軽井沢バイシクルライフ

10年以上のブランクの後現役復帰した中年サイクリストの活動と昔話

4,000mチームパーシュート記録の変遷

2021-08-16 09:06:00 | 日記

(庭で咲いているユウスゲの花です。夕方になると開きます。)
前線の停滞による雨の影響で、各地で災害が発生しました。
長野県内でも警報が出ている中で、開催された全日本大学対抗自転車競技大会でした。途中で打ち切りでも良かったのではとも個人的には思いましたが、最終日まで、全種目実施されました。
私が参加した1982(昭和57)年の伊豆で開催されたインカレは台風のため1日目が実施されたのみ、成績なしの幻の大会でした。
コロナウイルスも怖いのですが自然災害も恐ろしい。松本は山の上の競技場なので少し心配でした。

(松本自転車競技場は標高1,000mの美鈴湖畔にあります。)
何にせよ無事の開催は幸いでしたが、母校駒大が久々に出走した4,000mチームパーシュート(団体追い抜き競争)の記録の変遷についてオリンピックを中心にして考えたいと思います。
1976年 モントリオール五輪 1位 西ドイツ    4分21秒06  室内板張り
1980年 モスクワ五輪    1位 ソ連      (タイム不明) 室内板張り
1984年 ロスアンゼルス五輪 1位 オーストラリア 4分25秒99 屋外
1988年 ソウル五輪     1位 ソ連      (タイム不明) 
1992年 バルセロナ五輪   1位 ドイツ     4分08秒791
1996年 アトランタ五輪   1位 フランス    4分05秒930 屋外走路であったはずです。
2000年 シドニー五輪    1位 ドイツ     (タイム不明)
2004年 アテネ五輪     1位 オーストラリア 3分58秒233
2008年 北京五輪      1位 イギリス    3分57秒101
2012年 ロンドン五輪    1位 イギリス    3分52秒499(世界新)
2016年 リオ五輪      1位 イギリス    3分50秒265
2021年 東京五輪      1位 イタリア    3分42秒032(世界新)       
※記録にはウィキペディア等不正確な文献を参考にした部分もあります。
ソウルは室内であったか記憶があいまいです。シドニー以後は室内250mで開催で間違いないはずです。
大変すみませんがタイム等間違いがあるかもしれません。ご了解いただきたくお願いします。

(室内、板張りの走路も昔は国内にはありませんでした)
先日のインカレの記録と比較してみてください。
驚くなかれ、日本の学生の出したタイムもしばらく前でしたら五輪の金メダルに相当する記録なのです。
1 位 日本大学   4分06秒655(学連記録、大会新記録)
2 位 中央大学   4分08秒454(学連記録、大会新記録)
3 位 朝日大学   4分08秒734(学連記録、大会新記録)
4 位 鹿屋体育大学 4分13秒904
5 位 日本体育大学 4分13秒982
6 位 京都産業大学 4分14秒983
7 位 慶応大学   4分23秒265
8 位 早稲田大学  4分25秒069
9 位 法政大学   4分25秒262
10位 明星大学   4分26秒597
11位 関西大学   4分38秒465
12位 立教大学   4分38秒831
13位 立命館大学  4分40秒697
14位 駒澤大学   4分43秒638
15位 同志社大学  4分44秒558

(私が使用している比較的安価のアルミフレーム車ですら昔から比較すると驚くほど軽量です。)
なんと1位の日大の4分06秒655というタイムは、バルセロナ五輪当時であれば、金メダルのドイツを上回っているのです。
モントリオール五輪当時で比較すれば優勝タイムは4分21秒06ですから、6位の京産大までが、金メダルタイムを上回っています。
タイム向上の要因としてどのようなことが考えられるのでしょうか?
①会場の環境:室内か屋外か、板張りかコンクリートかアスファルト、平地か高地か?
②機材の進化:スチールフレーム⇒アルミ⇒カーボン、スポークホイール⇒ディスクホイール、バトンホイール、その他の部品もカーボン化になり軽量化が進んだ、空力抵抗に考慮した設計になった。
③用具の進化:ウェア、ヘルメット等も空力抵抗を考慮した設計になった。
④戦術、走行方法の進化
⑤記録を破るための努力をしてきたこと等

(私が競技を始めた頃はワンピースのウェアも存在しませんでした)
様々な要因があると思いますが、機材の進化はすごいと思います。しかし、おかけで自転車、部品が大変高価になってしまいました。
そのことは競技普及の妨げになっていると個人的には考えています。
ロードとトラック、自転車2台そろえるだけでもミドルグレードの物でも新品なら50万円程度はかかるのではないでしょうか?更に冬場のトレーニングでシクロクロス用の自転車を用意したり、ロードもタイムトライアル用を用意するとなったら大変なものです。
昔は程度の差こそあれスチールのフレームにアルミのスポークホイールとオリンピック、世界戦に参加する選手も、私のような者までみんなが同じような機材を使用していました。
記録が向上するのは結構なのですが、機材が高価になれば金はかかるし、レースの速度が上がれば落車の際のダメージも大きくなります。
今の状況が昔に比較して良いのか悪いのか、にわかに判断はできません。
コメント
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