*from my room*

家計簿管理、読書メモなど
思いついたことをぼちぼちと

読書メモ(2025.1)

2025-02-02 11:26:37 | 読書メモ
◎「車輪の下」ヘルマン・ヘッセ audible
十代の頃に読んだと思うんだけど、鬱屈とした雰囲気とラストの衝撃は嫌いじゃなかった。
でもそれ以外はほぼ記憶になく。
でも、実際聞いてみるとやはり翻訳物は言い回しがいちいち気になってしまい、
audibleじゃなかったら挫折してた。
でも思っていたほど暗くなく、こんな話だったのかーと。
後半の方が多少記憶に残ってる感じ。
ラストはわかってはいたもののやっぱりやるせない。

◎「マンモスの抜け殻」相場英雄
介護現場の現状や闇についてはなるほどと思う所もあれば所々ひっかかる部分もあり。
事件の発端となるM&Aの対象をなぜそこにしたのかが納得できずもやもや。
ノスタルジーとか思い入れとかわからんでもないが、それにしても絶対に関わりたくない相手。
しかも、子供の頃の真相をあなた主導で話す?みたいな。
相場作品、期待していただけにもったいない感じ。

◎「パラソルでパラシュート」一穂ミチ
芸人を題材にしたドラマや小説はいくつか見たり読んだりしたが、これが一番とっつきやすかったかも。
主人公が芸人ではなく傍観者だからかな。芸人目線は時々重かったり面倒くさかったりする。
(それがおもしろいんだけど)
でも、その主人公の言動や距離感が個性的というかちょっと浮世離れしているというか、
いろいろ短絡的な私からすると羨ましくもあった。
登場人物が押し付けがましくなく、それぞれが魅力的だった。

☆「善良と傲慢」辻村深月
抽象的というか直接的というか思い切ったタイトルだな、一体何が描かれているんだろうと思ったら、
まんま見事に表現されていた。
登場人物は多いけど、それぞれの立場、考え、生き方や価値観が丁寧に描かれていて、
嫌悪感を抱いたり、共感したり、目から鱗だったり、こっちの気持ちも右往左往。
主人公や周りとの関係性、それぞれの考え方や感じ方は、
自分が気づかなかったり蓋をしていたものが顕になり気持ちえぐられる。
でもあまり深く考えずに結婚した身からすると、ここまで追い詰められるのは辛過ぎる。
(年代?それとも時代?)
とにかく主人公が自分自身で悩んで経験して考え抜いて答えを見つけられてよかった。

◎「親の家が空き家になりました」葉山由季
相続や空き家問題だけでなく、身内とのやりとりなど何もそこまでみたいな所もあって身ににつまされ、
ちと辛かった。でもいろんな人が助けてもくれるし、結局やるしかないしいずれ終わる。
とにかくいろいろ面倒くさそうだけど、空き家カフェは楽しそうだったなあ。
家を処分する前に不用品や様々な手作り品なども売りに出して、一石二鳥。

☆「地面師たち」新庄耕 audible
話題になっているが、映像は見たことない。
ナレーターは数人の方が担当されていて、女性は女性の声なので、
ラジオドラマに近い感じで話自体もおもしろくサクサク聴ける。
自分とは関係のないない世界と思って聴いてはいたが、
理不尽さ残酷さ狡猾さ、それらは決して無くなることはない絶望がなんともやるせない。

◎「金融義賊」エフ audible
格差社会に対する不満が極端で一面的で(SNSでよく見る感じ)がんじがらめ過ぎる主人公。
しかし、あの手この手で計画を遂行する姿はあっぱれでもあり、むなしくもあり。
最後は同じような立場だと思っていた人たちからも突き放され、
戦い方を間違えてしまった主人公は一体どこへ行くのか。
(後輩は何か鍵を握っているとは思っていたけど、そっちだったかー。実はしっかりしてた)

☆「13歳からの地政学」田中孝幸
地政学に興味があり、とっかかりとして読んでみた。
子供向けで対話形式というのもあり、わかりやすかった。
日頃ぼんやり感じていた事の根拠や疑問にすら思っていなかったことの真相など、
と共に自分の無知さ加減も知る。
それで何かが急に変わるわけでもないけれど、まずはそこから。
カイゾクさんにまた会いたいなぁ。

△「好きを言語化する技術」三宅香帆 audible
途中まで読んでわかった気になってしまい、止まってる。

△「自分とか、ないから」しんめいP audible
いやもうフィクションとかいいから!
今私が感じてるこれは何なの?ってなって、止まってる。

◎「派遣社員あさみの家計簿」青木祐子 audible
主人公が思っていた感じと違ってとまどったりイラッと来たり。
(危機感がないというか、ずれてるというか)
窮地にあんな風に接してくれる親友は素晴らしいし、周りに恵まれてるよなあ。
家計簿の具体的な数字も示されていて興味深く。
自業自得ながらも壁を一つずつ乗り越えて行く様は応援もしたくなるけど、
タイトルからして続編もずっと派遣のままなのか?

◎「ちゃっけがいる移動図書館」高森美由紀
たまたま派遣社員あさみと同じような立場(非正規雇用)の主人公。
あさみとは対照的で、殻に閉じこもって意固地な感じの主人公にもう少し素直になればいいのにと思っていたが、
ちゃっけや周りのお陰で少しずつ成長。
相手の見えなかった部分が見えてきたり、様々なことを受け入れられるように。
状況は変わらなくとも目の前が開ける感じが羨ましく。あー私も犬飼うかっ。
(現実はなかなか難しい)
移動図書館が舞台なので、いろんな本も出て来てついつい読みたくなる。

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