野に撃沈2

多摩地区在住の中年日帰り放浪者。(k10D→k7→k30→)k‐5Ⅱsを忍ばせ、人気のない野山や公園、路地裏を彷徨い歩く

小春日に咲く薔薇

2010-12-22 | 植物園
 


 今回は電飾はお休み。冬でも咲いている花はないだろうかと、深大寺植物公園を訪ねてみた。季節はすっかり冬だというのに、バラ園には沢山のバラが咲いているのに驚いた。
 バラには冬薔薇(ふゆそうび)や寒薔薇(かんそうび)という趣のある言葉もあるのだが、これは俳句では年を越した一月の季語だというので当てはまらない。

 秋バラでも冬薔薇でもないこういうバラは一体何と呼んだらいいのだろう。足を踏み入れたバラ苑には仄かな香りが漂っていた。







 手をかざし暖をとるように一輪ずつ香りを確かめていく。香りは穏やかなものの春に咲くバラと全く変わりはない。







 一部に枯れ始め或いは霜に傷んだものもあるのだが、殆どのバラたちはまだまだ十分見られる色と香りで咲き誇っていた。






 葉やがくを紅葉させて尚、凛として冬の寒気の中で咲いている。




 ネットで見かけた冬薔薇の句にこんなのがあった。(以下出典は省略)
「冬薔薇を 黄のみ十本 買い戻る」
 








「冬薔薇や 狂い死ぬほど 恋しくて」






 更に「右胸の 汚れし白衣 冬薔薇」。これはふゆそうびと読ませるのだろう。








「冬薔薇 自動ピアノの 鳴り止まず」













「寂しさは、鼻の冷たさ 冬薔薇」 花の冷たさとしないのが上手い。 










「冬薔薇に 寄り添っている 猫の影」









「思はずも ヒヨコ生れぬ 冬薔薇」













 穏やかな本当に小春日和という言葉に相応しい一日でした。

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