あなたもごみ屋敷状態なんですよ！

アメリカでは最近、ホームレス生活から脱した人が新居を「ごみ屋敷」にしたり、現在ホームレスの人が、倉庫を借りてまで持ち物を手放せない状態が注目されているそうだ。

シアトルに住む元ホームレスの女性は、生活を再建してアパート住まいをしているが、すべてを再び失う恐怖から物が捨てられず、だんだん掃除が手に負えなくなって、部屋はごみ屋敷と化した。

こうした元ホームレスが全米で増えており、近所などからの苦情で問題になることが多いということである。（ビッグイシューより）

「ごみ屋敷」は日本ではおなじみである。「屋敷」というだけに、持ち家の一軒家であることが多いが、アパートなどの借家住まいであっても、ごみ屋敷状態というように使うらしいです。

ウィキペディアによると、ごみが野積みの状態で放置された、ごみ集積所ではない建物（主として居住用）もしくは土地のこと、となっています。

この説明なんか面白い。ごみが野積みになっていてもそこがごみ集積所であれば問題なく（当然ですね）そうでなければ社会問題！ということです。

すっきりしています。はっきりしています。

でも、「ごみ」とはなにか？と突き詰めて考えてみると、ごみ屋敷の定義もあやふやになってきます。だって、ごみ集積所には、「ごみ」に見えないものがいっぱいあるもの。

スーパーやコンビニ、飲食店では「まだ食べられるもの」が「ごみ」として毎日捨てられているもの！

ごみ屋敷問題は、収集癖や買い物依存症などの精神的な障害が原因とされたりもするが、発生理由に定説はないようです。

ごみ屋敷周辺の人や関係者にとっては、許しがたいことで、撤去しなきゃ、行政なんとかしろ！とかんかんがくがくやるわけなんですが、やったところですぐに元のごみ屋敷に戻ってしまうんですよね。被災地のお手本にしたいくらい原状回復力強いですから。レジリエンスっていうんですか？すごいですよ、その回復力は。その力を別のところに向けられないものかと本気で思います。

なんでかって？

私はあるごみ屋敷をなんべんもなんべんもなんべんも………片付けてるんです！！！

処分するのは簡単です。分別なんぞ必要ありません。業者に頼めばコンテナをドンと置いてくれます。がんがん放り込めばいいんです。世の中お金さえ出せばなんでも解決できます。
でもですね、元の木阿弥に戻らないようにはどうしてもできないんです。

これは片付けの問題ではないとして、カウンセリングみたいなことをやっている業者や専門の人がいますが、やり方はともかく目の付け所は正しいと思います。

世間では片付けの方法が大流行ですが、片付けの問題ではないんです。

「ごみ」（定義がいろいろです）に埋もれている虚ろな人間を責めても何一つ進展しないのです。進展したように見えても。

ごみ屋敷は決して他人ごとではありません。

ごみ屋敷状態の人って、そこらじゅうにいます。自分の家やオフィスがごみ屋敷じゃないと胸を張って言える人いますか？あなたのSNSはごみ屋敷状態になっていませんか？スマホの中がごみだらけでアップアップしてませんか？