昨日の夜は、スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチの原作で小梅 けいと(著)、速水 螺旋人(監修)の漫画『戦争は女の顔をしていない』の第1巻を読んでいました。
ソビエトでは、第二次世界大戦時に100万人を超える女性が従軍し、看護婦や軍医だけでなく兵士として武器を手にして戦った。
狙撃手や砲撃手、列車の機関士や戦闘機乗りや洗濯専門の兵士やカメラマン、などなど。
しかし、彼女達は多大な貢献と戦果を残したにもかかわらず、戦後は世間から白い目で見られ、自らの戦争体験をひた隠しにしなければならなかった……..。
500人以上の従軍女性から聞き取りをおこない戦争の真実を明らかにした、ノーベル文学賞作家の著書の漫画化であります。
当たり前の話ですが、戦場の兵士達にも日常があり生活があります。
戦場の殺し合いという非日常と日々の食べることや寝ること排泄すること着替えることなどという日常の中で女性達が感じ取ったことを記しています。
そこには、怒りや復讐心や誇りや責任感や悲しみや苦しみや人としての感覚を失う恐怖や自尊心や喜びが存在しています。
ソビエトにとって対ドイツ戦は敵国の侵略から祖国を守る防衛戦です。
戦争反対と叫んだだけならで殺されるだけです。
夫を殺された者が自分自身の尊厳を守る為にしたこととは……。
子供を守る為に夫婦がしたこととは……。
女性が戦場の最前線に出てそこで感じ取ったこととは……。
死よりも恐ろしいと感じたこととは……。
爆撃の中でも川に向かって突き進んだ女性たちの心理とは……。
様々なことが赤裸々に語られています。
面白かったですよ。
お勧めであります。
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