タカちゃんの絵日記Ⅱ

日々の何気ない感動を、好きな絵や音楽、写真や動画などで綴ります。

    突然、「ムクドリ」の大群が現れました。・・・・鹿姫ものがたり

2023-12-04 14:44:05 | 日記
突然、「ムクドリ」の大群が現れました。
 
 
 
 
 
鹿姫ものがたり
 
バルト海に面した国・ラトビア。ラトビアの民話をもとにした物語です。
      ・・・
大きな森の中に、ちいさな家があります。
ひとりで住む おじいさん。
誰ともしゃべらず、つきあいもありません。
まっしろな鹿 も森に住んでいました。
ムクドリやセキレイたちは、このうつくしい 鹿 が大好きでした。
まっしろな 鹿 は、おじいさんとも仲良しでした。
     
・・・ところが、ある日、おそろしい猟師がやってきます。
「鹿さん はやく かくれて かくれて」
ムクドリやセキレイたちがさわぎます。
鹿はどんどん逃げます。けんめいに駆けだします。
にげる鹿を追う猟師。


とうとう、おじいさんの小屋まで逃げてきます。
猟師の前にたちはだかる おじいさん。
「ならぬ。ならぬぞ」。
「この鹿は おれのものだ。じゃまだてするな!」
      ・・・
おじいさんは、猟師とたたかいます。

しかし、おじいさんはたおれました。
「ああ おじいさん!」
鹿がさけびました。
みると、

まっしろな鹿もたおれ、からだから血がながれています。
      ・・・
しかし、なんということ。
あたり、ぐんぐん変わり、
小屋は、りっぱなお城に、
まっしろな鹿は、お姫様に、
セキレイは、おつきの女たちに、
ムクドリは、めしつかいになったのです。

おじいさんは猟師によって殺され、白い鹿は血を流して亡くなりました。 
しかし、その同じ場所にお城があらわれ、白い鹿はお姫様になります。死と再生の物語です。
おはなしは、一般にものごとの喩えだと言えますが、『 鹿姫ものがたり 』の 死と再生 は、ラトビアの自然の再生、
冬から春への 季節の変化 を象徴しているように思えます。
この絵本は、開拓120周年記念事業として 北海道東川町によって発刊 されました。
絵本の発刊によって、東川町とラトビアの友好 がさらに深まることを願います。
この、三木卓さんの、文章に緩急のある、流れを感じる良い絵本でした。