厚生年金(老齢厚生年金)って何歳からもらえるんですか?
こう聞かれた場合、私は相手が何歳であろうと
「65歳からです」と答えていた。
ある本で、60歳を過ぎた男性に対し、
「60歳からです。でも定額部分は○○歳からになります」
と答えている人がいた。
私には想像もできない回答だった。なにはともあれ、まず原理原則を説明し
その後で「でもあなたの場合はですね…」と言うもんだとばっかり思っていた。
だが、個別相談に来る人は当たり前だが、知りたいのは「自分のこと」である。
原則などどうでもよく、「自分はいつから、いくらもらえる」のかを知りたいのである。
そこが複数を対象とした年金セミナーと違うところか…
って、今頃気づいてます。
自分のことが解決した後じゃなきゃ一般原則なんて頭に入らないものです。
でも老齢年金をすでに受給できる年齢の人はともかく、これからの人は、おおまかな年金の基礎知識というのは必要だと思うのです。
年配の人(60歳を過ぎた人)の話を聞いていると、自分や自分の配偶者、親の年金については「ある程度」理解しているのですが、それがケースバイケースであるという認識があまりなく、2~3人で年金の話をしていると、誤解の上にさらなる誤解が重なり、もう何がなんだかわけがわからなくなってしまうということがあるようです。
例えば、ある方が60歳前半の特別支給の老齢厚生年金の話をすると、別の方が「65歳過ぎてからもらえば増額されるよ」と言い、また別の人が「そうそう、うちの主人は”64歳”過ぎてから請求したら、一時金でいっぱいきたよ」と返したり…または「会社の人から、たいした額じゃないし、もらってももらわなくてもいいんじゃない?」と言われてなにもしていなかったり…
よく手続きについて言われるのが、会社勤めの人は会社がきちんと手続きをしてくれているから何もしなくていいということです。確かに会社には手続きの義務がありますが、だからといって、おまかせでよい、何もしなくても心配はいらない、ということではないと思います。
健康保険の被扶養者にはなっていたけど、国民年金の第3号にはなっていなかった、ということもあります。えーっと、親戚の話なんですが…年金事務所から、保険料がずっと未納になっているとよく電話があったそうなんですが、面倒くさいのかよくわからないのか放っておいたそうです。ある日たまたま私がその電話を受けました。係りの人は「このままでは無年金になってしまう。払えないのなら免除という方法もある。とにかく本人に一度連絡するよう伝えてほしい」とのことです。私は???でした。なぜって、彼女は小さな子供が2人いて働いていないので、夫の扶養になっており、子供の受診によく病院にいっていることを知っていたからです。当然国民年金の第3号になっているはずなのに、保険料を払っていないってどういうこと?と思い、係りの人にそのことを伝えて、すぐに彼女の夫である私の弟に連絡を取り、問いただしました。その結果わかったのは、会社の人が複写式になっている用紙の最後が3号の届であることを知らずに手続きをしていなかったのです。
かつて3号手続きは3号本人がすることになっていましたが、知らずに手続きをしない人があまりに多かったため、扶養者の会社が手続きをすることになりました。でも、小さな会社では手続きのもれも発生しやすいですし、実際届出用紙はわかりにくいです。小さい字で書いてある注釈のようなものを読まないとわからなかったりします。なんでも会社まかせにして安心していないで、自分のことはきっちり確認しましょう!
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