埼玉県の飯能市での一家殺人事件は、猟奇的だ。高齢の夫婦と若い娘3人が殺された。犯人は近所に住む若い男だ。クリスマスの朝に住宅街に悲鳴が響き渡った。男は何度も鈍器で家族3人をこれでもか、これでもか叩いた。怖かったであろう。家に油をまいて火災を起こそうともした。このしつこさは、異常だ。この男は殺人前に6度も車へのいたずらや器物損壊で逮捕されているが、一度も起訴されなかった。警察の甘さも重大犯罪を引き起こした原因だ。ストーカー案件といっていい。男が女性をひつこく追い回す犯罪に似ている。なぜ、ひつこく家族をねらったのだ。男は近所に住んでいるのだから、何らかの接点があったのかもしれない。殺された家族に容姿をからかわれたり、侮辱的言葉をかけれれたりして、恨んでいたのかもしれない。車へのいたずらを警察に通報された事を恨んでいたのかもしれない。犯人は黙秘しているから動機がわからない。精神異常ではないであろう。明らかに殺すという意思はあったのだろう。計画を立てて犯行を行ったと見るのが正しい。犯人のストーカー的性格から警察は、頻繁にパトロールを強化したり、被害家族に引っ越しをするように勧告していたら事件は防げたかもしれない。去年の12月にも大阪で診療内科で放火殺人事件があった。25名の方が亡くなられた。犯人も死んでいる。世田谷での宮沢さん一家殺人事件も12月だ。犯人達は、年内に清算しなければいけないという心理に陥るのか。来年には持ち越したくない心理が働くのかもしれない。犯罪者の心理は複雑だ。短時間に3人もの鈍器でたたき殺すのは、殺人を楽しむサディスティックな感情をもっているのかもしれない。この事件の犯人は一筋縄にはいかないが、殺人を犯した事には間違いない。それも3人だ。私は死刑廃止論者だが、この男には死刑がふさわしい。日本人の深層心理は、見えているようで見えない。また似たような事件が起きるだろう。