちにて上映。

家族の秘密をこっそり、兄が残虐な殺人鬼であることを知った11歳の少年の運命を描くサスペンスホラー。

いじめを受ける孤独な少年と、生首を隠し持つ兄との切ない兄弟愛を織り交ぜたストーリー

各地の映画祭で話題をさらった1本。

 

 

 

 

 ネオン・デーモン      1/13〜

ニコラス・ウィンディング・レフン監督✖︎エル・ファニング。

ロサンゼルスのファッション業界を舞台に、美にとりつかれた女性たちの飽くなき欲望を描く。

これは逃せない!

 

 

 

 

 スノーデン    1/27〜

オリヴァー・ストーン監督作。

アメリカ政府による国際的な個人情報監視の事実を暴き世界を震撼させた「スノーデン事件」の全貌に迫る人間ドラマ。

CIAおよびNSA職員だったエドワード・スノーデン氏がキャリアや恋人との幸せな人生を捨て、重大な告発を決意するまでの過程を描く。

 

 

 

 

グース・バンプス  モンスターと秘密の書  1/7〜

未体験ゾーンの映画たちにて上映の、JB主演アドベンチャー。

これJB主演だから前から気になってた。やっと上映。絶対観る!!

 

 

 

 

 

 ダーティ・グランパ    1/7〜

ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期」の脚本家の初監督作。

デ・ニーロとザックが対照的な祖父と孫を演じるドタバタコメディ。

結婚を控えた真面目な青年が、スケベで自由奔放な祖父に旅に連れ出され、人生を謳歌するための手荒な指南を受けるハチャメチャ珍道中。

デニーロのエロジジイキャラとザックんのコンビが楽しみ。

 

 

 

 

 マグニフィセントセブン     1/27〜

NYで観るのやめたので日本語でちゃんと見たい。

「エンドオブホワイトハウス」「イコライザー」「サウスポー」の監督ということで

パッとしない感がめっちゃ否めない。

でもこの面子なら観るでしょ。

黒澤明の傑作『七人の侍』と同作をリメイクした『荒野の七人』を原案にした西部劇。

デンゼル・ワシントン、クリス・プラット、イーサン・ホーク、イ・ビョンホン他。

 

 

 

 

ドクター・ストレンジ    1/27〜

 ベネディクト・カンバーバッチを主演に迎えたヒーローアクション。

事故で両手が思うように動かせなくなった天才外科医の姿を描く。

共演は、マッツ・ミケルセン❤︎にティルダ・スウィントン❤︎レイチェル・マクアダムス❤︎

 

 

 

 

 

 

 ナーヴ   世界で一番危険なゲーム   1/7〜

 オンラインゲームが題材の手に汗握るスリラー。

視聴者が出す指令をクリアして賞金を得るゲームのプレイヤーとなった女子高生と、謎めいた青年

ジュリア・ロバーツ姪、エマ・ロバーツ×ジェームズ・フランコ弟、デイヴ・フランコ主演作。

これ、タイのホラー「レベル・サーティーン」に似てる。元はパクリじゃないの。

すでにハリウッドリメイクもしてるけど。(こちら→「13の選択」)

 

 

 

 

 

 沈黙 サイレンス   1/21〜

 遠藤周作の小説「沈黙」を、マーティン・スコセッシが映画化した歴史ドラマ。

17世紀、キリシタン弾圧の嵐が吹き荒れる江戸時代初期の日本を舞台に、来日した宣教師の衝撃の体験を描く。

アンドリュー・ガーフィールド、アダム・ドライバー、リーアム・ニーソン、窪塚洋介、浅野忠信ら日米のキャストが共演。

あちらでは評価上々のようだけど、どうでしょう。一応見るか。

 

 

 

 

 ザ・シェフ 悪魔のレシピ   1/31〜

未体験ゾーンの映画たちにて上映。

時間が合えば。

 

 

 

THE NET 綱に囚われた男    1/7〜

 鬼才キム・ギドク監督作。

『容疑者X 天才数学者のアリバイ』などのリュ・スンボムが主人公の社会派ドラマ。

 時間が合えば。

 

 

 

 

 

以下、たぶん観ない。

 

今月、意外と多かったな

フリーパスまだ2回しか観てない 今月は未体験ゾーンの映画たちが今年も面白そうなホラーあるので楽しみ。