大学時代の私は、優秀な学生達が口角泡を飛ばす白熱した議論を交わしているのを横目に安眠枕を抱えて「人は一日何時間眠る事が出来るか?」という疑問の探求に勤しんで惰眠を貪る毎日を送っていた腐れ大学生でありました。眠り猫ならぬ眠り狐。
それ故、経済学部を出ていながら「現在の経済状況を論評してみろ」と言われても「ぐぅ」の音しか出てきません。
強いて言うなら、今の経済状況を簡単な方法で短時間で解決出来ると言っている人は、他人を騙そうとしているかその人自身が騙されているかどちらかであるって事くらいです。今は問題点を一つ一つ丁寧に潰していく地道な作業が必要であって、魔法のような手はありません。そんな悠長な事を言っている場合ではない、というのもわかります。でも過激な手法は副作用が特大です。多分。
こんなコメントは経済学を学んでいなくても言えるコメントでしたね。失礼しました。
先日、友人宅を訪問した時の事。
友人は新春の挨拶もなしに、いきなり私に言いました。「今の経済状況はどうなっているの?」と。
まずは新春の御挨拶をせねばなりません。
それに話を逸らす必要があります。
友人は私が経済学部を出ている事は知っていますが、大学時代にひたすら惰眠を貪った阿呆である事は知りません。このままだときっと「今の経済状況を論評しなさい!」と言うでしょう。そこで「ぐぅ」と言って阿呆である事をばらすのはちょっと恥ずかしい。
新年の御挨拶をしながら私、必死で話を逸らすネタを探しました。
そこで思い出したのは、とあるポータルサイトで見つけた不可解な記事の事。
記事のタイトルは「バブルに乗り遅れるな」でした。
内容は「ある国でバブル経済が発生しているのでそこにお金を突っ込んで儲けましょう」というもの。
私、新年の挨拶が終ると友人にその記事の話をしてみました。
すると、、、。
友人「記事を書いた人はバブル経済=好景気と勘違いしているのでは? 記事を書いた人は素人?」
私 「いえ。経営コンサルタントの専門家らしいです」
友人「?? バブルに首を突っ込むと痛い目を遭うのは必定なのに??」
私 「途中で売り抜ける事が出来たら儲けは出ますよ」
友人「でも、それは素人には無理な話でしょ」
友人は経済学を学んでいるわけではないのによく知っているなぁ、と私、感服致しました。日々研鑽を積んでいるお方はやはり違います。
友人「その記事は素人向けに書かれた記事だよね?」
私 「はいな」
友人「?? 専門家が素人をそんな話に誘導してもよいの??」
私 「不可解でしょう。その記事」
友人「、、、、」
友人は考え込んでしまいました。
私は忘れておりました。
友人が熱血の人で正義の人であることに。
しばらくして友人は眉に皺を寄せて言いました。
「その者に鉄拳を喰らわし、制裁すべし! 専門家が素人を惑わす不埒な行い。許すまじ!」
友人を止めるのに苦労致しました。その人の居場所なんて分からないのに「調べろ」って言うし。無茶苦茶です。その人に鉄拳を喰らわせても友人が訴えられるだけなのに。諌めていると「庇いだてするか」と私が殴られてしまいました。猫パンチではありましたが。とばっちりです。
私、話を逸らすネタを間違えたようです。読みが浅かった。それから後は友人は怒りっぱで機嫌が悪く私は早々に友人宅から叩き出されてしまいました。
次は話すネタをよく考えてから話す事に致しましょう。
尚、上記で書いた私や私の友人の言った事や思った事は何も知らない阿呆どもの戯言です。
それ故、多分色々間違っています。ご注意下さいませ。
本日の倉敷は曇り時々晴れ。
最高気温は九度。最低気温は二度でありました。