狐の日記帳

倉敷美観地区内の陶芸店の店員が店内の生け花の写真をUpしたりしなかったりするブログ

『セリヌンティウスの舟』/石持浅海

2020年06月01日 23時38分07秒 | 小説・本に関する日記
 昨日の夜は、石持浅海のミステリ『セリヌンティウスの舟』を読み返していました。

 ダイビングツアーで大時化の海で遭難して生還した六人はその後、深い信頼関係で結ばれた仲間となった。
 しかしダイビングの後の打ち上げの夜に、仲間の内の一人の女性が仲間達が寝ている部屋で服毒自殺をする。
 彼女の葬儀の夜、彼女の死を見つめ直す為に仲間達は彼女が死んだ部屋に集まる。
 彼女の死は自殺だったのか? 


 『九マイルは遠すぎる』タイプの推論をひたすら積み重ねるミステリです。『セリヌンティウスの舟』は長編ですけどね。
 このタイプのお話は大好きです。

 でも、死んだ米村美月の心情がわかんない。
 彼女が何をしたのか何を狙っていたのかは分かるけど、でも彼女の心情がわかんない。
 でもって真相を知った時の登場人物達の心情もあまり納得できない。
 いいのか? あれで? 
 優しいお話……なんだろうけど。

 それと、地の文で語られた主人公の言葉(口には出していない)のある一文が引っかかってしまいました。
 推論を進める為とはいえあれは……。

 それと、ラストの展開からさらにもう一回引っくり返して欲しかった気がする。

 でも、そう思うのは私が未熟者だからかもしれない。
 好みの問題かもしんない。 


 面白かったですよ。
 楽しめました。




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