出産はなんで保険適用じゃないんだろう

2015年02月24日 | 日記
出産にかかる費用には原則保険適用がない。

なぜだろう?と疑問に思いつつも、病気じゃないからか…とか適当に想像してお茶を濁してすましていた。

療養給付という現物給付はないが、いつのまにか出産育児一時金という現金給付ができている。現在42万円だが、このうちの1.6万円(昨年までは3万円で、1万4千円の減額)は「産科医療保障制度」の保険料に充てられている。

「産科医療保障制度」とは、出産時の医療事故で重い脳性麻痺になった子どもに300万円を補償するものである。出産事故がなくても脳性麻痺のリスクが高い低体重児を除外するため、妊娠33週以上が対象となっている。医師らの学会や患者団体が31週以上に条件を緩和して対象者を広げるよう求めたが、厚労省は32週以上とした。

33週以上でスタートしたが、予想よりも対象者が少なく、余剰金が出たことから保険料が減額となっている。しかし、出産育児一時金は42万円に据え置かれている。

出産にも保険を適用し、産科医療の内容と価格を透明化するべき、と主張しているのは、「患者の視点で医療安全を考える連絡協議会」世話人の勝村久司さんである。

出産が美容整形などと同じ自由診療となっているため、価格を国がコントロールできず、医療機関により大きな差があるということだ。

出産育児一時金も医療費も公的医療保険から支出されるので、出産を保険診療にしても健保組合などの財政負担は変わらない。しかも国民にとってむしろメリットが大きいと藤井さんは言います。

保険適用とすることで、設備や人員配置の条件に応じて医療機関が診療報酬を受け取る仕組みになり、助産所を含めた医療機関の機能分化や集約化などの体制整備、産科医療のレベルアップにつながるということだ。

出産の保険適用はこれまでもたびたび議論されては消えてきたそうだ。

なんでだろう?

出産は怪我・病気ではない、という考えだろうか。普通分娩であれば、子どもを出産するのは本人の自由意思なので、美容整形と変わらないということか。

だが、出産はそもそも母体に大きな負担となるし、危険も大きい。出産なんてたいしたことない、死ぬのはよほど運の悪い人、藪医者に当たった人、医者のミス…と思われていないだろうか。皇室の女性が出産するとき、これでもかというくらい万全体制を取っているが、これは出産が非常に危険を伴うもので、万が一にも皇室の女性にもしものことがあってはいけないからではないのか。

定期的に病院に行かない人が救急搬送されてきて、母子を救えなくて医療ミスとされ訴えられたんでは誰も産科医にはなりたがらないだろう。

出産は病気ではないが、危険を伴う手術(みたいなもの)という認識が必要ではないか。

ついでに、日本では乳幼児の死亡率が低いが、そもそも乳幼児は死にやすい。医療体制が整っているので病気ではそんなに亡くなっていないが、不慮の事故(溺死や転落死)は多い。安全も水もタダではないことは広く知られるようにはなったが、今一度、自分たちの社会は自分たち自身の責任で守るという意識をもたなければならない。

ということで、出産に保険適用、賛成です。産む予定ないけど
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