小説を超えた信じられない話が報道された。日本的でない話だ。圧倒的に生地主義の日本ででこんな事件が起きたのだ。夫も子供もいる30代の女性経営者が精子の提供を受けた男性を裁判に訴えた。その女性は、第2子を産むために、SNSに精子の提供を求める記事を書いた。条件は、夫と同じように東大卒相当の学歴と独身、日本国籍の男性としたのだが、出産してから精子提供の男が嘘の経歴である事が分かった。会社経営している女性がそんなに簡単にだまされてしまうのか。探偵を使ってでも相手の経歴を調べれば良かったのだ。京大卒の学歴は他の国立大学卒、独身でなく結婚している、中国国籍とまったくのうその経歴であった。裁判に精神的苦痛を受けたとして3億3千万円の慰謝料を求めて裁判を起こした。額もすごすぎる。根拠は何なのだ。大学卒業までの子育てにかかる費用か。夫の遺伝的病気を避けたくて夫の以外の精子を望んだのだ。試験管内での受精でなく、直接10回ものセックスで妊娠、出産に至った。医療機関での試験管受精では、費用がばか高いので直接のセックスにしたのか。10回もセックスをやれば確実に妊娠できると考えたのか。夫の了解を受けての性交渉なのか。妻がどこかのホテルに妊娠目的で出かけるのを、夫はにこにこして送り出したのか。まさか、家でセックスが行われたわけではないであろう。生まれた子供は現在、施設で育てれてる。この女性は子供に愛情を持てないのか。相手が経歴詐称したところで、自分の腹を痛めた子供には多くの女性は愛情を感じるものだ。妊娠中、日々腹が大きくなるのを夫や子供はどんな気持ちで見ていたのか。第一子の子供には遺伝的病気を発しているのか。施設で育てられてる子供には母親の愛が必要だ。愛情を持てないから虐待すると、考えて施設に預けたのか。多くの疑問がわいてくる。この女性の人間観、結婚観には、私はついていけない。あまりにもドライだ。私も日本人にしてはかなりドライなほうだが、理解を超えてる。人間の生殖、出産は、家畜の品種改良ではないのだ。しかし、アメリカで行われてる精子バンクでの売買で臨む子供を出産するような感じなのか。高学歴、高身長、白人、青い目の子供を望むなら、そのような遺伝子を持った男の精子を買って子供を産む。この女性のドライな考え方には、ほんとうについていけない。経歴詐称したからと言って、3億円もの慰謝料を請求するのも驚きだ。経歴詐称など良く起きている事だが、詐称した相手に3億円もの金額を請求するのは、聞いた事ない。この件ではすでに出産してしまってる。望まない出産だから精神的に苦痛を感じている、その対価としての金額なのか。この女性にも親や兄弟、友人がいるだろう。彼らはどんな感じでこの女性の行動をみているのか。一番身近な夫や第一子は、裁判に訴えるなんていう事にどんな感じを持ってるのか。施設で育てられてる子供は、大きくなって、自分の出生にまつわる複雑な事情を知ったらかなり傷つくのではないか。この事件は、当事者同士で話し合いをすべき案件ではないか。すでに話し合いがもたれたが、らちがあけないので裁判に持ちこんだのかもしれない。この裁判、裁判官、裁判所はどんな判断を下すのか興味深々だ。